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第21話 Bランク冒険者

今日は王都に行くかな。素材も結構貯まってきたし。


「二人とも~、商会に行く前に、冒険者ギルドと男爵邸に行くか」

「はいよ~」「了解です」


――――

――――――


<冒険者ギルド>


「えっ! 本当ですか――!」


 受付嬢がいきなり大声で叫びだす。単に集めた素材の報告に来ただけなんだけどな……結局、量が多いということで、素材の解体所で直接、取り出すことになった。この時、【収納】チートスキルをごまかすため、アイテムグッズである収納カバンを偽装に使った。


「Bランクの魔物がこんなに……」


 冒険者ギルドに卸すのは商館で扱っていない素材を中心にしているが、それでも大変な量だ。今回はマッドベアー(Bランク)を中心に二十体ほど提出したが、解体所がいっぱいになってしまった。


実はこれでも収納内のほんのごく一部なんだけどね……


しばらく待たされ、帰りに受付に寄ると。


「これは本日の報酬です」


ざっと見たが、金貨が二百枚は入ってるだろう。日本円で二千万円か……


「それと『消滅の風火』の皆さんはBランクになりました」


 と告げられる。商売の傍ら、冒険者もどきをしていたが、ついにBランクまで上がったよ。テネシアとイレーネがやたら嬉しそうだ。こりゃ今晩はお祝いだな。さて次は男爵邸だ。


<男爵邸>


「ご主人様、テネシア様、イレーネ様、おつかれさまでした」


あいかわらず執事バイアスの礼儀作法はしっかりしている。


「何かありましたか?」

「特別にはありませんが、メリッサ王女様からお手紙が届いておりました」

「……そうですか、後で読もう」


 その後、男爵の執務室へ入って、ソファでくつろぐ。テネシアとイレーネがお茶を飲んで談笑しだしたのを見て、王女からの手紙を読んだ。


「王城のパーティーお誘いか……」


 王女が二十歳の誕生日を迎えるらしい。王女のお陰で男爵にもなれたし、商品の売れ行きがいいのも王室や近衛兵の騎士団の評判のお陰だろう。


「よし、パーティーに行こう。イムルさんにいろいろ教授してもらわないとな」


 執事バイアスにパーティー参加の返答とイムルさんへ会談申込みの手紙を出すよう指示を出した。さて、次は商会だ。


<ギルフォード商会・会長室>


「会長、おつかれさまでございます」

「メラル店長、売り上げはどうかな」

「お蔭様で売り上げ好調です。特に武器や防具、金属製品、家具、衣服は高い評価を頂いております」

「それは良かった。メラル店長とバーモ店長のお陰だよ」

「ありがとうございます」

「最近は店舗面積も拡大して、扱う品数が増えているのも、業績好調につながってると思います」

「メラル店長に任せるから、新店舗を出してもかまわないよ」

「それなら港側はいかがでしょう」

「山から見て王都の反対側か……営業未開拓エリアだし面白そうだな」

「でも物品の移動が大変になりそうです」

「国内の大通りの移動なら、対策を取れるだろう」

「出店場所、移動ルートの検討、人材募集、大変だけど頼むよ」

「はい、分かりました」

「それとイムル様には手紙を出す予定だけど、今度、メリッサ王女の誕生パーティーに出席する予定だ。いろいろ相談したいので、打診を頼む」

「明日でも顔を出してきます」


 こういう時、メラルはとても便利だ。アガッサ商会は同じ王都だし、元店員だから、簡単に会えてしまう。


――――

――――――


<王都内・ある酒場>


「かんぱーい!」

「テネシア、イレーネ、Bランクおめでとう!」

「大量に素材を運んでくれたあるじのお陰だよ」

「そのお陰で私たちは討伐に専念できますからね」

「いやいや、自分は後ろで手伝ってるだけだよ」

「しかし本業を持ちながら、冒険者でBランク獲得は感慨深いな……」

「確かに……」

「そうですね……」

「おそらくテネシアとイレーネが冒険者一本で集中すれば、とっくにAランク、Sランクになってるよ」

「う~ん、どうかな。このチームだからこそ、うまくいってると思うし」

「それと冒険者だけだと不安定ですよね。アレス様の護衛という身分にやりがいも感じますし」

「二人とも有難う。今後ともよろしくお願いするね」

「こちらこそ頼む」

「よろしくお願いします」


 まあBランクまでいければ冒険者としては十分。これ以上のAランク、Sランクは地域災害級、国家災害級の案件も扱うとか。そんなのに関わりたくないしな。

 最後までお読み頂きまして、誠にありがとうございました。もし拙作を気にいって頂けましたら、評価やブックマークをして頂けると大変有難いです。

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