表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生悪役令嬢は闇の秘密結社を作る  作者: Crosis


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

235/288

天才と馬鹿は紙一重

「では、術式封印要因である陰陽師の私たちは先ほど封印したこの化け物をローズ様の所まで運びに行きますので帰らせて頂きます」

「頂きます」


そう言うと異国情緒あふれる服装の二人は筋肉だるまの化け物を封印した、術式の書かれた札を丁重に布で包むとそのままフラン様の元へと向かう為にこの場を離れていく。


私も連れて帰らないのは、私への配慮であろうことが伺えて来る。


そんな優しさがたまらなく嬉しく思いつつ、私はエルフの街を歩きだす。


そして見える光景は私の知るエルフの国、その都市とはかけ離れていた。


目に見えるは絶望に打ちひしがれた者、泣き叫ぶ者、苦しみ悶える者、生きている事に喜んでいる者、化け物が倒されて私に感謝する者、そういった者達が私の視界に入ってくるのだが、私の胸を見て蔑み誹謗中傷や石を投げつけてくるものや暴力を振るう者は一人もいなかった。


それは、今は私の胸程度では何も感じれなくなってしまった程あの筋肉だるまの化け物の作った絶望と、筋肉だるまの化け物がいなくなった嬉しさが上回っているからであろう。


「なんだか拍子抜けです…………」


そんな光景を見つつ歩みを進めていくにつれ私があの筋肉だるまの化け物を倒した事を知らない者達が増えて行くのだが、それでも私に対して過去の様な行為を行える程に余裕がある者は現れず、気が付けば王城へと付いていた。


「と、止まれっ!!そこの醜い身体をしたエルフよっ!!」

「邪魔」


そして王城へ着くや否や入り口の門にて警備している兵士に懐かしい言葉と共に止められそうになるのだが氷の塊を飛ばして力業でごり押し、そのまま氷魔術で同じく門に氷の塊をぶつけ破壊すると何事も無かったかのように王城へと進んでいく。


壊した門を括りぬけると緑と白に彩られた美しい、まさに王の住む城と言った建物が目に入ってくる。


あの筋肉だるまの化け物にこの城を壊されなかった事だけは、この国のエルフ達にとって唯一の救いであると言えよう。


この城はエルフ達にとっての誇りでありプライドであり、エルフという種族の偉大さを目に見える形で示しているのである。


この城が破壊されていれば、例えあの筋肉だるまの化け物が倒されていたとしても喜べる者はいなかったであろう。


それ程までに城というのはエルフ達にとって誇るべきものなのである。


そんな王城の入り口に、門前同様に止められそうになった為、これまた同様に氷魔術でぶっ飛ばし、氷魔術で入り口の扉をぶっ壊すと何事も無かったかのように王城へと入って行く。


そんな感じで氷魔術の力業を駆使して私はどんどんと目的の場所まで歩みを進めていく。


秀外恵中(容貌がよくて頭がよい)なフラン様と違い私は頭が良くない。


今まではバカはバカなりに頭を使ってフラン様へ何が貢献できるのかと考えていたのだが、そんな私に以前フラン様がおっしゃってくれた言葉、『下手な考え休むに似たり』という言葉に衝撃を受けた私は考える事を辞めた。


問題を解決出来るのであればどんなにみっともなくても、スマートな解決方法でなくても良い。


最悪なのはできるにも関わらずより良い答えを求めて長時間悩み、止まってしまう事である。


最適解は頭の良い人が考えれば良いのだ。


そして気が付けば私の目の前にはやたら豪華に着飾っているエルフの老人が立っていた。


「貴様っ、無礼であるぞっ!!ここを何処だと思っているのだっ!!そして目の前のお方を誰とこころえるか!!我らがエルフの王であるぞっ!!無礼にも程があるっ!!その上、その醜い牛の様な胸を隠しもせず王の前に立つなど無礼と言う言葉では済まされぬぞっ!!その胸、本当にエルフであるかどうかも怪しぐぼはげあぁぁああっ!?」


目の前の問題は力づくで解決。


やはりこれが一番早く解決できる。


流石フラン様である。


「そ、そそそそそそなたは儂に何を求めるのじゃ?こ、こここここ、子種か?それとも儂の妃となる事で得られる権力かえ?」


そんな私のスマートな解決策を見てエルフの国王たる人物が何故か恐怖に染まった表情で私に何かを話しかけてくるのだが、この私を妨げないのであれば捨て置くに限る。


立ちはだかる壁でないのならば無視するのが一番手っ取り早い上に魔力消費も抑えられる為正に一石二鳥だ。


偶にわたしの頭は天才的な閃きをするので、むしろ本当は天才なのではないかと思っている。


フラン様も『天才と頭が良いは似て非なる』『天才と馬鹿は紙一重』とおっしゃっているのであながち間違いではないと思っていたりする。


フランの預かり知らぬ所でレオを超える脳筋が育成されているのだが、今例えフランが気付いたとしても、脳筋に育ってしまっているが故に最早取り返しはつかない所まで来ている事を、フランは知らない。


そしてルネはエルフの王の声を左耳から右耳へと聞き流しながら部屋の中を見渡す。

誤字脱字報告ありがとうございますっ!

ブックマークありがとうございますっ!

評価ありがとうございますっ!


気が付いたら寝落ちしてました。

本文が消えてなくてよかったです。


今一度本格的に画力を上げようかと悩んでおります。

漫画的な画力ではなくイラストレーター的な画力をと思うものの今の所めんどくさいが勝ってしまいます(*'▽')

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ