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18話

めっちゃ短いです。自己紹介編





「まずは自己紹介といこうや」


仕事部屋だと案内された部屋は、20畳位の大部屋で、衝立で仕切られた机が幾つも並んでいる。


部屋の一番奥に案内され促されるまま座った私と陽太に、向かいに座ってにんまり笑ったのは狐目の人だった。


「ワシは東堂和盛ゆーねん。相棒は二又猫の雷市らいいちや」


《ヨロシク。


言っておくがワイの実力はあんなんちゃいますぇ?


手加減しとってんからなぁ?けったいなお面してるけれど、あんさんがワイの後輩には違いないねんから、そこんとこ良く考えとき!》


ふんっと胸を張る雷市に、堪らないとばかりに暁さんが笑い出した。


なんというか、妖といえども猫なのよね。にゃんこ。もふもふ!!


・・・今度触らせてくれないかな・・・


「俺は源重隆。相棒は焔狐の炎環えんかんだ」


《先程は失礼致しました。私は炎環と申します。


確かに、雷市の言う通り実力は出し切ったわけではありませんが、それは仮面の方も同じこと・・・それに、烏天狗の方もお強い様子・・・》


炎環は礼儀正しいなぁ。狐だからやっぱりもふもふだし!妖なのは、わかってるんだけどね?


「私は旭といいます。多分、10歳・・・です。


相棒というか、烏天狗の夕霧と、鬼神の暁さんです」


《相棒で良いだろう。暁は2番だ2番。


・・・鞍馬の烏天狗、夕霧という》


《おや酷いなぁ・・・先ほどは失礼しました。僕は鬼神の暁。よろしくねぇ》


ぶすっとした夕霧に対して、演技がかったような一礼する暁さん。どっちも失礼な気がする・・・。


「ぼ、僕は陽太です・・・。こっちは僕の相棒で月牙です」


《青鬼の月牙という》


照れながら名を名乗り、相棒の月牙を紹介した陽太に紹介された月牙も嬉しそうな雰囲気になる。


相棒と紹介されて嬉しいんだね月牙。ガタイのいい青鬼なのに可愛い気がするよ。


「旭も陽太も妖がまるで保護者やなぁ・・・。


ほんなら、とりあえずこれから生活する部屋に案内すんねんけど、その前に」


「その前に・・・?」


「基本的に2人1組で行動するんやけど、ワシら指導役のどっちと組みたい??


部屋も一緒になるで?」


「お互い名前しか殆ど知らないから、直感で決めろ」


和盛サンと重隆サンの言葉に、陽太と目を合わせる。


「どうしよう?正直、名前と顔しか分からないし決断がねえ」


「僕は、どちらでも・・・和盛さんと重隆さんが平気なら本当にどちらと一緒でも大丈夫です」


「決めかねるんやったら、ワシらで決めようか。ほな、ワシは旭で。


ええか?重隆」


「構わない。では陽太、お前の指導役は俺だ」


「じゃ、よろしく頼むで旭。ほんまは女童やし、女がおったら良かってんけど今はおらへんからなぁ。


ここ陰陽寮は、身分も性別も関係なく実力さえあれば入寮できる。


だがその為、入るからには男女どちらも特別扱いはしないと決めているんや。


堪忍やで。衝立はどーんと置くからナァ」


「大丈夫です。気にしません。よろしくお願いいたします」


《旭、お前そこは気にしとけ!嫁入り前だろうが》


「えーああ、そういえば婚期早いんだっけ?大丈夫だよ。


大体、夕霧も暁さんも一緒でしょ?」


10歳なんだし男の人と同室でも全く問題ないと思ったんだけど(私自身現代では高校生でも家族雑魚寝だったし・・・・・家が狭いの!)此処は平安。


少女って年で嫁ぐ子もいるんだっけ?と思い出した。


「大体、(鞍馬山で)何時も皆で寝てたしねぇ」


《それとこれとは違うだろう・・・ハァ》






「なんや、夕霧は苦労人みたいやなぁ」


「妖というより・・・母のようだな」


「あ!せやね。まさしく!妖がほんまに保護者なんて変わった子やナァ」

本当ならこの時代、10歳といえど女の子が男の人と同室なんてありえないのは分かるんですが・・・仕事にきているかつ特別扱いは無しで。

・・・本人は全く気にしてません。鞍馬山でも雑魚寝だったしー。みたいな風に思っているかな

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