心の底から出たであろう笑顔を見せてくる
すると爆心地であった箇所はみるみる潰れて行き、周囲が凹みはじめる。
その中、一か所だけ瓦礫が動き始めると中から神の糞野郎が這い出てくるのが目に入って来たため、羽虫の羽をもぐかのごとき感覚で気圧を更に上げていく。
そこに罪悪感や忌避感等は全くない。
そして、その圧力は最早普通の人間であれば数秒と持たずにペチャンコにつぶれてしまう程の威力であるのだが流石腐っても神と言うべきか身体から血を流しながらも常時回復魔術を起動しているのか潰れる前に身体が再生する事により何とか踏ん張っているみたいである。
「ぐぅぅぅううっ!き、貴様………これは一体何をしておるのだっ!!」
「あら、神と自称しているくせに世界の理をご存じでないっ!!実に滑稽でしてよっ!おーーーーほほほほほほほほっ!!」
「き、貴様ぁぁ……っ、神である我が教えろと申しておるのだっ!さっさと教えぬかっ!!」
そしてわたくしの煽りを受け、今までの態度を鑑みるに煽り耐性が皆無であろうと推測できる自称神の糞野郎が、やはり煽り耐性がなかったのか怒りを込めて怒鳴ってくる。
怒鳴って人を動かそうとしている辺りがやはり糞である所以であろう。
そしてわたくしの返答は当然ノーである。
当たり前田のクラッカーである。
「は?なんでわたくしが敵に塩を送るような真似をしなければいけませんの?教える訳が無いでしょう。嫌に決まってますわっと、いきなり飛び道具で反撃してくるなど失礼極まりないですわね。常識というものもご存じでないのでしょうか?親の顔を見てみたいですわね」
「ふん、余裕でいられるのも今の内である。先ほどの摩訶不思議な魔術を、我の放った攻撃を避ける為に解いてしまったようであるな。これで貴様の勝ち筋は消えた事となった」
「御託はいいからかかって来なさいな」
そして始まる空中戦。
お互いに見えない斬撃を放つのだが、攻撃と攻撃がぶつかる度に当たりに轟音が響き渡る。
その戦いは最初こそ拮抗していたのだが、左腕を失っているわたくしは徐々に追いやられていく。
その事実に糞神は、わたくしが追いやられていく度に表情を崩していき、不気味な笑い顔へと変化してきているのが分かる。
そしてついに防ぎきれずにわたくしの右足が吹き飛んで行ったその時、その光景を見た糞神の野郎は遂に心の底から出たであろう笑顔を見せてくる。
「君は人間にしては規格外に強い方であったのだろう。しかし、やはり所詮は人間である。神である我には勝てなかったという事だ。あの世で我にたて突いて来た事を後悔しながら過ごすがよい」
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ブックマークありがとうございますっ!
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会社の前で歩行者が待っている横断歩道を一時停止せず走り抜けた車を、真後ろを走っていた警察に捕まり、その横を歩行者が待っている横断歩道を他の車がバンバン通り過ぎてました。
その光景をみて得も言えぬ表現し難い気持ちになりました(*'▽')w




