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歯車
ガシャコン、ガシャコン
歯車が回ってなにかが潰れていく音がする
「お前なんか要らない」
ガシャコン
「邪魔」
ガシャコン
体を動かす歯車
だけど動かす旅になにかが潰れていく
今日もまたボクは働く
「どいて、のろま」
ガシャコン
「まだ出来ないの?」
ギギギ、ガシャコン
歯車が嫌な音を立て始めた
ギギギ、ギギギ、ガシャコン
どうしたのかと歯車の詰まっている心を開けてみた
ピカピカに、光輝いていた歯車は
錆びて茶色くなっていた
どうしてなのかは分からない
分からないけど錆びていた
「君は要らない」
誰かの言葉がボクの心に突き刺さる
頬を伝う涙が
心の中に染みていく




