宣戦布告
「あの者達をこちら側へ引き入れる考えであるにも関わらず我々はその事に失敗してしまいました。神はそんな我々に対してお怒りにならないのでしょうか?」
聖教国への帰路の道中、我らが神の使徒と成って間もない青年が心配そうに話しかけてくる。
彼のその考えは他の使徒達も同様らしく皆一様に暗い顔をしているのが見える。
愚かしいいものである。
神の使徒と成ったのであれば我々の一生は神によって決められるものである為自分の未来に心配するという事などそもそも間違いである。
神が死ねと申せば死ぬまでであり、それを感謝こそすれ恐れるなど言語道断である。
しかしながら彼は神の使徒になって間もないというのも事実である為それは致し方ないのやもしれない。
「あの者達は我らが神を崇めるどころかそのチャンスを棒に振り、更には唾迄吐きつけようとするなんとも愚かで嘆かわしい存在であった。あれほどの力を持っていながら神のお力に気付けないとは実にバカな奴らだである。そんな、いくら力を持っていようとも所詮は人の身、我らが神どころか我ら使徒にすら勝てまいて。そんな程度の存在であるのならば神の御言であると言えどこちら側に引き込めなかった所でお咎めは無いであろう。むしろあのように残念な者達であったという事が分かっただけでも行幸と言えよう。所詮は力あるが故に自らの力で周りが見えなくなった愚か者共である。そして我らが聖教国が本気であの者達を攻撃したとき、奴らは全てを悟るであろう。我らが神こそ至高の存在であったと。それと同時にその時にはあの者達には神の救いは無い事を知り、今日我々の神による慈悲を反故にした事を悔やみながら死ぬであろう。あの者達が破滅へと向かう事は我ら神の慈悲を反故にした瞬間、それは火を見るより明らかである」
そして私の話を聞き、不安そうであった使徒たちの表情は明るくなり、そして神の慈悲を反故にしてしまったあの者達に対して哀れみの感情を抱き始めているのが分かる。
「あの者達が使徒に成った時のその実力は計り知れない物が、確かにあるだろう。しかしながら我々はあの者達がおらずとも十二分に強いのである。自信を持ちたまえ。そして我らが神を信じたまえ。あの者達を引き込めなかったからと言えど何も心配する事など無い」
後日、我らが聖教国は王国、帝国、エルフ国へ向けて宣戦布告という名の神の慈悲を宣告するのであった。
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遂にこの時が来た。
我が使徒達の力は絶大であり今現在百人程度しかいないにも関わらず帝国、王国、エルフ国三大国同時侵攻を何の問題も無く行えている様である。
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土曜日、近所の湾、徒歩五分の場所で二時間ほど魚釣りをしました。
ハゼの天ぷらが食べたかったので足元へ落とす形で釣ってたのですが(釣り歴もうすぐで一年程度しかないのですが)今までで一番大きなキビレ鯛を釣りました。
掌二枚と少しくらいの大きさです。
そこはかとなく感覚的には課金ガチャと同等の悦を感じております(*'▽')




