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【WEB版】追放魔術師のその後 ~なんか、婚約破棄されて、追い出されたので、つらい貴族生活をやめて遠い異国の開拓村でのんびり生活することにしました~  作者: 砂糖 多労
なんか、知らない国に来ました。

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魔術を習おう!⑤

「ミーリアは魔術が使えるんだったよな。魔術ってどういう風にして発動してるか知ってる?」

「魔術ですか? 師から魔術を教えてもらって、適切な魔力を注いで呪文を唱えれば発動するという風に思っています」


 ミーリアの知識は俺の予想通りだった。

 現代魔術ではそういう風に教えられているので、当たり前のことではあるが。 


「まあ、それは半分正解で半分間違いなんだよね。魔術っていうのは『根源』と呼ばれる場所から魔術式を持ってきて、それに魔力を注ぐことで魔術という現象を具現化するものなんだ」

「はぁ?」


 アリアが素っ頓狂な声を上げる。

 まあ、いきなりこんなことを言われても理解できないか。


「まあ、理解はできないと思うけど、そういうものなのかという感じで聞いてくれればいいよ」


 古代魔術というのは結構ロジカルにできている。


 古代魔術のさらに前の時代は考えたことを魔力を使って具現化するようなことが行われていたらしい。

 だが、これでは術者によって差が大きすぎるため、具現化する方法を魔術式として体系化し、出来上がった魔術式を『根源』から持ってくるという手法がとられるようになったらしい。

 なんか、やり方がプログラム言語に似ているので、最初にこれを考えたやつは転生者なんじゃないかと俺は踏んでいる。

 ある時期にいきなりこのやり方が開発されたみたいだしな。


「まず、魔力を使って『根源』に接続する。『根源』へ接続するための魔術は世界全体にかけられているので、それに乗っかるだけで大丈夫だ」


 『根源』は『アカシックレコード』とか『真理』とかいろいろな呼び方を古代魔術師文明の本ではされていて、なんなのか解明されていないようだったが、とりあえず使えるから使っとけって感じで使っているようだった。

 まあ、暇があれば調べてみてもいいかもしれないと思っている。


「それから、魔術式を『根源』から自分の体の中に写してくる。この時に、魔術の知識と呪文で写してくる魔術式を決める」


 そして、誰がかけたのかはわからないが、人の精神が『根源』につながるようにする魔術みたいな何かがずーっと発動状態でこの世界にかけられている。

 自分でここにつながろうとすると相当な労力がかかるため、おそらく古代魔術師文明に誰かがかけたのだろう。

 ずーっとかけっぱなしの魔術とかどうやるのか想像もできない。

 この魔術には検索機能も備え付けられていて、呪文とそれに付随する術者の知識から根源に保管された魔術式の中から該当するものを選び出す。

 術者の体の中で再現する機能までついていて、後は術者が魔力を注げばいいという状態までもっていってくれる。


 至れり尽くせりだ。

 ほんとに便利。


 まあ、「便利なものは人をダメにする」という言葉もあるように現代の魔術使いは何で魔術が発動するかわからないほど退化してしまったのだから、こんな魔術があってほんとによかったかは微妙だが。


「あとはその魔術式に魔力を注げば魔術が発動する。まあ、そんな細かい原理を知らなくてもミーリアみたいにボヤッとした理解でも魔術自体は使えるから」


 俺の説明を聞いてもアリアたちは半分も理解できなかったようだ。

 目の焦点があってない。


 ただ、スイだけは違った。


「理解した」


 そう呟くと、じっと俺が渡したコップをのぞき込み、その上に手を置く。

 そして、しばらく目を閉じた後、コップの上に片手をかざす。


「『水作成』」


 スイがそう呪文を唱えると、コップの上にかざしたスイの手のひらからちょろちょろと水が出てきた。

 どうやら、魔術に成功したらしい。


 スイはきっと理系だな。


「おぉ。スイ、おめでとう。2日で魔術を成功させるとか天才だな」

「レインの教え方が、良かったから」

「そんなことはないと思うが、とりあえず、何度か魔術を使って今の感覚を体に覚えさせておくといいよ」

「わかった」


 スイはそういうと、部屋の隅に置いてあった桶を持ってきてそれに向かって『水作成』の魔術を何度も使い始めた。

 アリアたちはその様子を驚愕の表情で見つめていた。


「……信じられない。練習を始めて2日で魔術が使えるようになるなんて」

「スイはおそらく天才だよ。たまにいるだろ? 魔術の天才が」

「確かにいるけど……」


 原理を知っていたからってできるのが早くなったりはしない。

 魔術に関して感覚的なものが大部分を占めるからだ。


 自転車は車輪が回転することで発生する力のおかげで安定して前に進むわけで、これをジャイロ効果とかいうわけだが、そんなことを知っていたとしても自転車に乗れるようになるわけではないのと一緒だ。


 俺が原理を説明しなくても彼女なら今日中に魔術を使えるようになっていたことだろう。


「まあ、地道に魔術を使おうとしながら呪文を発動してればそのうちできるようになるから、練習あるのみだよ」

「……それもそうね。『着火』」


 アリアは気を取り直して練習を再開した。

 年齢がわかった方がいいと言われたので、書いておきます。

 本文にも手の空いた時に追加します。

 ミーリアが16歳でアリアとキーリが15歳でスイとリノが12歳くらいの設定です。


 この世界ではこういう風にして魔術を使ってますよーって感じの話で、ストーリーは進まないので嫌いな人は読み飛ばしてもらっても大丈夫です。

 私はこういう話読むのも書くのも好きなので、書きました。


 今日も三回更新します。

 二話が本編で愚王たちにその後の続きを一話投稿します。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 「ミーリアが16歳でアリアとキーリが15歳でスイとリノが12歳くらいの設定です。」 14話の 「両手を腰に当てて、怒っていますというのを全身でアピールしているが、私と同い年にもかかわ…
[一言] 型月設定おまーじゅ?
[一言] 前話までは古代魔術師文明だったものが、 今話で古代魔導士文明になっていますね
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