見過ごせない行為
◆
フランお嬢様が飛び立ってから数日後、聖教国の兵士達が一気に苦しみ出した後次々と死んでいくという摩訶不思議な出来事によりこの戦争は幕を閉じた。
そして恐らくこの現象はフランお嬢様が自称神と名乗る愚か者を討伐したが故に起きた現象であると判断した私は、今か今かとフランお嬢様がここドミナリア家へと帰って来るのを待っていた。
だからこそ、ノア様一行によりフランお嬢様が瀕死の状態で発見されたと聞いたときは心臓が止まるかと思った事を思い出す。
まさか?あの、底の見えないフランお嬢様が?
そう思わずにはいられなかったし、フランお嬢様の事である。なんなら今すぐにでも「やっと帰って来れましたわ、メイさん」と言って私の前に現れるのではないか?と思わずにはいられなかった。
しかし、ノア様一行により丁重かつ厳重の注意を払ってドミナリア家に戻って来たフランお嬢様を見た瞬間、一気に私の血の気が引き、はしたなくも床に崩れ落ちてしまった。
そしてそれは私だけではなくフランお嬢様の帰りを待ちわびていたブラックローズのメンバー達、そしてメイド長に執事長までもが崩れ落ちているのが見えた。
帰って来たフランお嬢様のお身体は、左腕が肩から無くなっており、右足もまた膝下が無く、更にフランお嬢様のお腹には大きな風穴が空いていた。
あのフランお嬢様がこうまでしなければ倒す事の出来なかった相手、またあのフランお嬢様の全力を出した戦闘を想像するに、一緒に戦える相手ではないと判断すると同時にそれが悔しくて自分自身に腹が立つ。
結局のところ私達はフランお嬢様の強さに甘え、胡坐をかきそして今の強さに満足していた事を思い知らされた。
そして今フランお嬢様は、結界内の時間の進みが遅くなるという特殊な結界魔術により覆われ、フランお嬢様に触れれはするものの、その中を流れる時間は私たちとは異なる時間が流れている。
しかし、時間が止まっているわけではない為緩やかに、そして確実にフランお嬢様が死へと向かっている事には変わりないのだが。
そして私はそんな事を思いながら弱っているフランお嬢様へと見過ごせない行為をしようとしていたノア様の首根っこを掴むとそのまま後ろへとぶん投げる。
フランお嬢様をギリギリのところで延命処置を施し、連れ帰って来た事に関しては心より感謝はするがそれはそれ、これはこれである。
意識のないフランお嬢様へキスをしようなど、例え神が許したとてこの私の目が黒い内は許す筈がない。
誤字脱字報告ありがとうございますっ!
ブックマークありがとうございますっ!
評価ありがとうございますっ!
※下記にてこれからの活動方針について(長文となります
一晩考えた結果、今書かせて頂いている二作品につきましては変わらず更新させて頂くつもりでございます。
警告の原因と致しましては今書かせて頂いております「悪役令嬢が実は心が綺麗な良い娘であると俺だけが知っている。」の作品にて朝チュンの様な表現をした事ではないかと思っております。
また、当作品にはR15の指定はしておらず、またR15のガイドラインの説明により「性交・性的接触等の性的感情を刺激する行為を想起させる描写」また、問題となりにくい例「性的感情を刺激する程度の低い描写」とあり、【ならない】ではなく【なりにくい】という事と、R18を超えなければ良いのでは?という浅はかな考えによる私の過ちであると思っております。
R18での規約違反によるアカウント停止は聞いた事はあるので注意はしておりましたがR15でのアカウント停止はあまり聞いた事が無かったゆえの怠慢であったと今ならば思います。
しかしながらいつアカウント停止喰らうか分からないという爆弾を抱えた状態には変わりないので、この二作が完結次第、メインをなろうからカクヨム様へ変更しようかと思っております。
基本的な事は変わらないのですが、詳しく説明致しますと次回作品より今まではなろう様で書いたものを後日カクヨム様で更新という流れを、カクヨム様で書いたものを後日なろう様で更新という流れへシフトチェンジする予定でございます。
理由と致しましては、まだ片方で更新していない最新話が消えてしまう可能性がある為、そのリスクを回避する為にアカウント停止されるリスクの少ない方をメインへと持って行くと言った考えでございます。
また、ラノベ+またはアルファポリス様へ万が一を考え作品が残る場所として一時保存場所という形でご利用させて頂くことも視野には居れております(今のところ実行予定はないです)
この作品もそうでございますが、私自身読者さまと一緒に作り上げた作品だと思っておりますし、酸いも甘いも体験させて頂いた思い出の塊であると思っております。
当然なろう様でもよりクリーンにそしてBANされない様な作品を書かせて頂く所存でございます。
読者皆様にはご迷惑をお掛け致しました事を深くお詫び申し上げますと共に、これからも変わらずお付き合いして頂ければと思っております。
何卒宜しくお願い致します。




