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閉じこもる者

 ここは私の世界、

 ここは私の心の中。



 誰にも踏み荒らすことの出来ない領域であり、

 誰にも干渉されることのない個別の空間である。



 ここに居れば、誰からも攻められることもなく、

 ここに居れば、誰からも責められることはない。



 なぜ、私は自分の心という殻に閉じこもるのか。

 なぜ、私は自分の中に逃げ込んだのか。


 理由は簡単で、単純で、しょうもない……。




 傷付いた心を癒すには、塞ぐのが一番いい。


 傷口から侵入するものを拒めば、痛みは断ち切れるから。

 壁を作ってしまえば、なにも聞こえなくなるから。



 硬く塞いで、誰も入ることのできない空間を作り上げて、

 私はまた独りで丸くなる。



 誰にも指図されず、誰にも邪魔されず、

 この世界に独りきり。



 この世界に閉じこもれば閉じこもるほど、

 外殻はその硬度を増していく。


 外面を綺麗に作り上げて、上辺だけの表情を作り、

 汚い心を包み隠す。


 表面上は取り繕い、汚点を隠そうと必死になる。

 この行動はとても醜悪で、無様だ。



 でも、そうして、私は独りという楽な方へと逃げていくしかできない。






 今日もまた、私は独りきりで、自分の世界に入り浸る。



 これが間違いであると知りながら、

 これが、正しくないと知りながら、


 自分の弱さに嘆きながら、

 自分の非力を憂いながら、




 私は己の弱さにすすり泣く。

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