表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヘタレ魔王の英雄烈伝!  作者: 雅敏一世
新章第一幕 東共奪還作戦編
69/124

新章50 アジト潜入

 


NO.66アジト潜入


 なんだかんだ居心地が良く、長居してしまった茶屋を後にした俺たちは、件の茶屋でも話していた通り、中央政府の前に来ていた。


 わけなんだが、この建物めちゃくちゃでかいな。西公にあるお城と比べても遜色(そんしょく)ない。

 囲っている壁ですら7、8メートルはあり、豪壮な飾り付けがある門も、俺達全員が横並びで入って尚、余裕がある。


 道中、ヒルデガルドの配下と思しきチンピラに絡まれたりしたが、王花が上手いことやり過ごしてくれたお陰で、特に問題なくここまで辿り着けた。


「なんか、すげぇあっさり来れたな」


 正直、拍子抜けするくらい順調に事が運びすぎてて、後が怖いくらいだ。


「ああ。マジのマジで、このメンツでよくこんなスムーズに来れたな」


 同感。まあ、すでに一度、イナが列車に遅れたせいで、順調とは言いいがたいんだけど、そこは気にしたら負けだろう。

 にしても、気になることがひとつ――


「なんだ? この気持ち悪い雰囲気」


 なんとも形容しずらいんだが、一言で言うなら、空気がねじ曲がってる感じ? 中がどうなってるのか、見当もつかないけど、入ったらただでは済まない。それだけはわかる。


 というか今気づいたけど、外に見張りが1人もいないな。

 見張りなんて配置する必要ないってことか?


「あー、たぶん誰かのスキルの影響だね。建物の中、マナがぐちゃぐちゃに乱されてるもん」


 セリカも何かを感じ取ったらしく、そびえ立つ壁を見つめながらしかめっ面だ。


「お前ら、2度と戻ってこれないかも知れねぇって、覚悟はしとけよ」


「いやいや、そんな大袈裟な――」

「あ?」


 ひいぃっ! いいやつだってのはわかっていても、リズにキレられると、まだやっぱり怖い!!


「お前、まだそんな寝ぼけたこと言ってんなら帰れ」


「待て待て! 何でそんな話になるんだよ!」


 いきなり『帰れ』なんて言ってきたリズに、食ってかかると、盛大ににため息をつかれた。


「あのなぁ、お前はここまで全部上手くいってきたから、わかってねぇんだろうけど、任務ってのは死と隣り合わせなんだよ」


「そ、それは……」


 たしかに、危機感足りなすぎたかも知れない。トヘトヘとの戦いで死に直面はずなのに、その後のゴタゴタで忘れてた。


「別に、おまえが気なくわねぇから追い返そうって訳じゃねぇ。ただ……」


「ただ?」


「ほら、あれだ。顔見知りに死なれると、気分悪いだろ」


 半分答えは分かっていながらも聞き返すと、言葉を選んでいるような歯切れの悪い返答があった。

 耳が少しなってるところを見るに、照れてるらしい。


「ぷっ、素直に仲間って言えよ〜」


「るせぇ。んな小っ恥ずかしいセリフ、死んでも言うか」


「ちぇっ!」


 言わせてやりたいが、これ以上ウザ絡みすると本気で怒られそうなので黙っておく。

 にしても、珍しく1番うるさい奴が静かだな。


「イナ、お前震えてるけど大丈夫か? 怖いなら無理せず、残ってもいいんだぞ?」


「ふ、震えてなんて……いや、震えてはいるわね。けどむしゃぶるいってやつよ! ぜ、ぜぜ全然怖くなんてないわよ」


 ガチ震いじゃねぇか。けど、1人で置いていくってのも酷か。かと言って、戦略的に誰かを残す余裕なんてあるわけない。


 うん。やっぱ無理だな。どうしてもっていうなら、待機でもいいと思ったけど、着いてきてもらうしかないみたいだ。


「真宗。もう一度聞くぞ。覚悟は、決まったな?」


「あぁ、心配かけて悪かったな」


 リズには感謝しないとな。お陰で、気が緩んでることに気づけた。


「別に構やしねぇよ。お前ら、さっきはああ言ったが、全員――」

「全員生きて帰るぞ。だろ?」


「チッ。セリフ取るんじゃねぇよ」


 締めようとしたリズのセリフに、あえて被せるように言ってやると、すごい形相で睨まれ、舌打ちまでされた。


「じゃあ、改めて『東共奪還作戦』……レッツゴー!!」


 豪壮な扉を勢いよく押し開け、少ししんみりとしてしまった空気を振り払うように、無理やり明るく告げた俺の一言で、『東共奪還作戦』の火蓋が切って落とされた。


………………………………………………………………

To be continued



祝!新章50話到達!

どもども、雅敏一世でございます!前回お伝えした通り、かなり遅くなってしまいました……申し訳ない。

さて、次回からはついに戦闘シーン盛り盛りの胸熱展開になって参りますので、乞うご期待ください!

ではでは、作者はこの辺りで失礼。

また会いましょ〜♪

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ