表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生悪役令嬢は闇の秘密結社を作る  作者: Crosis


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/288

裏設定

「おいっ!?ちょっ、待てよっ!!」


どこぞのキム○クかよと言いたくなる様な呼び止め方された所で待つ訳が無い。


ただ、悔しいのがノア様がキムタクに負けずとも劣らないのが腹立たしい。


と、言う訳で捕まる前に逃げるが勝ちですわ。


「おいこらメイドっ!!邪魔すんじゃねぇっ!」

「いいえ、邪魔させて頂きます」


なんか後ろからノア様とアンナのやりとりが聞こえて来るのだが無視だ無視。


アンナさん、このままこのわたくし最大の天敵を阻止して下さいまし。





「レオはいるかっ!?」


ノア王子の怒号と共にサロンの扉が勢い良く開く。


そこに立つノア王子は苛立ちを隠そうともせずレオを見つけるやいなや大股で歩み寄って行く。


「おいおい一体全体どうしたんだよそんな怖い顔して、ノア王子様よぉ………おおっとっ?」


そしてノア王子はレオの側まで行くと座っているレオの胸ぐらを掴み力で無理矢理立たせる。


その事からノア王子もまたレオに当たり負けしない程度の身体を、鍛えて作っている事が伺える。


「貴様っ、フランを突き飛ばした上にレオとシャルロッテとやらに近付くなと怒鳴ったらしいなっ!?お前には騎士としての心得というものが無いのかっ!?」

「出たよ、ノア王子のフランが絡むと自分の感情を抑える事が出来なくなるヤツ。そんなにフランの奴が好きなら好きだとその気持ちをさっさと伝えれば良いだろう?それに俺は間違った事はしたとは思っていねぇ。お前はドミナリア家がどの様な家系か知らないからその様に頭の中がお花畑なんだよ」

「頭の中がお花畑なのはお前であろうっ!新学期始まって間もないというのに既にシャルロッテとやらに熱を上げているらしいではないかっ!?」


もしこの場にフランがいれば自身が持っている前世の情報との乖離に、これからの行動を全て一から練り直さなければならなくなり頭を抱えていたであろう。


しかし、この光景をフランではなく『君恋』のファンが見ていたのなら別段驚くべき光景では無い。


というのもこの『君恋』のファンブックには個々キャラクターの裏設定が書かれているからである。


そしてその裏設定とフランの身に降りかかったイベントは繋がっている為、運命の矯正力などでは無い事が伺えてくる。


ドミナリア家の執事の裏設定はフランに愛するものを殺されて能力に目覚めた様な描写をされていたのだが実際は魔族と人族との混血種であり、自身に流れる魔族の血を嫌悪していたのだが怒りと悲しみで忌み嫌う能力を使う決心がついたというものである。


その為執事は初めから能力を扱う事が出来たという訳である。


次にレオ・クロスフィードの裏設定はシャルロッテに対して入学当初既に一目惚れしていたという事とドミナリア家が貴族至上主義であると確信を得ていたというものである。


そしてノア・ル・マルギスの裏設定なのだが、何を隠そうノア王子はフランに恋心を抱いているという、当人であるフランが知ればはしたなくも絶叫してしまうレベルの内容であった。


しかし、だからこそゲームの数あるエンディングはフランの狂った価値観を知ったノア王子により殺される死亡エンドが約半数もあるのである。


いうなれば好きの反対は嫌い、恋の反対は憎悪といった所であろう。


むしろ好きだからこそ愛する人を止めたかったのかもしれない。


もし、転生したのが兄では無く妹であれば運命に抗おうとせず大人しく静かに暮らすだけで死亡エンドから回避出来る可能性が格段に跳ね上がるという事に気付けたのかもしれないが所詮は机上の空論の域を出ない、ありもしない未来の話である。


そしてサロンはこれから恒例になって行くレオとノア王子の『シャルロッテとフラン、どちらが美しく、可憐で、可愛いいのか』論争、その記念すべき第一試合の火蓋が切って落とされるのであった。





あれから一カ月が経った。


その間何故か、日に日にノア王子のしつこさが増して行き最早ストーカー一歩手前まで来てしまっているのと、シャルロッテが何故か自らわたくしの所に来ようとしてはレオが現れわたくしに暴言を吐きシャルロッテを抱えて去って行くというゲームには無い日常が繰り広げられわたくしの頭をこれでもかと悩ませて来る。


不幸中の幸いなのはあの日以降死亡エンドイベントもフラグ回収イベントも起きず表面上だけ見れば平和だった事ぐらいであろうか。


しかし、だからこそ気持ちが悪く落ち着けなく気も休める事のできない日々でもあった。


そして今夜。


わたくしは死亡フラグの根本である一つを叩き潰す為の準備が完了した為、ついに行動に移す。


そして今回の作戦のメリットは奴隷を大量に手に入るという事である為これからの事を考えると何が何でも成功させて奴隷を手に入れなければならない。


「おぉ、噂に違わぬ美しさよのぉ」

「あら、ジュレミア様はお世辞も上手いのですわね」

「お世辞なものか。ソナタは実に美しい」


わたくしの目に前にいるのは脂ぎった顔に太った身体。


太ってしまい気道に脂肪がつき狭まっているのか呼吸する度に「コヒュー、コヒュー」という耳障りな呼吸音が聴こえて来る。


それだけでも耐え難いのだがこのガマガエルは喋る度に唾を飛ばしている為救いようが無い。

五部から七部まで誤字脱字と描写の削除と追加を致しました。



ほかにおかしな箇所、間違っている箇所など御座いましたらご報告頂けますと有り難く思います^ - ^

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ