第27話 島の開拓
基本的な島の整備は終わったが、これはあくまで基本だ。まだまだ序の口、やれるだけどんどんやってしまおう。無人島なのでやりたい放題だ。これから人口が増えるかも知れないから家をどんどん作ろう。川を整備して上水も完備した。下水は手間だったが、地下堀りも簡単簡単。配管は天然石で【加工】しよう。ああ面白い。
半月ほどで、島の外周と平地部の開拓がほぼ完了した。スキルは使えば使うほどパワーアップするのが実感できた。当然、畑も作ったし、種は商会から貰って撒いた。そうだ、家畜も欲しいな。うちの商会で扱ってないから、どこかで買うか。メラルに調べてもらおう。軍資金はいっぱいあるから大丈夫だ。面白い面白い。
「主、やりすぎだろ……」
「……もう、これ国ですよね」
「まさか、こんなことになるなんて……」
テネシア、イレーネ、ミアの三人が呆れた口調で言う。でも直感が閃いたからしかたない。自分のスキルはこのためにあったんだと。まだ人は住んでないけど、これから来るだろう人を想像して……、一から町をつくるのがこんなに面白いなんて!! もし人が来たら積極的に受け入れよう。今はそのための準備だ。
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島に到着してから一か月ほど経過したが、島の様相は一変した。まだ四人しか住んでいないが、すでに一万人は楽に暮らせるインフラが完成した。日本で言えば大島のイメージが近いだろうか。さて外周と平野部、内陸の一部まで開拓が完了した。ここから先は山の奥だし、現状維持でいいだろうけど、やはり魔物の存在だけは気になるな。後から平野部の居住区域に降りてきても困るし、今のうちに討伐しておこう。
「……というわけで、奥地(島の中心部)の探索と魔物討伐を実施しよう」
「やっと私たちの出番だ」
「いいでしょう」
「……」
「ミアは留守番でもいいけど、薬草があるかもしれないよ」
「そうですね。それでは後方でついていきます」
ミアの薬草採取があるから、今回の討伐は地面を歩くことにした。たまには基本に帰ってこういうのもいいだろう。森の中に入ってすぐミアの歓声が起こる。
「うわ! 珍しい薬草ですよ。これ!」
ミアは薬草を土ごと採取する。どうやら持ち帰って薬草畑を作るようだ。
「回収を手伝うよ【収納】!」
これなら、そのままの状態で保存できる。
ミアは収納アイテム(収納カバン)を持っていたようだが、間違いなく自分のスキルの方が、性能がいいと思う。その後も薬草採取が続いたが、どうやらこの島は薬草の宝庫のようだ。途中、ホーンラビット(うさぎの魔物)が現れたがイレーネが瞬殺した。
だいぶ奥地まで歩いたな。転移なしで長時間の徒歩は久しぶりなので、少し疲れた。みんなで休憩してると、ミアがヒール(回復魔法)をかけてくれると言う。ぜひ頼もう。
「ヒール!」
おお、疲れが取れていく。その時、【複写】レベル2(物以外も複写可能)を思い出した。魔法を複写できるんだったな。魔法の複写はその身に体験しないと複写不可であり、痛い目は嫌で避けていたが、これならいいだろう。
「【複写】!」
ヒール(回復魔法)を複写できたようだ。後で試してみよう。
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