日本をお手本
そして元帥大将であるエムール・アディンセルの質問を受けわたくしはその返事をエルフの代弁者へと耳打ちする。
そもそもこの内容に関しては高確率で質問されるであろうと予め予期していたため用意していた回答をそのままエルフの代弁者により発言してもらう。
と、いうかいい加減この、いちいち自分の言葉を代弁者を通して発言すると言う流れが鬱陶しくなってきた。
「まず初めに、エルフ、又は他種族に関係なくオウルデストウッド帝国ではない人物に関しては国の中枢を担う組織への所属は禁止する。種族間ではなくオウルデストウッド帝国人という新たな考えでもって、オウルデストウッド帝国人かそれ以外かで考えてもらいたい。また、オウルデストウッド帝国ではない人物に関しては国が定めた各種テストと各種項目をクリアした者を対象に帰化、所謂自分から願い出て、自国の国籍を捨て、オウルデストウッド帝国の国籍を得て、我が国民となることを許可するものとする。また、我が国でない者に関しては観光等短期滞在許可証、仕事等で滞在する就労許可証、永住を目的とする永住権許可証を分けて発行していき、我が国民が様々な観点から他国民の移住者により生活を脅かされぬ様取り組みを新たに実施。そしてこの国で産まれ、この国で過ごし成人した者に関しては我が国の国籍を持つ者とする」
そして元帥大将であるエムール・アディンセルに対しては種族間ではなくオウルデストウッド帝国人とその他として考える様に、またオウルデストウッド帝国人の成り方と外国人が我が国で滞在できるルールを大まかに説明してもらう。
詳しい内容や、この世界に合わせた変更箇所等は後日彼らで話し合えばいいだろう。
わたくし?わたくしはあくまでもこの国の象徴として君臨するだけで政には面ど………では無くてこの国の歴史や民族的特徴などに詳しい者が仕上げた方が、所詮は元異世界人であり帝国人であり、人間族であるわたくしが手掛けるよりも上手く機能できる者が出来るであろう。
けして面倒くさいからではない。
そしてわたくしはこれから行う、前世の日本をお手本にしたインフラや法律等の改善を述べて行くのであった。
◆
「「「「も、申し訳ございませんっ!!」」」」
「よいよい。人は失敗が付き物であるからな」
聖教国、その首都アンデルスブルクにあるキーリ教教会、その奥にある部屋にて複数の男性がシュバルツ聖教皇へ向けて土下座の様な格好をして謝罪を告げる。
その謝罪を聞き、優し気な声音で許しの言葉を継げるシュバルツ聖教皇の声に皆安堵の溜息を吐く。
「で、では────」
「しかし、そのミスを許す許さないかはまた別問題である」
「────へ?」
誤字脱字報告ありがとうございますっ!
ブックマークありがとうございますっ!
評価ありがとうございますっ!
すみません、少なめです。
片頭痛により死んでいるのですが、それと同時に何時間寝ても眠たい上に、睡魔も強烈です。
天気予報では来週の水曜日迄天気が崩れているので死にそうです(*'▽')




