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【WEB版】追放魔術師のその後 ~なんか、婚約破棄されて、追い出されたので、つらい貴族生活をやめて遠い異国の開拓村でのんびり生活することにしました~  作者: 砂糖 多労
なんか、弟子がたくさんできました。

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武器を装備しよう!③

「じゃあ、予定通りに頼むぞ」

「「「「了解」」」」


 今はリノが戻ってくるのを待っていた。

 リノは今、グレイウルフを一体俺たちが待機しているところに連れてきてもらう手筈になっている。


 基本的に森の中は魔物に有利な状況だ。

 森の外は魔力濃度が低いため、魔物には活動しづらい状況なのだ。

 そのハンデがない上、木々の間を走り抜けながら戦うのに彼らは慣れている。


 まあ、そんなこともあり、初めての戦闘は少しでも余裕のある状況で戦う方がいいだろうと森の中の比較的開けた場所で戦うことにした。


「リノは大丈夫かな?」

「これまでとやることは一緒だよ。心配するほどのことじゃない」


 キーリがリノを心配している。

 まあ、当然かもしれない。

 リノには魔物を釣ってきてもらう役目をお願いしているのだから。


 そうは言っても、今までも周りを探し回って見つけたら俺たちに伝えて全員で逃げると言う行動をしてきていた。

 やってることは今までと一緒だ。


 リノはもうグレイウルフより早く動けるので、釣り役にはもってこいだ。

 それに、みんなにはいっていないことだが、俺が発動している魔力を使った探知の範囲内にリノもグレイウルフも両方入っている。

 危なくなれば助けに行く準備は万全だ。


(お? 来たかな?)


 探知していたリノが俺たちの方に近づいてくる。

 その後ろをまるで糸で繋がれているようにグレイウルフが追いかけている。


 付かず離れずの距離で追いかけさせるとは言ったが、最初からここまできれいにグレイウルフを釣ってくるとは思わなかった。

 リノは相変わらず天才的な動きをする。


 いや、ここまで完璧ってことは今まで逃げるときも同じようなことをした事があるな?

 説教する必要があるかもな。


「グレイウルフが来たぜー!」


 リノの声を聞いて今までピリピリしていたアリアたちの空気がさらに緊張を増す。

 張り詰めてはいるが、このくらいがちょうどいいだろう。


 グレイウルフも俺たちのことを認識したようだ。

 獲物が増えたことにニヤリと笑った気がした。


「練習通りにやるわよ!」

「わかった、任せて」

「だ、大丈夫よ」

「皆さん。頑張ってください」


 アリアは盾を構え、スイは杖をかざし詠唱に入る。

 キーリはボウガンを構えて、ミーリアはネックレスについた十字架のチャームをきゅっと握る。


「じゃあ、あとはよろしく頼むぜ!」


 リノはそう言ってアリアを跳び箱のように飛び越える。


「ちょっと! きゃっ!」


 アリアが抗議の声をあげたが、その声はすぐ後ろから来たグレイウルフの突撃を受けてかき消される。


「もう! えい!」


 アリアが剣を振るうが、グレイウルフはその剣をひらりとかわす。

 まあ、いくら魔力が上がって力が強くなったからと言って、剣の練習もしていないアリアの剣がグレイウルフに届くことはないだろう。


「グルルルル!」

「『水球』!」

「ぎゃん」


 アリアに威嚇をするため立ち止まったグレイウルフにスイの『水球』が直撃する。

 グレイウルフは水球を受けてフラフラしている。

 結構効いたらしい。


「やった! 今のうちに!」


 『水球』を受けてフラフラしている

 グレイウルフにアリアが近寄る。

 剣を振るう。


「えい! あれ?」


 アリアの剣は再びからぶる。


「ウォンウォン」

「あ! 待て!」


 グレイウルフはアリアの横を駆け抜ける。

 その先にいるのはスイだ。


「そっちには行かせないぞ!」

「ギャン!」


 素早くリノがグレイウルフに駆け寄る。

 そして、その勢いを乗せて左目にナイフを突き刺した。


「もう一発」

「ギャォン!」


 キーリのボウガンが右目に突き刺さる。


「これでとどめ。『水球』!」

「!!」


 最後にスイの魔術がグレイウルフを弾き飛ばす。

 グレイウルフは地面に墜落して魔石となった。


「……やった?」


 アリアが魔石を拾いながらそういうと、やっと実感を得たのか満面の笑みで振り向く。


「やったわ! 私たち魔物を倒したわ!! しかも魔の森の中で!!!」

「やったな! アリア!」


 リノがアリアに抱き付いて喜び、他の三人もアリアのほうに寄っていく。

 五人は抱き合って初勝利を喜んでいる。


「とりあえず、いったん村に戻ろう」

「え? 私たちはまだ疲れてないわ」

「そうだぜ! レイン兄ちゃん! まだまだ戦える!!」


 俺が帰る提案をすると、アリアとリノが不満そうに声を上げる。


 さっきまでは不安そうにしていたのに、勝てるとわかればこれだ。

 全く、現金なものだ。


「いや、帰り道も気を抜けないっての忘れてるだろ。戦闘に全力をかけるわけにはいかないんだぞ? 五人でぎりぎり一体のグレイウルフに勝てるくらいだっていうのを忘れてないか?」

「それはそうだけど……」

「いったん帰ってからまた来たらいいさ。今日は午後の訓練時間も森でグレイウルフとの戦闘をするつもりだから」

「え? ほんと?」

「ほんとほんと」


 午後も戦闘ができると聞いてだいぶ帰るほうに気持ちが向いてくれたらしい。


「じゃ、帰ろうか。リノ。索敵をよろしく」

「わかったぜ!」


 俺たちはこうして、グレイウルフに勝利を収めて村への帰路についた。

 明日も二話投稿します。


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― 新着の感想 ―
立派な師匠ですね!何事も最初が肝心
[一言] 初勝利おめでとう
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