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第45話 漂流船発見

「領主様、漂流船です!」


 島の領主邸でくつろいでいたら、防衛隊長のビンテスから緊急報告が来た。島を回る巡視船が漂流船を発見の上、乗船者を救出し、港に到着したと言う。急ごう。


船着き場に着くと、20人ほどいて、ぐったりしている。よし!


「エリアヒール!」


とりあえず島の館に運ぼう。幸い命に別状はないようだが、まだ体が重いようだ。


「エリアヒール!」

「エリアヒール!」

「エリアヒール!」


 皆が意識を取り戻してきたので、ミア特製の薬草のおかゆを食べてもらう。ミア特製と言ったがミアがレシピを公開し、材料を館に備蓄しているので、ミア不在でも簡単に作れるのだ。そのうち一人の女性がこちらを見たので、声をかけた。


「どうされましたか?」

「船が海賊に襲われ、逃げたのですが、混乱の中で進路先が不明になり、漂流していたのです」

「それは大変でしたね」

「ここはどこですか?」

「……最近開拓された島で、ギルフォード島と言います」

「新しい島ですか……」

「よろしければ、ギースの港町なら送れますが、どうされますか?」

「……ちょっと失礼します」

「ん?」

「【鑑定】!……えっ、えっえっえ――――!」


 女性の声が部屋中に響いた。どうやら僕のことを鑑定スキルで見たようだ。でも無断で見るのは礼儀違反かな。意趣返しに【複写】したら鑑定スキルを複写できてしまった。


お返しに「【鑑定】!」


 やはり【鑑定】スキル持ちだった。種族は人間、名前はリミアか。とりあえず数日休んでもらおう。


――――

――――――


 数日経過して、漂流者達が元気になったので、ギースの港に船で送ることになったが、リミアは僕に興味を持ったようで、ずっと目で追ってくる。鑑定持ちスキルはレアなので、近くにいたら役に立ちそうだな。ダメもとで聞いてみるか。


「リミア、ちょっといいかい」

「はい、何でしょう」

「君は読み書き計算はできるかい」

「親が商人でしたので教育を受けてます」

「君は親の商売を継ぐのかい?」

「兄が継ぎました」

「君は将来のことは決めてるの?」

「……それは探すために旅をしてました」

「僕は領主だし、商人でもあるので、常に優秀な人材を求めている。君さえよければ一緒に働けないかな?」

「それは私が鑑定スキル持ちだからですか?」

「そのスキルは希少だからね、それと数日間、人柄も見させてもらった」

「でも領主様のスキルはもっと凄いですよね……」

「領地運営も商会経営も一人ではできないよ。仲間がいないとね」

「どんな仕事をまかせてもらえるのですか?」

「実はギースの港町も僕の領地なんだけど、そこにミアという代官がいる。彼女を補佐してもらえると有難い」

「ミアさんはどんな方ですか?」

「薬師で回復魔法の専門家、島のみんなから慕われてる」

「? 島ですか」

「鑑定スキルで知ってると思うけど、僕は転移魔法が使える。それで僕とミアはギースと島の二拠点で仕事してるのさ」

「それは大変ですね」

「だから僕とミアを手伝ってほしいんだ」

「一度、ミアさんと会ってから決めたいと思います」

「じゃ、今からギースにいるミアに会いに行くかい」

「……転移魔法ですね……分かりました」


 後日、リミアがギース領の代官補佐に正式に就任した。初対面でミアを鑑定スキルで見て驚いていたが、ミアも鑑定スキルを高く評価していた。領主邸には日々、様々な人が来るので真贋を見極めるのが大変だったが、リミアは対人折衝の助けになるだろう。それと、ミアの薬草採取、回復薬作成でも品質見極めの助けになるだろう。


 島の会議は僕もミアも出席する必要があるため、この時だけ、ギース領に二人ともいないという不備があった。今回の代官補佐就任により、不備が解消されて良かった。少し話すとリミアには優秀な友人が多いようだ。彼らも将来、仲間に加わってくれると有難いな。

 最後までお読み頂きまして、誠にありがとうございました。もし拙作を気にいって頂けましたら、評価やブックマークをして頂けると大変有難いです。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] リミア [一言] いきなり鑑定してくる相手を…仲間に引き入れる意味が分からないのは、私が馬鹿だからなんだろうな… もう少し読みたかったけど終わります。
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