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第16話 無計画


 電車に揺られながら向かう先はとある事業所。そこに一人の実業家が視察にくる。その男はいずれその会社の社長になるらしい。よくわからないけれど二キロがそう言っていた。


 正確にはまだ何でもない資産家だが、彼がこの会社の経営難を赤字から黒字にして事業を立て直したのをきっかけに、日本有数の大企業に上り詰める。


 そのテクノロジーとビジネスは国に多大な貢献をし、僕らはとても豊かで便利な世の中を得る。けれどそれは、実現しない。何故ならこの男は、夢半ばで謎の変死を遂げてしまうからだ。


 「キロ、よう見とけ。あのお兄さんや…」


 コソッと小声で告げてきた二キロは視線をとあるおじさんに定める。歳は30代前半、まだまだ働き盛り。ピチッとワックスで固めた髪型にネクタイなしのシャツとスラックス。とても清潔感のある印象。出来る男って感じだった。


 「お兄さん?おっちゃんやん…」


 「いやぁ…まぁええわ。キロの歳からすりゃオッチャンやな。あのオッチャンを全力で守るで」


 二キロは何か腑に落ちない素振りを見せたがそのまま受け流した。それはさて置き、ターゲットの名前は大河一歩。カズホと聞いて女の人のように聞こえたが間違いなく男の人だ。そこは間違えてはいけない。


 「大河が死ぬんはあの事業所の中にある中央トイレや。時間は死亡推定時間は12時やからお昼までが勝負やな。敵はもうわかっとる。大河がトイレでそいつに接触する前に始末するんが俺らの仕事や」


 「それはわかったんやけど、作戦は?」


 そう聞くと二キロはしばらく黙る。けれどそれしか無いと言わんばかりに微笑み僕に告げる。


 「キロちゃんな、若いんいうはな…得なんやで?筋肉痛も一瞬や!すぐ治る!せやから余計なこと考えんとレッツラGOや!」


 「ちょっ!って、えぇ〜!!」


 大事なところをはぐらかし、そのまま僕の体のコントロールを奪ってミッションがスタートする。予想される作戦内容は至ってシンプルだ。いざとなれば僕のリミッターを外して交戦する。とても簡単であった。


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