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転生悪役令嬢は闇の秘密結社を作る  作者: Crosis


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意外とイケるなコレ

我ながら完璧な考えであると自画自賛をしてしまうのも仕方のない事であろう。


何故ならば我ながら自画自賛せざるを得ない考えであるからである。


そんな事を思いながら側仕え当番のアンナと共に昼食を取る。


ちなみに本日のお弁当は全てわたくしの手作りであったりするのだが、問題はそこでは無い。


今日のお弁当はなんと、なんとっ、 なななんとっ!!白銀に輝く白ご飯で作られたおにぎり弁当なのであるっ!!


まあこればかりはわたくしの力ではなくジュレミアの人脈と権力でようやっと手に入れた穀物である為わたくしが胸を張るのも何だかんだ違う気がするのですが、今現在表向き銃の製造販売の要であるジュレミアと懇意な関係を結びたいと様々な権力者達から引っ張りだこの状況を作り出したのはわたくしである為いわばわたくしの手で自ら仕入れたと言っても過言では無いだろう。


しかしながら、三種類の米を仕入れておいて正解であったとも言えよう。


何故ならその三種類は前世で言うところのうるち米、もち米、インディカ米と酷似していたからである。


早速調理したのは元日本人として当然うるち米であり炊き立てのご飯に生卵に醤油をかけて食べたあの瞬間、まさに理屈では無く震えたのだがブラックローズの面々は別の意味で震えていた。


その後食あたりは大丈夫かしつこく聞いてくるのでとりあえず全員に生卵と醤油でご飯を食わせて黙らせる事に成功した。


因みに醤油であるが家を引き継いだばかりの大豆農家の長男が豆腐のような伝統料理を作る過程に欲を出した結果、複数の大桶に入れていた大量の蒸した大豆を腐らせてしまったのだが量が量だけに捨てる場所が無く放置した結果味噌、そしてその中の数樽が醤油へと見事に変化していたのをわたくしが発見し、全て買い取ったのである。


もちろん大豆と醤油が出来た場所は他の麹菌ではない菌、特に納豆菌が入らない様に厳重に現状を保存させると同時にそのまま味噌と醤油の製造を依頼しているところである。


半年後にはちゃんとした製法で作った醤油の試作品が出るので今から楽しみで仕方ない。


しかしながら市場には流通できるだけの量と質に至るまでにはまだまだ何年も先の話ではあるが夢のある話でもある。


そして、現状は内々で消費出来る分さえあれば良いとも思っている為直ぐにでも流通させたいということでも無いので急がずゆっくり、麦を入れてみたり小麦を入れてみたりと試行錯誤しながら作っていくつもりである。


そんなこんなでお弁当なのだがわたくしの分は至って普通のお弁当、塩むすびに焼き魚、目玉焼き、ソーセージに温野菜なのだが、側仕えであるアンナには魚の混ぜご飯おにぎりを薄巻き玉子で包みハムや黒ゴマなどで作った黄色いくまさんにハートの卵焼き、赤くないのは残念ですがタコさん型ソーセージ、茹でたブロッコリーと人参と色合いを崩さない様にマヨネーズである。


「ふ、フラン様っ!!?ふふふ、フラン様っ!フラン様っフラン様っフラン様っ、かかかかか、可愛すぎて食べれないじゃないですかぁっ!!あ、新手の嫌がらせですかっ!?」


そしてそのサプライズキャラ弁当はサプライズ成功か失敗かと言うと、アンナの反応からして成功と見て良いだろう。


こんな反応をされては作ったわたくしも自然と笑みが溢れてくると言うもので御座います。


「あぁ、映写魔術で撮影しなくちゃっ!!そして本日のフラン様報告会にて報告しなくてはっ!!」


え?ちょっとアンナ、先程聞き流すにはインパクトが強すぎる言葉が聞こえて来たのですが気のせいでしょうか?


「えっと、アンナさんや。つかぬ事をお聞き致しますがその本日のフラン様報告会という───」

「うむ、初めて食べる料理だが意外とイケるなコレ」

「………は?え?れ、レオ………って、あぁーーーーーーーーーっ!!!!わ、わたくしのおにぎりをよくもっ!!返しなさいっ!!今すぐ返しなさいよっ!!」

「良いじゃねか、まだあるんだからよ」

「よくありませんわっ!!二つのうちの一つ、言うなれば半分も食べたという事ではないですのっ!!それは即ちわたくしの楽しみを半分も奪ったと言っても過言では───」

「うむ、この玉子料理も初めて食べるが美味いなコレ」

「きぃぃいいいっ!!この脳みそ筋肉男むごむごむごごっ!!?」

「まぁまぁ俺の昼飯のホットドックを一つあげるからそれでチャラにしてくれや」


何という言い草っ!他人の、しかも楽しみにしていたわたくしのお弁当の、そに中でも楽しみにしていたトップツー、前世の懐かしき郷土料理と言っても過言では無い料理達を勝手に食べておいてそこら辺で売っているホットドックでチャラにできるとでも、むぐむぐ、い、意外と美味しいですけどっ!!むぐむぐムグムグ、それはそれコレはコレですわっ!!むぐむぐムグムグむぐむぐ、アンナさんやっておしまいなさいっ!!むぐむぐムグムグむぐむぐムグムグ、このホットドッグ、まぁまぁですわねっ!!」

「あぁ、可愛いっ!横から見ても可愛いっ!はぁ…可愛い。しかしこのお弁当は私が食し美味しいと言って初めて完成する作品………それは理解しておりますし食べないという事は即ちフラン様へ失礼な事……し、しかし私にはこんな可愛いらしいくまさんを食べる事などっ!!くっ!私は一体どうすればっ!」


いきなり現れ了承も無く無断で私のお弁当を摘んだお弁当泥棒を成敗して頂くようアンナの方へと視線を向けると一人忙しそうに忙しなくしているアンナの姿が目に入って来たのでここはそっとしといてあげようと視線を何も見なかった体でレオへと戻す。

誤字脱字報告ありがとうございますっ!!^^

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