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転生悪役令嬢は闇の秘密結社を作る  作者: Crosis


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お見合い

「準備はできておりませんわ、お母様。一日学園で過ごしておりますし汗もかいているでしょう?わたくしまだ汗も流しておりませんの」


準備はできているかと聞かれれば出来ていないと答えるのが出来る女というものである。


簡単にイエスというのでは無くて焦らす事が鉄則でしてよ。


「あら、準備出来ていますね。では行きましてよ、フランさん。本日予約した店はお風呂も御座いますのでそちらで汗を流して同行させてるメイド達にメイクや着付けをさせますので何ら問題はないですわ。大船に乗ったつもりで行きますわよっ!」


何という、無駄に用意周到なっ!


まるで初めからわたくしの行動を全て見通しであると言われているみたいでそれが余計に腹が立つ。


その船は大船は大船でもタから始まりクで終わる豪華客船だとわたくし思いますの、お母様。


しかしながらわたくしもこのまま素直に行くつもりなど無い。


反抗期とやらを見せて差し上げましてよ、お母様。


「あら、あらあら?あ痛たたたたたぁー。なんだかお腹が痛くなって来ましたわ。もう立てませんわ。あ痛たたたぁー」


このハリウッドスターもビックリの名演技を見てもまだお見合いに行く事が出来るかしら?お母様。


残念ながらわたくしの方が一枚上手でしたわね。


「仮病で御座います、奥様」

「あら、やっぱり。流石にここまで我が娘が大根役者であるとは思わなかったのですが一応回復魔術をかけて頂戴」

「かしこまりました」

「…………」


穴があったら入りたいという言葉はこういう時に言うのだと私、この歳で初めて知りましたわ。


良いでしょう。


見合いの一つや二つくらい………二つは言い過ぎましたわ。


わたくし万が一結婚するならば恋愛結婚だと決めておりますの。


相手の方には申し訳ないのですが一つくらいパパッと行ってパパッと帰りパパッとお断りの連絡してそれで終わりですわ。





「はじめまして。わたくし、アレックス・ボールドウィンと申します」


見合いの席、私の正面にはこの世界には珍しく艶の黒髪黒目、そして平坦な顔。


しかし不細工とかでは無くいわゆる塩顔又は醤油顔であり西洋風ではなく東洋風、それも日本人の様な顔の造形をしたイケメンである。


「どうしました?私の顔に何か付いておりますか?」

「い、いえっ!何も無いですわっ!自己紹介ですわねっ!!わたくしフラン・ヨハンナ・ドミナリアと申しましゅっ!」


思わず日本人の様な彼の顔に見入ってしまっている事を指摘され、わたくしの自己紹介がまだであった事を思い出す。


ちなみに最後噛んだのはわざとですわ。


そう、わざとなのですわ。


初っ端から噛む事により相手の第一印象を悪くする作戦ですわ。


このわたくしが噛むはず無いじゃないですか。


あと、両家のお母様方達、わたくしが一目惚れしてアレックスを見つめていたという理由じゃないですからねっ!!


二人で勝手に「あらあらまあまあ」と盛り上がっていますのが見えましてよっ!


「ちなみに、アレックスさんの今の御職業をお聞きしても宜しくて?」

「すみません、フランさん。今はまだ言えませんが近い未来、時が来たら必ずお伝え致します。」

「………そうですの」


んん?お見合いで自分の職業を言わないという事に少し引っかかるもののお母様が選んで来た相手である為やましい職業などでは無く、何らかの理由によりただ単に今は言えないという事に嘘はないであろうとその引っかかりは無視する。


どうせわたくしがレオの事を嫌っているという事を何処からとも無く耳にしたのであろう。


その為レオ関連の職業、帝国騎士団か近衛兵かのお偉いさんではないか?と思うのだがそんな事はどうでも良いのである。


わたくしがレオを毛嫌いしているのは騎士団や近衛兵云々ではなくレオその人の考え方、行動、価値観が嫌いなのである。


「すみません。お見合いだというのに……」

「いえ、大丈夫ですわ。やんごとなき理由がおありなのでしょう?でしたら深くは聞きませんわ」

「では、本日はフランさんのそのお言葉に甘えさせて頂きます」


そして、そんなこんなでお見合いは恙無く終わって行くのであった。





実に良い女であった。


良い女と言うと語弊があるかと思うのだが、良い女と言われ直ぐに想像する様な胸が大きく美人でありスラリと痩せているが程よく女性らしい肉付きもあるなどではなく『彼女しかいない』と思える程に良い女であった。


もちろんフランさんは胸は、まあ置いておくとして男性ならば誰もが二度見する程の美貌を持ち体型もある一点以外は理想的な体型と言えよう。


しかしそんな外見の話ではなく、フランさんの中身に惚れたと言っても過言では無いだろう。


彼女の発する言葉一つ一つ、彼女の行動一つ一つから彼女がどの様な人間であるのかが分かるというものである。


初めは帝国を偵察するにあたって当たり障りのない理由付けにドミナリア家の娘とのお見合いをセッティングしたに過ぎなかったし、公爵家と言えどうせ王国に食われる国の貴族である。


このお見合いが終われば適当な理由を付けて断るつもりであった。


しかしどうだ。

お知らせ【重要】


誠に勝手ながら主人公の前世を一旦男性から女性へと変更致しました。


※今現在は他作品との差別化の為前世を男性へと戻しております。お騒がせ致しました。



又、小説の書き方を少し変更致します。

文の頭を開けるか、文毎に改行するか迷っておりましたが基本的にiPadで書いておりますので改行するという書き方に変更させて頂きますのでよろしくお願い致します。


又、前世の性別の変更に伴い全体的に読み直したついでに誤字脱字の修正を致しました。



そしてここまで読んで下さった皆様、誤字脱字報告を下さった皆様、感想をくれた方、ありがとうございますっ!

これからもよろしくお願い致しますっ!^^

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