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転生悪役令嬢は闇の秘密結社を作る  作者: Crosis


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か弱いって大変です

しかしながらそう言う思わせぶりな言葉を呟きたくもなるというものである。


何を隠そうジュレミア経由で新しいジャンルの店が本日開店するからである。


そして何を販売するのか。


それを一言で言うならば『武器』であるのだが勿論只の武器ではない。


その武器とは『銃』である。


その販売する銃なのだがまず火薬は使わず魔術式を組み込み、使う人の魔力で打ち出す仕組みである。


勿論打ち出す魔術式はわたくしのレールガン擬きと原理は同じである。


しかし当然売るのはあくまでの銃でありレールガン擬きではない為、この武器のギミックは打ち出すというギミックまでである。


それでもこの世界では画期的であり、戦力外であった人々を戦力として数える事ができるのだ。


これを機に世界は間違いなく、こと戦争という分野においては常識が覆って行く事は前世から考えても間違いないであろう。


ではなぜそんな物騒な物を売るのか。


それは我ら秘密結社ブラックローズを世界最強の秘密結社として手っ取り早くのし上がる為である。


まず間違いなくこの銃は世界へと広まるであろう。


しかし使われている技術はこの世界において未知の分野である科学であり、それにより作られた銃はまさにオーパーツである為ブラックローズのメンバー以外に他に作れる者がいない。


それは即ちブラックローズ製の銃だけが広まるという訳である。


そして我々ブラックローズが手にする物は銃ではなくレールガンでありスペックからしてまず我々には逆立ちしても命中力及び威力で勝つ事は出来ない。


更に言えば敵に渡る可能性がある武器であるので何も細工せずに売るわけがない。


まず、とある魔術波を当てると銃が分解される仕組みにしており、同時販売する銃弾には我々ブラックローズの奴隷術式だけ近付くと強引に軌道を変えて絶対に当たらない仕組みを組み込んだ物しか作らないし、他の者には銃と同じく作れない。


敵が差し出す武器を使って相対するという事がいかに恐ろしい事であるか、我々に刃向かった瞬間嫌でも理解させられる事であろう。


そう、例えば死亡フラグ回収に訪れたメインキャラクターの武器が我々ブラックローズ製の銃に変わっていた場合などである。


いや、間違いなくレオ以外のメンバーは銃へと移行する事は容易に想像できる。


これは万が一死亡フラグを回収してしまった時の為の最期の砦であり、高くかつ頑丈にそびえ立つ事であろう。


故に『動きだした』のである。


最後の最後で武器がぶっ壊れて死亡フラグが、ブラックローズ製の銃を使った時点でそれは死亡フラグじゃなかったと神が知った時、どの様な表情をするのか今からでも楽しみで仕方ない。


戦争とは戦う前から勝敗は決まっているのですわ、神のクソ野郎。





あれから最高位の奴隷契約によりアナスタシオは麻薬の誘惑も無ければ禁断症状も見られない為、アナスタシオ経由で麻薬中毒者達を集めて一気に奴隷《仲間》を増やす事が出来た上に銃の売り上げも恐ろしい金額を売り上げていた。


勿論チョコレートやトランプやリバーシなども人気な為秘密結社ブラックローズの運用資金がとんでもない事になっている。


そして想像以上に稼いだこの金銭を使い新たな拠点を作るつもりなのだが、どこに作るか悩み物である。


しかし、それはまるで次に作る秘密基地の場所を悩んでいる様でこの悩みはこの悩みで非常に楽しいと思ってしまう。


「フランは武闘大会には出ないのか?」

「出ませんわ、そんな物騒な大会。わたくしなんだかんだでか弱き乙女ですし万が一か弱き乙女のやわ肌に傷が出来ようものならわたくしの側仕えが対戦相手に何を仕出かすか分かったもんじゃありませんわ」


そんな事を考えているとレオがわたくしに来週開催する帝国主催の武闘大会に出場するのかと聞いてくるので不参加と言っておく。


もう聞くからに運命の強制力で死亡フラグねじ込んどきましたっ!といった明らかなイベントに出るわけがないであろう。


しかしながらそんな事など知るよしもない死亡フラグ製造機三号であるレオは少し不満な表情をする。


恐らくまだわたくしにボコボコにされた事を根に持っており、リベンジの機会だと一人勝手に張り切っていたに違いない。


このまま勝ち逃げさせて頂きますのでそうやって一生悔しがっていれば良いのですわっ!


まぁ、あれはわたくしではなくてローズという正体不明の謎の女性であるのだが。


「そうだぞレオ。フランが武闘大会に出て活躍するわけがないだろう。少しは考えたらどうなんだ?」


おっと、死亡フラグ製造機一号であるノア様に喧嘩を売られたのかと思ってしまい思わず手が出そうになったのだがよくよく考えたらわたくしはか弱い乙女である為ノア様がおっしゃった事が全面的に正しい事に気付くと何とか握った拳を見えない所で解く。


あぁ、風が吹くだけで折れてしまいそうですわ。


か弱いって大変です。


「分かってないのはノア様ですよっ!フラン様は物すっごく強いんですからっ!」


しかしシャルロッテとか言う死亡フラグ製造元会社であるシャルロッテがノア様を否定する。


全く、この乙女然とした淑女を捕まえてレオもシャルロッテもまるで人をゴリラかなにかの様に言いたい放題言いやがって。


そもそもなんでこの者達はわたくしが避けて行動しているにも関わらず、こうも頑なに関わってくるのか。


死亡フラグで固定して身動き取れない作戦だとでもいうのですか?残念ですがヒトデの様に逃げて差し上げましてよ、わたくし。

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