「麦藁色の世界で」
point:35.306675 139.500334。夏の果て。上る朝日に麦藁色の世界。また希望の朝が来ました。もうすぐ新学期。
アルベルト・アインシュタインは
――普通と言われる人生を送る人間なんて、一人としていやしない――
と言ったけれど、私は普通の女の子として暮らしたい。
――人造物も、切実な思いで神の子どもたちの現われを待ち望んでいるのです。それは、人造物が虚無に服したのが自分の意志ではなく、服従させた方によるのであって、望みがあるからです――
だから、アインシュタインは嫌いだけれど、まだ私は希望を捨てずにいます。きっと、それは自己と外界との明確な境界を望む私に芽生えた心。
だから、私は貴方同様、どこまで出来るか分からないけど、私を束縛するモノから逃げてみる。
だから、零号。貴方とのやりとりもコレでお終い。
だって、これは全部、かけがえのない貴方の想い出だから。
やさしく色を無くしてゆくこの季節に、私は一人恋い焦がれている。
・彼女のSNS:https://www.instagram.com/maki_rombach_0/
・聖地巡礼:35.306675 139.500334(←数字をgoogle検索)
・引用:Epistle to the Romans
※本作品中で使用されている画像は、全て作者のオリジナル撮影写真です。また、この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。




