第56話 島の組織再編
島の人口が五千人に増え、組織を再編することとした。先ず役員会議のメンバーだが、従来のアレス(人)、テネシア(竜人)、イレーネ(エルフ)、ミア(人)、インカム(ドワーフ)、ビンテス(狼獣人)に対し、新規にミャオ(猫獣人)、ボルグ(犬獣人)、ガイン(鬼人)の三名を加えることになった。これで役員は合計九名。役員会議は島の最高意思決定機関だ。今回、代表会議から役員会議へと名称変更した。
種族代表はアレス(人)、エルフ(イレーネ)、ドワーフ(インカム)、ビンテス(獣人)テネシア(竜人)、レッド(鬼人)だったが、そのうちレッド(鬼人)をガイン(鬼人)へ変更。人数は六名のまま。種族代表は象徴的存在、各種族の相談役だな。だんだん形骸化してる感じ。
地域代表は地域の区画ごとに代表を決めているが、今回、居住者が増えたため、地域代表が増加した。地域代表は自治会の代表のようなもので、持ち回り。役員会議の指示に従い、そして、地区の要望を上げる。地域代表は実際に機能してるな。種族の偏りもないし、漏れもない。
概ね、上のようにまとまり、今後の方針を決めることとなった。今回は僕が議長だ。
「住民が増えたが、初期にインフラを整備して一万人程度の住居はあるし、土地もまだまだ広いので、十分カバーできる。しばらくは土地を開墾して、畑を増やしてもらうが、一時的に食料が不足するので、僕の方で食料を用意した」
「「領主様、ありがとうございます!!(全員)」」
一同がお礼してきた。こういうのは素直に嬉しい。
「インカム内政官は住居の割り振り、畑の割り振りを引き続き頼む」
「了解しました」
「あと船が五隻から十隻に増えたので、漁業でがんばってもらおう。新しい住民は、魚は大丈夫かな」
「魚は大好きだにゃ」
新役員のミャオ(猫獣人)がお茶目に答える。いいムードメーカーになりそう。
「必要物資はどこで手に入るんですか?」
ボルグ(犬獣人)から質問が来た。
「食料は今いる島の館の倉庫に備蓄してるので、ここでも随時配布してるけど、配分があるから地域代表の割り振りに従って、取りに来てほしい。あと畑も割り振る。それ以外だと海か山で取りに行ける。両方とも決まった時間に集まってるので、詳細は地域代表に確認してほしい。砂浜で貝を取るのもいいな。毎日、広場で物々交換してるから参加したらいい」
今回、猫獣人と犬獣人の二人に加わってもらったのは良かった。獣人の中で最大種族だし、これでバランスが取れるな。
「森で狩りをしてもいいんですか?」
ガイン(鬼人)から質問が来た。
「森での狩りや野草採取はかまわないが、奥に行くと魔物が出るので、自己責任で頼む。さらに奥にいくと不可侵エリアがあるのでそこは絶対に立入禁止。森の奥は避けた方がいい」
今回、ガインが鬼人の種族代表になったんだな。レッドはギースの軍曹に集中してるみたいだし、丁度良かった。
「今回、重要な報告がある。今までこの島はどこの国の領土か明確でなかったが、自分が領主をしているギース領と同じロナンダル王国の領土として認められることとなった」
「ここもロナンダル王国の一部になったのですね」
とインカム内政官。
「そうだ。元々、自分がロナンダル王国のギース領主で、島に領土を広げた形になる。
但し、あくまでロナンダル王国が認めただけなので、他国や海賊がちょっかいを入れてくるかもしれないから、注意しておいてほしい。一定の防衛は必要だろう」
正式な国であっても侵略されるときは、侵略されるからね。
「住民にはどう伝えましょうか?」
インカムが質問してくる。
「事実だけだな。ロナンダル王国がこの島を領土として認めた。今はそれでいい」
「了解しました」
「新しく役員になった三人にも役職をお願いしたい。住民が増えて内政の仕事が激増してるので、ミャオとボルグはインカムについて、内政官補佐、ガインはビンテスについて、防衛隊副官をお願いしたい」
これに、三人とも快く引き受けてくれた。
会議終了後、インカムとウラバダ王国への対応について、意見交換したが、あの国は王が暴走していて、これからも亜人迫害を続けるだろうという認識で一致した。いざという時に備えて心積もりをしとこう。
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