罪悪感
その光景を見たエルフの男性は、この後訪れる自分の死を想像し、恐怖で目を瞑る。
「………………ん?」
しかし、いくら待てど先ほど自ら想像したような一撃は訪れず、恐る恐る目を開くとそこには振り上げた右腕もろとも右半身を凍らされている化け物の姿があった。
「いつも私に偉そうな態度で虐めていたくせに、何も出来ないどころかバカにしていた私に助けられた今の貴方の気分は今どんな気持ちか参考までに教えてもらえないかしら?」
そして、化け物の更に上から声がして振り向くと、そこには翼の生えたエルフがゆっくりと自分の前へと舞い降りている光景が目に入り、その美しさに思わず見とれてしまう。
「何バカみたいな顔で呆けているんですか?」
その美しいエルフは光を反射した髪の毛がまるで天使の輪の様に金色に光り輝き、背中の美しい翼を折り畳むその動作一つ一つをとっても美しすぎるのだが、女神の様な彼女の胸はまるで牛みたいに大きかった。
「お、お前は………あの汚物汲みの牛エルフなのか?」
「当たり。気付くのが遅すぎるんですけど」
「す、すまない」
「ふーん。あっそ」
彼女の美しさに思わずエルフの男性は顔を真っ赤に染め、どもりながら何とか返事をするが、件の彼女は冷めた返事を返し、その態度にエルフの男性は何故か胸が締め付けられる様な感覚にとらわれるのであった。
◆
エルフの国が襲撃されていると聞き私ルネ・ルルネルの口は歪に歪んでいくのを抑えられないでいた。
初めに感じた感情は圧倒的な快感、そして歓喜であった。
そして次に感じた感情は怒りである。
誰の許可を得て私の復讐相手を蹂躙しているのか。
そう思った時には私はアンナ様へ外出の許可を頂くと背中に氷の翼を生やしてエルフの国へと飛んでいく。
恐らくアンナ様は私のこの行動を見越して、私にこの情報を伝えたのであろう。
────復讐できる相手が生きているという事はある種の幸せである。なぜならば自らの手で復讐を成し遂げることが出来るから────
この価値観はブラックローズの価値観の一つとして認識されている。
言い換えれば復讐相手がいるという事はそれだけで生きる活力となるのであり、逆に既に死んでいる場合は生きようと思うまでに時間がかかってしまう娘もたくさん見て来たし、それをケアする部隊が作られる程には皆その事を身近に感じている。
故に復讐するチャンスがあるのであれば自らの手で、というアンナ様の優しさであろう。
しかし、とルネは思う。
「この胸のせいで飛びにくくて嫌になってくるなぁ。フラン様みたいに空気抵抗の無い身体であればわざわざ翼を作りだしてバランスを取りながら飛ぶという事をしなくて済むのに」
この翼は皆空中浮遊を覚える際にまず初めに覚えさせられる魔術であり、言い換えれば慣れない人の為の補助器具なのである。
その為に未だ翼を付けて飛ぶという行為にルネは恥ずかしさを感じていた。
そしてこの愚痴を言う度に空気抵抗の少ない者達から嫉妬の籠った、強く強く籠った目で見られている事に気付けていない。
そしてルネは翼を羽ばたかせながら飛ぶ事小一時間、ついにエルフの黒煙の上がる国とエルフを蹂躙している筋肉の塊の様な化け物をその視界に捉える。
その光景を目にしたルネは、この光景を想像して感じた感情よりも更に強い感情が沸き上がってくる。
「ふふふふ、うふふふふふ。潰せ燃やせっ!!」
そして、もしこの場に誰かいたのならば恐怖で逃げ出しそうな笑い声と言葉を発しながら目的の場所まで飛んでいくルネなのだが、目的地に近づくにつれ今まで感じていた感情を感じていたがゆえに罪悪感という感情によって押しつぶされそうになる。
何故もっと早く駆け付けなかったのか、と。
悦に浸りまるでピクニックに行くかの如く軽やかな気持ちで向かっていた事をルネは悔いる。
下を見れば恋人を、友人を、財産を、子供を、親を、日常を無くし嘆くエルフ達の悲惨な光景が広がっていた。
この光景を作ったのはお前だ。
そう突きつけられている様なその光景に思わずルネは嘔吐しそうになるも寸前で堪える。
ここで吐いた所で何も変わらない。
この光景を少しでも変えたいのであれば一刻でも早くあの化け物の元へ行きブッ倒す事、そしてそれを成しえるのは私しかいないのであれば罪悪感に押しつぶされている時間など無い。
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ブラックリストについて
ブラックリストですが本当にあるのか?という問いの返答は
ある
です。
そしてこのブラックリストですが二種類ございます。
一種類がサイト様からのアカウント停止処分ですね。
もう一つはショップ様によるブラックリスト登録
アカウント停止は文字通りサイトそのものの利用ができなくなり、新規アカウント登録もできなくなります。
次にショップ様によるブラックリスト登録は、サイトに出品されているショップ及び系列店並びに、この情報を共有しているショップ並びに系列店でご購入またはご対応が難しくなります。
注意)
買えない訳ではない。
このデメリットは塩対応へと変わると思っていただければ分かりやすいと思います。
最悪購入のご遠慮を願う文章が送られる場合がございます。
そして、上記ショップ様の不平不満は場合により上(サイト様)へ報告されます。
基本的にはまず上から事の詳細を聞かれ、細部にわたり詳細を説明(私たちは違法や規則違反などはしていないという説明)を致します。
良くあるのがクレーマーが「サイトにチクってやるからなっ!」という脅し文句から実際にサイト様へ言い上げ、サイト様より事の顛末の説明せよという要求が来るので、店の正当性を説明する、というのが多いですね。
サイトにチクると言えば、実際にチクれば委縮して自分の思い通りに動くという思考は危険です。
店側が悪いのか悪くないのか判断しにくい場合はサイトへチクらず、一旦消費者センターへ相談する事をお勧めします。
そして、上記の流れにて逆に店の正当性を示され、常習犯であると判断された場合は最悪の結果としてサイト様によるアカウント停止処分に陥る可能性が、ございます。
裏で上へ被害の報告をしてる場合があるという事ですね。
次回、暇なときにでもブラックリストに登録されやすい内容を危険度別に解説したいとおもいます(*'▽')




