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第40話 島の会議2

島の会議中、ビンテスが司会進行する。


「続きまして、島の不可侵エリアについてです。最近、森へ狩りや野草採取で立ち入る者が多くなってますが、奥を目指す傾向にあるようです。注意喚起はしてますが、不可侵エリアへの侵入対策の検討をお願いします」


「不可侵エリアだけは絶対に入ってはいけないからな」


 皆に不可侵エリア侵入のリスクを改めて説明した。万一、不心得者が不可侵エリアに侵入したら、どんな災害が発生するか分からない。


「以前から考えていたが、自分のスキルで、侵入避けの壁を設置しよう」

「住民の協力はいかがいたしましょう?」

「大丈夫、一人でできる」

「お一人でですか!」


 インカム、ビンテスは驚いていたが、自分のスキルがあれば簡単だ。それに多人数を森の奥に入れるのは難しいだろう。最終的に本件は僕一任となった。


「続きまして、島の反対側についてです。以前、海賊のアジトをアレス様、いえ、領主様が討伐されましたが、目が届かない場所なので、その対策の検討をお願いします」


海賊のアジトはあのままなんだよな。あれを利用しない手はないな。


「海賊のアジトを再利用して、監視所にしたらどうだろう。島の反対側の防衛拠点にもなる」

「それは良案です。監視役は防衛隊から選任しましょう」とビンテスが賛成してくれた。


ただ、あの場所は島の反対側で転移無しなら、船で移動するしかないな……


「それなら船を一隻、防衛隊に組み入れて、島の外回りも巡視してもらおう。巡視船で監視役を交代させられるし」


 この案も全員賛成だ。島の反対側と言えば、海側だけでなく森の奥地側も、未確認だな。壁を作るときに確認しておくか。


「以上で主要な議題は終了ですが、他にありますか?」


 ここからは出席者が個別に提案、相談等も話せる。するとビンテスが意見を求めた。


「実は防衛隊のメンバーで、扱うのに困っている者がおります」

「どういうことだ?」


 防衛隊は元戦争奴隷、元鉱山奴隷、元囚人が多いし、種族も多種多様で、取りまとめも大変だろうし、いろいろあると思うが、なんだろうか。


「レッド、ブルーという鬼人の兄弟がいるのですが、以前の国で人間に酷い目にあわされ、復讐心が強いのです。それで常に仕返しに行こうとうるさくて困っております……」


 まあ、亜人達は大なり小なり、人間への不信、敵愾心てきがいしんは残っているだろうが、大部分は島の平和な暮らしに満足してることだろう。そういう人物は放置できないな……


「よし、一度会ってみよう」


本件は僕一任で全員賛成となった。とりあえず二人は防衛隊からは外す方向だな。


「他にありますか?」

「はい」


珍しくイレーネが手をあげた。


「領主様や皆様のお陰で、島の暮らしも良くなってきてますが、まだ身の回りの物が不足しています。生活必需品が気軽に手に入るお店があると便利だと思います」


 島の開拓はチート全開で、住居、インフラ、食料等、基本になるものは揃えてきたが、細かい日用品、雑貨が不足してる懸念はあった。お店か……


「自分は商会を持っているので、そのルートを活用して、島にお店を出そう」

「それは有難いです」

「ぜひお願いします」


 イレーネ、ミアが賛成した。二人とも女性だし、転移生活で本土と島の生活の差を実感していたのだろう。この提案も全員賛成となった。しかし物を買うにはお金が必要だな……


「お店を開いても、物を買うにはお金が必要だ。そのため島に貨幣を導入する必要がある。幸い、自分は商人で財をなしてるので、初期は協力できる」

「具体的にはどういうことでしょう?」とインカム。


「物を買うにはお金が必要だが、お金を得るには何かしらの対価が必要だ。導入時のみ給付金を支給するが、その後は対価として、労働が必要だな。労働としては、農業、漁業、畜産業、林業、防衛隊、内政補助、事務とか。まあ、現状は島内の物々交換で自給自足可能だから、島内で入手困難なものを買いたい場合に限られるだろう」


 島の経済は物々交換を基本としつつ、一部、貨幣経済を試験的に導入することで決定した。島民への給付金支給とお店の開店か。


「他に何かありますでしょうか?」

「さきほどお店の開設が決まったが、そうなると物資運搬のため船が必要だ。これを機会にギースの港町との間で、定期船を運航してみよう。但し、島の防犯のため、例外を除き、現段階では、外部から島への渡航は避けたい」

「島の生活が便利になるのは賛成ですが、外部からの無制限の渡航は反対です」とビンデス。

「それなら島に入れるのは商会の人だけにしよう」


と補足し、決を採ろうとしたら、インカムより手があがる。


「もし亜人が助けを求めてきたら、どうしますか?」


 そうだ、この島は全員、移民の国だし、助けを求める人を見捨てる道理がない。しかし、そのまま島に入れるわけにもいくまい。今後は身元確認が絶対に必要だ。


「もし希望者がいたら、ギースの領主邸で身元確認をしよう。ミア、それでいいかな?」

「かまいません」


 この提案も全員賛成となった。これで会議は終了。ふぅ~長かった。自分の宿題をまとめると、不可侵エリアの壁設置(森の未確認エリア視察)、鬼人兄弟の面談と処遇検討、店舗開設、給付金支給、船員へ指示(巡視船・物資運搬)、ミアと打ち合わせ(島渡航希望者の身元確認) さ~て、サクサク片付けますよ。

 最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。もし拙作を気にいって頂けましたら、評価やブックマークをして頂けると大変有難いです。

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