第96話 新たな島発見
ある日、ギルフォード島の上空を飛んでいたら、はるか遠くに船が見えた。島の居住地の反対側だったので、防衛隊の監視にも見えなかったのだろう。島から離れていくし、放っておいても良さそうだったが、少し気になったので、後を追うことにした。
【飛行】【隠蔽】スキルを使用しながら、船に近づくと様子が変。定期船の通常ルートではないし、ガラの悪い男達があたりをジロジロ見渡していた。そこでピンと来た。
「海賊だな……」
海賊の被害は以前より激減したが、それでも完全に無くなったわけじゃない。
「後をつけて、アジトを根絶やしにしよう。こんなのが近くに来たら困るしな」
船の甲板に降りて、海賊達の話に聞き耳をたてる。
「ギルフォード島は監視が厳しいな」
「あそこにあったアジトが壊滅されたからな」
「俺たちも気を付けないと」
「最近は仕事がやりづらいぜ」
「でも、あそこのアジトなら大陸から遠いし大丈夫だろ」
やはり海賊だった。船の中に入ってみるか。
「やっと仕事が一段落したな」
「島で休めるぜ」
「あそこは絶海の孤島だからな」
なになに、絶海の孤島! 気になるなぁ。船の中に入ろう。
「あそこの奥の部屋だけ見張りがいるな……分かりやすい」
「【スリープ】!」
見張りを倒し、ゆっくり中に入るとお宝発見。捕まった人はいるかな。他の部屋も探すか。
「この部屋はどうだろ?」
扉を開けると、中の男が驚いた。
「うわ! 勝手に扉が開いた。あっ!」
男を【スリープ】させると、部屋の奥に両手を縛られた人達が七人いた。【隠蔽】を解除してと。その瞬間、皆、驚いたが。
「海賊から助けに来ました。捕まったのはこれで全部ですか?」
すると目の前にいた男性が
「これで全部です」
「分かりました。貴方たち全員を助けますので、一度、目を閉じて下さい」
「【スリープ】【収納】!」
これで船の人質は保護した。ついでにお宝も収納しておく。
――――
――――――
船が島に到着した。確かに絶海の孤島だな。どこに海賊のアジトがあるんだ。
島に到着した海賊が到着後に大騒ぎしだした。
「おい! お宝がないぞ! どうなってる!」
「なんでお前眠り呆けてるんだ!」
「人質が全員いなくなってるぞ!」
「何だと!」
迎えに来た男が怒りの表情でまくし立てる。
「てめえら! 隠してるんだろ! 正直に言え!」
「いえ! そんなことはありませんで!」
「とにかくお頭のところに来い!」
おっとボスの所に行くみたいだ。ついていこう。
島の中央の茂みの中にアジト発見、ここまで順調だね。
「てめえら! 正直に言え!」
「そんな、お頭、信じて下さい!」
「他の奴らも全員呼んでこい!」
あれがボスだな。みんな集まるみたいだ。ふふふ好都合。
よしよし、全員集まったな。刃物で脅してるな。よし頃合いだ。
「【スリープ】【収納】!」
その後、残りの海賊、島にあったお宝、島にいた人質もすべて確保した。しかし、ここはいい島だな。小さい島だし、プライベート用にあったら面白そうだ。きれいな砂浜を生かして、海辺でのんびり優雅に過ごす。ここならサンライズやサンセットも映えるだろう。まだ明るいし、サクッと開発するか。
「【収納】【収納】【収納】【収納】【収納】!」
「【加工】【加工】【加工】【加工】【加工】!」
「【複写】【複写】【複写】【複写】【複写】!」
今回はあくまでプライベート用で島の自然を大きくいじることなく、美観維持に努めた。島のゴミを除去して、少人数が過ごせるぐらいの施設にしよう。
それと普段は無人のため、島全体を外から【隠蔽】し、外から中に入れないよう【結界】をかけた。ただし、僕と僕の認めた人物が島を出入りする時だけは解除することにした。海賊の船は綺麗に【加工】して再利用できるようにした。あとは事後処理だな。
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