第7話 追手
いやはや…。
またうっかりです。午前中に投稿できただけでも良しという事でお許しください。
もう手をつけることのないダンボールの残骸が僕の部屋の隅に積み上がっている。それを観て見ぬふりをして部屋を出た。今日も二キロの調査に付き合わなければならない。
「もうやらんのやね。ダンボール…」
白々しい。知ってるくせに余計なお世話だ。どうせ口に出さなくても気持ちを読まれるのだ。あえて返事をしない。二キロもそれ以上追求して来なかった。代わりに今日の予定を聞く。
「今日は何処行くん?またパソコン?」
「せやな…。けど良い情報がまだないねんなぁ。やっぱこの時代じゃこんなもんが限界や。未来はまだ変わりそうにないで」
それはどう言う意味だろうか。未来が変わるか変わらないかの確認が出来るという意味だろうか。
「勘が鋭いな。その通りや。俺は過去の自分に意識を飛ばしてるだけや。せやから定期的に未来と記憶を同期するんや。便利やろ?」
便利もクソもない。そもそもの目的も詳しい話しもしてくれないのだ。「いずれわかる」と言うがそれは僕が歳をとって、おっちゃんになったらだとしたら正直呆れる。やれやれだ。
「あの気持ち悪い化け物は何なん?はよ教えて?ホンマに…」
「まぁ焦んな。いずれわかる」
もう聞かない。心でそう決める。おふくろに「遊びに行ってくる」と伝えてアパートの部屋を後にする。廊下を進んでエレベーターが来るのを待つ。そして自分のいる4階のランプが点いた。間もなく扉が開くだろう。徐々に開くスライドドアの隙間から少しずつ顔が見えた。すると途端に体の自由を奪われる。気付くと全力で走り出していた。
階段を駆け降りる。すかさずエレベーターの主も体を隙間に捩じ込んで少しでも早く出ようとする。それを無視してとにかく急ぐ。何かやばい事が起きているそう確信した。それを二キロだけが知っている。けれど全てのコントロールが彼に奪われている。黙って見守るしかなかった。心臓が焦りを知らせる。二キロは遂に口を開いた。
「武田清貴や!!奴がこんなとこまで来よったで!俺らを消す気や!逃げるで!」
パニックである。やっぱり死ぬのか…。そんな絶望が思考を染める。とにかく祈るしかなかった。




