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第58話 島のチート巡回

 先日、種族地域会議を開いたが、地域代表が増え、活発な議論が行われた。それで僕一任の宿題が出ていたので、今から片付けにいく。


(山側)

一、森の奥の不可侵エリアを目指そうとする人がいるようだ。

二、森近くの畑でホーンディア(鹿の魔物)による被害

三、移動で苦労するので改善してほしい。


(海側)

四、子供が海の高い崖に行って危ない。


(中心部)

五、物々交換場で多少いざこざが発生してる。


さ~て、サクサク片付けにいきますよ。



<森の奥>


「人が入った跡があるな……」


 さすがに、不可侵エリアの壁は越えられないだろうが、この近くに来られても困る。よし!もう一つ外回りに壁をつくろう。


「【収納】【収納】【収納】【収納】【収納】!」

「【加工】【加工】【加工】【加工】【加工】!」

「【複写】【複写】【複写】【複写】【複写】!」


 不可侵エリアの壁と合わせて、これで二重の壁になった。危険性の高い魔物も外回りの壁で収まったな。


<森の外側>


「ホーンディア(鹿の魔物)がいるな。畑に出てるし、角が危ない。少し駆除しておくか」


目が合うとホーンディアが向かってきた。


「【スリープ】【収納】!」


 ホーンディアが視界から消えた。この調子で森の外側を回っていこう。この肉は食べられるのかな? 畑、住民居住エリア近くだけ駆除した。奥の強い魔物が壁で来れなくなれば、森の中にいくだろう。


<居住地区の奥側>


「確かにここから徒歩で中心部や港にいくのは遠いな。荷馬車があると便利だけど、馬車はいいとして、馬がないよな……どこかに馬はいなかったかな」


「そう言えば、山の館にユニコーンが居ついてたな。なんか数も増えてたし、あれを利用できないかな。ちょっと見て来るか」


<山の館・ユニコーンの住処>


「おお、増えてるな。自分になついてるし、お前たち、一緒に来るか?」

「……」

「ユニコーンと話せたら良かったんだけどな……あ!」

「そうか自分には【創造】スキルがある。動物と会話か念話ができればいいな」

「動物と会話・念話ができる【動物会話】スキルを【創造】」


「一緒に来てくれるかい」

(ここが気にいってる)

「そうか、わかった」


 ユニコーンが念話してきたが、無理だった。馬は後で商会に手配してもらおう。さすがに生物は【複写】も【創造】もできないからね。島に戻り、荷馬車を二十台ほど【複写】スキルでつくって、馬待ちとなった。


<海の崖付近>


「ここは見晴らしが良いけど、高い崖から落ちたら命がないな……」

「手前に壁をつくろう。それと、ここは監視台設置に丁度いい場所だな」


崖から離れた場所に【加工】スキルで壁を設置。いつもの石壁だ。潮風で木や金属だとボロボロになるだろうからね。これで子供どころか大人も崖に行けなくした。その代わり。


「【収納】【収納】【収納】【収納】【収納】!」

「【加工】【加工】【加工】【加工】【加工】!」

「【複写】【複写】【複写】【複写】【複写】!」


 土台が整備され、石のブロックがどんどん高く積み上がっていく。階段付きで五階の建物が完成した。四方に窓があり、ここからだと海側だけでなく全方位を見渡せる。いいね、これ。


 これで崖からの転落を防ぎつつ、景色も楽しめる。でもこれだけの施設なら、島の防犯に役立てた方がいいな……とりあえず次に行くか。


<物々交換場>


「結構、賑わっているな」


 ここは中心部にある広場だが、簡易な建物も立ち並び、各々が自由に持ち寄った物を交換している場所だ。島の館にも近く、島民のコミュニケーションの場でもある。最近、いざこざがあったというが、入島したばかりで慣れてなかったからだろう。一応、監視体制は強化した方がいいな。ビンテス防衛隊長に相談するか。


<海辺の砂浜>


ビンテスら防衛隊が訓練していた。


「領主様、お疲れ様です」

「ちょっと相談があるんだけど、この前の種族地域会議で、物々交換場のいざこざの話が出てただろ」

「そうですね」

「防衛隊から監視してもらえないかな?」

「監視だけでいいんですか?」

「いざこざの現場を実際に見てないし、とりあえず監視で十分だと思う」

「了解しました」

「それと崖の場所に侵入禁止の壁をつくった」

「えっ! もうですか!」

「あわせて五階建ての監視施設も作ったから、後で見てもらいたい」

「……了解しました」

「高い位置から四方を見渡せるから、島の防衛に最適だと思う。ここに防衛隊のメンバーを交代で常駐させてほしい」

「了解しました」

「新しく入った副官のガインはどうかな?」

「よくやっています」

「何か困ったことはあるかな?」

「隊員が増えて、毎日練習しているのですが、槍や剣など傷んできました」

「後で倉庫に行くから、サンプルとして、未使用で一番状態のいい武器を手前に出しといて、同じ物を準備しよう」

「ありがとうございます」

「巡回範囲が増えたけど、よろしく頼むね」

「了解しました」


帰り際、副官のガインが元気よく挨拶してきた。頑張ってるようで、何より。


<山の館・会議室>


インカム内政官、ミャオ内政官補佐、ボルグ内政官補佐と会談


「この間の宿題、ほとんど完了したから報告に来た」

「にゃんと!」

「えっもうですか!」


ミャオとボルグが驚いていたが、インカムはすました顔をしていた。


「森は不可侵エリアの外回りに壁をつくって二重にした。これで奥に行く心配はなくなったし、魔物との遭遇もほぼ無くなるだろう。ホーンディアは、森の外側あたりにいたのは駆除した。これでしばらく様子を見てほしい」

「これで安心して畑仕事できますね」とインカム。


「移動の手段だが、荷馬車にした。既に二十台つくったので、後で確認してほしい。馬は商会で手配中だ」

「二十台もあれば、いろいろ便利だにゃあ」とミャオ。

「ルートを決めて荷馬車で巡回してもらおう。遠方地域、温泉ルートも入れてね。こちらで御者の募集も頼む」

「馬の扱いなら住民に慣れた者がおります」とボルグ。


「海側の高い崖には手前に壁をつくったからもう安全だ」

「あいかわらず領主様はお仕事が早いですね」とインカム。


「ついでに五階建ての監視施設もつくった。上からだと四方がよく見えるので、島の防犯施設にすることにした」

「それはいいですね」とインカム。

「ビンテス防衛隊長に施設の常駐・監視も依頼した」


「監視と言えば、物々交換場のいざこざだが、こちらも防衛隊へ監視を依頼した」


「……領主様は神様ですかにゃ?」

「……言葉がありません」


ミャオとボルグが茫然とする。


「あっ、そう言えば、ホーンディアを生け捕りにしたんだけど、食べられるのかな?」

「試したことはないですけど、いけるんじゃないでしょうか」とボルグ。

「何頭いるんですか?」

「二十頭捕まえた」

「それでは島民の貴重な食料にしましょう」


 肉は内政官経由で地域に分配することにした。それと、島がロナンダル王国の帰属として認められたことについて、島民の反応は「気にしてなかった」「最初からそうだと思っていた」「いいんじゃない?」「よくわからない」が多く、目くじら立てて反対する者は皆無とのことだった。

 最後までお読み頂きまして、誠にありがとうございました。もし拙作を気にいって頂けましたら、評価やブックマークをして頂けると大変有難いです。

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