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第64話 対岸の火と空嘯くも許さず

「諸卿に問いたい! ここに我々が戦勝の式典を開き集うたは何故かと! 河が龍と化して火を吹いたからか? 馬鹿馬鹿しい、否だ! 王国軍がその栄光を打ち立てたからか? 悲しいかな、否であるぞ!」


 ユリハルシラ侯が熱弁を振るう様は猛烈だ。かつても今も国家の重鎮として多大な影響力を発揮してきた男の本気がそこにある。レオ・サルマントは低く唸った。それは満足の表れであったのか、それとも戦場を生きる者の呼応とでも言うべき何かであったのか……知らず漲ったものが握力を高めたようで、悲鳴を上げて目覚めた者がいる。両の二の腕を圧搾されかけたヘルレヴィ伯である。


「おお、目が覚めたか。重畳」

「う、腕が、腕がぁ」

「しっ、静かにするが御身のためぞ。時代が動いておる」


 ヘルレヴィ伯の口を押さえてモガモガとさせつつ、レオは再び火のような弁舌へ心身を集中させた。聞かなければならない以上に、それを浴びなければならないと感じていた。


「エベリア帝国皇帝が昇り龍の大旗を掲げて行禍原を越えて来た……そのことが既にして敗北であるとわからぬ者は自らの不明を恥じよ! 失われた十二万将兵を思え! 踏みにじられた北部領を思え! そして何よりも、その侵攻速度の凄まじさを思い返すがいい! 彼らが過ちから学び、我らが過ちを犯した結果として、アスリア王国はかつてを上回る危機に見舞われたのだ!」


 その言葉は峻厳な響きをもっていた。式典の初めには考えられなかったものだ。熟しすぎた果実を思わせる甘く腑抜けた香りは雲散霧消して、謁見の間には死地にも似た空気が立ち込めている。そしてそれはレオの望むところであった。


 ユリハルシラ侯の言う通りと考えるからだ。


 彼は此度の戦争で九死に一生を得た身である。前線砦が落とされ、無傷の帝国軍十万余りが王国領へと侵入してきた時、レオは当時のペテリウス伯と協議して早々に決死の覚悟を固めたものだ。王国軍十二万も、後備の三万も、どちらもが崩されたのだから援軍などあるわけもない。それぞれ領都に篭城して僅かでも時を稼ぐ……ユリハルシラ侯に国防の秘策を期待して。


 勝利を望めない戦いのどこに栄光があったろうか。レオと共に領都に残った一万将兵は誰もが勇士であったが、勇士に死を覚悟させる側には痛恨があるばかりだった。怨嗟すらあった。それは有能な敵に対してよりもむしろ無能な味方に対して強かったのかもしれない。王都に召喚されてからというもの、責任ある者たちの浮ついた顔はレオにとって不快でしかなかった。


「帝国軍を追い払ったとて、敗北の失地を挽回したに過ぎん! そしてそれを成したものがどうして神の奇跡であろうか! 奇跡とは我らが物を知らぬことや恥を知らぬことを隠すための詭弁ではなかろう! 現実と向き合うべし! かつても今も、王国の窮地を救ったのは人の力の成果であるぞ!!」


 物凄まじい発言だった。言葉の雷撃がこの場に集う全ての人間を打ち、痺れさせ、それを聞く前の世界に生きることを禁じたのである。誰もが息を飲む中で、一人、賛同の雄叫びを上げた者がいた。他の誰でもなく……それはレオ・サルマントである。


 集まる視線はその数で彼を威圧することはない。怯え戸惑った者たちでは、いかなる手段をもってしても生粋の将軍である彼を怯ませることなどできはしないのだ。腕の中でパクパクと口を開閉させるヘルレヴィ伯を脇へのける。


 レオは戦場に立っているが如き力の充実を覚えていた。唸るようにして呼吸を一つ。今は発言する場面ではないと承知していた。しかし一同を睨みつけることくらいはせずにいられない。レオは無言でただ見回すばかりだ。そうすることで、前線の壮絶を、将兵たちの覚悟を投射するのだ。理解できない者は殺気として受け止めて恐怖すればいい。受け止めきれないものは心を手放して惨めを晒せばいい。理解した上で反発する者の挑戦は受けよう。


 卒倒する者が散見された。知ったことか。露骨に不快を示す者もいる。かかってこい。もはやこの謁見の間は戦場と成り果てている。レオは語らない。しかし堪忍する気は失せていた。


 黙ったままに行動を示す。レオは靴音も高らかに歩き出した。ベック司教を一瞥して礼の一つも為さず、ただ玉座への礼を為してから、ユリハルシラ侯の前へと至った。護国の大将軍たる眼光に対して力強く頷いて見せ、その傍らに立った。再びの演説を放つ側からレオは聞く。


「今、十万余の侵攻軍に立ち向かった前線領将兵の勇気と献身をこそ讃えるべし! 大軍を水上に火計をもって沈めた計略も、その後の決戦も、全ては彼らが示した英雄的抗戦があって初めて成し得た戦果である! もしも奇跡が彼らの犠牲を必要とするものだというのならば、やはり祈る相手が間違っていよう! 支払われた血と魂とに真摯に向き合わずして何を祈るのか!」


 靴音が近づいてきて、レオを笑ませた。新ペテリウス伯である。未だ血の気の足りていない顔色でありながら、優男といってもいいその目元に決意の光を漲らせて、唇も引き結び合流したものである。その姿には受け継がれた誇りが認められる。


 レオはその心中には前ペテリウス伯の面影を浮かべた。かつての戦乱においても、今回のそれにおいても、互いに最も信頼するところの戦友であった。忌々しき火刑の日よりの十数年を共に前線領主として奮闘してきた仲であった。もう杯を交わすことなどありはしない。しかし目の前に彼の息子がいて、これからの戦いにおいて轡を並べることになりそうである。その予想はレオを楽しませた。


「かつての戦争もまた然り! 勇者は確かに現われて、王国のために戦い、果てた……私はそれを否定するつもりはない。彼は奇跡であったのかもしれない。彼と聖杯騎士団とが王国の危機を助けたことは間違いのないところだ。しかし、帝国軍の主力を掃滅して王国を救ったのが彼ではないこともまた確かである! 勇者の戦功は否定しない! しかしそれが全てでもなければ、戦功の第一位でもない! 一人と一軍をもってして全てを覆せるほどに、我らの生きる現実は簡単ではないのだ!!」


 レオは時代が激動する音を聞く思いであった。理不尽に命を奪われ、今日この時まで全てを辱められてきた男が、ユリハルシラ侯の発言によって暗にその名誉を回復されようとしている。明言はすまいとレオは見る。すれば当時の軍部および王族批判となることを避けられない。


 サロモン・ハハト。


 愛想など欠片もなかったが、しかし間違いなく英雄であった男だ。レオは確信する。彼は第一王女の如きを恋い慕うような初心ではなかったし、勇者の命を付け狙うような暇人でもなかった。徹底した合理性の下に感情を制御していた。それをもって魔人と咎めるのならば、感情によって理不尽を働く人間の方がよほど火刑に処されるべき魔の物であろう。


 讒言による死の待つ王都へと戻る前に、彼からレオと前ペテリウス伯へと託されたものがあった。彼の軍である。いわゆるサロモン軍だ。それは解体されたが、義勇軍という名で纏められてはいたものの混成部隊であったから、その総員が軍籍を離れたわけではない。士官を中心にして多くが転属という形で前線へと配された。サルマント領軍が引き受けた人数が最も多い。


 精兵である。実のところ、レオと共に領都へと篭城した一万将兵の中には、サロモン軍からサルマント領軍へと転属した者のほぼ全員が含まれていた。彼らは無駄な戦いを好まない一方で、必要とあらば決死兵にも転じてのける傾向がある。


 そして……と、レオは視線を転じた。ユリハルシラ侯によって次代の王位に据えられんとする王女の側に、寂として在る少年を見る。会戦に参加した者たちが熱心に語るところの英雄だ。黒髪に青紫色の瞳。会戦終盤に倒れたと聞いていたが、今もまだ何かしらの危うさが感じられて、それにも関わらず巨大な存在感を発揮している。


 サルマント領軍兵士たちの中には、少年を絶賛する者たちとは一線を画し、目に涙してただ静かに感動を表す者たちがいた。それはまさにかつてサロモン軍に所属していた男たちで、彼らはこう言っていたのである。


 サロモン軍が蘇った。あの火色の旗こそハハト将軍の戦旗に違いない、と。


「我々は国家としての責任を果たし、強く自立せねばならん! 人の力を束ねて実の世界をより盛んにしてゆかねばならん! そのためにこそ、私はパウリーナ王女殿下に次代の王位を望み、それを発議するものである!!」


 ユリハルシラ侯がその主張を嵐のような威力でもって放ち終えた。王国貴族の名誉を謳うことを皮切りにして、守護龍伝説と勇者伝説とを諸共に批判し、教会に依存することを否定した。それは暗に第一王女が王として不適格であることを訴えたに等しいが、彼女の狂い様をああも見せ付けられた今となってはむしろ自明の理として各々の胸に宿っていたものかもしれない……レオはそうも思う。


 それに対して、第三王女の王としての優位性は強まったと言える。国家の重鎮ユリハルシラ侯が教会の国政へ影響することを嫌うのならば、三人の王女の内で最も教会と縁遠いのは彼女である。擁立する理が示された形だ。レオはしかし、そんな理などあくまでも補強に過ぎないと見ていた。


 今、この謁見の間に、王位継承権の上位者として在るのは第三王女のみである。


 未だ第二王女の散らした血の残るその上座にあって、彼女一人が臣下全てを見渡しており、その側には英雄たる少年の姿がある。第一王女が聖なる剣をもって特別であることを許そうとしたところを、無視し通り過ぎて、第三王女の剣によって許されることを欲した英雄だ。その剣が聖別されていないことは有名である。これはユリハルシラ侯の主張と偶然とは思えない一致を示している。


 顧みれば、今や大陸に知らぬものとていない精兵たる第三王女親衛団も、火撃の騎兵隊も、どちらもその発足において教会の祝福を受けていないのだ。レオはそこに何らかの意志を感じた。理屈抜きの予感と言ってもいい。彼らがユリハルシラ侯より手配され掲げたとされる火の色の戦旗……時間は前後するが、それを手にして決戦を指揮したのはまさにハハト将軍ということになるではないか。必然だったのではないか。あるいは早々と為されていた宣戦布告なのではないか。レオは心が震えた。


 ハハト将軍が掲げる火計……いや、火刑戦旗とでも言うべきか。


 それではまるで、炎の中に没したあの男が蘇ってきたようではないか。


 そして第一王女を退け、第二王女すらも狂える刃の犠牲にして、教会と対抗するために第三王女を旗頭としている。傍らにはかつての戦友ユリハルシラ侯とその精強なる領軍および剣角騎士団があって、自らもまた二つの軍団を影響下に置き、更にはサルマント伯たる己と新ペテリウス伯をも戦場に練られた領軍とともに傘下へ迎え入れた……そのように見ることはできやしないか。


 復讐だろうか? いや、これはそういった陰の事業ではない……少なくともユリハルシラ侯がそんな破滅的なことに協力するはずがない。では何だろうか。レオは予感のままに考えを進め、そして一つの言葉に行き着いたのである。


 革新だ、これは。


 二つの戦争を経て、今、王国の在り様を一新させんとする一撃が振るわれたのだ。古き英雄であるところのクラウス・ユリハルシラと新しき英雄であるところのマルコ・ハハトによって、戦場に命を懸けた者からすればおよそ受け入れ難い酔夢が奇妙に持て囃される社会からもっとマシな社会へ……後の世のために死んでいった者たちを誇りとし、彼らに誇れるような社会へ……まさに実の世界を盛んにすることが宣言されたのだ。


 レオは己に漲る力の正体を知った。秘め、忍び、堪えてきた鬱屈が解放されたのだ。


「卿は随分と楽しそうだな」


 声をかけられて、レオは己の傍らに人が一人増えていることに気付いた。戦場に戦ったならば容易く首を取られそうな中年の小男である。神経質そうな目つきで、いかにも口うるさそうな顎をしている。そして痩せた手が未だ恨めしそうに己の二の腕を擦っているのだ。痛みなどもうなかろうに。


「おお、こちらへ来たのか。重畳」

「何が重畳なものか。卿はそう言っておけばいいと思っている節があるぞ。語彙をケチるな」


 嫌そうに言ったその男は、ヘルレヴィ伯である。戦場を知らない彼が、しかし誰よりも兵站の重要性を説く男であることをレオは知る。それは病的と言っていいほどで、兵站のために軍縮せよという発言をしてレオと口論になったことも一度や二度ではない。前線と後方との見解の相違なのだろう。しかしどちらも真剣に軍事を考えていたという点では共通している。レオはこの男に腹を立てもするが、侮ったことは一度としてない。


「いいのか? ゆくゆくは武力行使を伴う内乱に発展する恐れがあるぞ」

「得るにはまず与えよという言葉がある。私は何事につけ無駄遣いが嫌いだが、もはや内乱が避けられないのならば、より対価を得られるだろう陣営に付くことは当然だ。この国には徒に国力を消費する余裕などありはしない」


 面白くもなさそうにボソボソと言う様子に、レオは笑みを誘われずにいられない。王より兵站重要地域を任されているこの男は、誤解されがちではあるが、実は滅私奉公の性質がある。自らのための蓄財など考えたこともないに違いない。この男が対価と口にしたならば、それは国益のことである。


「それに……私は昔から教会を好いていない。坊主の領分を逸脱しているからな。祭事と政治を一緒くたに扱われては整う計算も整わんではないか」


 フン、とそっぽを向く姿はどこまでもこの男の流儀で徹底されている。かつても今も、そしてこれからも、マティアス・ヘルレヴィという男はそうやって生き様を貫いていくのだろう……レオはそんなことを思って目を細めた。


「卿こそ、いいのか? 第三王女はヒルトゥラ家の血筋だぞ」

「彼女が戦場に将として立つのであれば不安もあったろうが」

「……道理だな。あの二人がいて何をか言わんや、か」


 目も合わせず小声で会話するところへ、ペテリウス伯が緊張の面持ちで加わってきた。


「どうやら、同数のようですね」


 レオはそれに頷いて返した。目は既に敵対者となった男たちを見据えている。ユリハルシラ侯の発議を受けて、立ち位置を変えていったのはレオたちばかりではない。ベック司教を中心として四人の男が集い立ち、レオたちの側へと厳しい視線を寄越していた。侯爵が一人に伯爵が三人というのも全くの同じである。


 南の怪老とも呼ばれるアハマニエミ侯が、その老齢と白髪には不釣合いとも映る大柄な体格でもって立っている。傍らには逆に小柄に過ぎる老人パルヴィラ伯がいて、この期に及んでも小皿から何かをちまちまと食べることをやめない。何を考えているかわからないという点ではレオにとってパルヴィラ伯と同じであるところの男、エテラマキ伯もそこに直立している。そして若き新カリサルミ伯が緊張の中にも不敵な笑みを浮かべていて、それで四人だ。


 それは、つまるところ北部勢力と南部勢力の軋轢が露になった構図だった。


 サルマント、ペテリウス、ヘルレヴィの三伯爵領は北部であり、即ち行禍原に近く軍事的な色合いが強い。かつても今も戦禍を被っており、大氷原に近く冷害にも晒される土地だ。厳しい現実を生きており、そのためか教会の語る幻想に対して冷ややかな距離感を持つ者も多い。


 パルヴィラ、エテラマキ、カリサルミの三伯爵領は南部であり、即ち前線に遠く産業の活発な地域である。かつても今も戦禍を被ることなどなく、聖杯島にも近いから教会の施設も多い。文化的である一方で軍事に疎く、北部に助成される国庫支出を苦々しく思ってきた歴史がある。


 レオは、いつかはこんな日が来るのかもしれないと考えていた。彼とヘルレヴィ伯との口論など可愛く映るほどに、北部と南部との意識の差異は大きかったからだ。二つの戦争はそれを助長しこそすれ両者を理解で結ぶことがなかった。王が健在であった日はまだいい。しかし病が王を隠して第一王女が王権の頂に立った時、その傍らには元聖騎士と司教とが侍っていて、レオにとって鼻もちならない臭いが王国を包みきってしまったのである。


 他方、王都西面に位置するユリハルシラ侯爵領と、王都南面に位置するアハマニエミ侯爵領との間には特にこれといった諍いはない。むしろ両者とも保守派として協調していた。侯爵家の間で反目があったとするならば怪老二人の間にである。悠久の昔に一人の美女を巡って三角関係があったと伝承されている。


 王都北面に位置するマルヤランタ侯爵領は裕福かつ派手さのある土地柄で、そこを治めるのは多芸多情の怪老侯爵である。その老人はと言えば、北部勢力にも南部勢力にも属する気配などなく定位置でニヤニヤとしている。悪辣な印象はない。彼の場合は年甲斐もない淫蕩さが漂う。


 最後の一つ、王都東面に位置するロンカイネン侯爵領についてはどちらの勢力も影響力を発揮しにくい。王家の血筋に最も近い家柄であり、領内に歴代の王墓を抱えそれを護る役割を担っているからだ。レオはロンカイネン侯の生真面目な顔を、最悪の事態を避けるための命綱のように感じた。彼はいかなることがあろうとも王都と王墓を守護するだろう。事のついでに、動きの読めないマルヤランタ侯の手綱を握っていて欲しいとも思う。


「拝聴し、考えた。その上で発言する。私は賛同しかねる」


 アハマニエミ侯が重々しく言葉を発したならば、ここにアスリア王国四侯六伯は対立構造をはっきりとさせることとなった。第三王女パウリーナを擁立し、ユリハルシラ侯を筆頭とする北部勢力四領。それに反対し教会勢力を味方につけた形の、アハマニエミ侯を筆頭とする南部勢力四領。そして中立の立場をとる構えの二侯爵領。その他諸々の貴族はそれに追従する。北部は北部に、南部は南部にと。


 レオはちらと後ろを見た。己の戴くものを確認しようと思ったのだ。


 少女は無感動に全てを見渡し、少年は微笑みのままに佇んでいる。それを児戯にしては迫力があり、絵物語にしては現実的な威力を持つ在り様に思えて、レオは満足した。戴くに十分な二人であると認識したのだ。いや、時代に革新をもたらす象徴としてこれ以上の二人はあるだろうか……レオは鼻息も荒々しく、誰にというわけもなしに頷いた。納得したのだ。勇躍する根拠を得たのだ。


 表彰式典はかかる次第をもってして閉幕する。


 それは、アスリア王国内乱の時代の幕開けであった。

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