第127話 竜人とエルフの集落
テネシアとイレーネがそれぞれ、竜人、エルフの仲間を集め、領内で集落をつくり出したので、何かサポートしたいと思い、いつもの三人で見に行くことにした。
まずテネシア(竜人)の集落、代表のライズと話す。
「商会の運搬や護衛の仕事はどうだい?」
「はい、みんな喜んでやってます」
「代官のケレス、ギルド長とも相談したが、植物ダンジョン外周の見回りの仕事をつくろうと思う。もし良ければ検討してくれ」
「ありがとうございます」
「この集落は好きに使っていいけど、住民台帳、家と土地の台帳は作成しておいてくれ」
「わかりました」
「集落の動向は、必ずテネシアに報告するように。それと僕の領内では悪事には厳しく対応するから、素行の悪い住民は絶対に入れないように」
「わかりました」
「それとお金は大丈夫かい?」
「テネシア姉さんから援助してもらってるから、大丈夫です」
ここは街道が近くにあり、物資も簡単に入手できる。仕事をして生活費を稼げるようになれば、自立はそれほど難しくないだろう。
次はイレーネ(エルフの集落)のところへ行こう。
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山の館、代表のサレシャと話す。
「どうだい、落ち着いてきたかい?」
「ここは山の中で、元居た里の環境に近いし、立派な山の館があるから、安心して生活できます」
「何か不足してるものはないかい?」
「はい、森で狩りをしてますが、住民も増え、武器の在庫が足りなくなりそうです」
「残っている武器で、一番状態の良い物を出してごらん」
すると、弓、矢、槍、剣、装備類を出してきた。
「これが増えたら良いんだね?」
「? はい、そうです」
「……ちょっと席を外してもらっていいかな?」
「? はい、わかりました」
一分後
「いいよ、入ってごらん」
「え! これは!!」
部屋に【複写】スキルでつくった大量の武器を並べておいた。
「これだけあれば大丈夫だろう。他にはあるかな?」
「狩りの他、周りに畑を作ってるので、農具もあると助かります……」
「それはサンプルがあるの?」
「ないです」
「……もう一度、席を外してもらっていいかな?」
五分後
「いいよ、入ってごらん」
「あっ、農具が!」
部屋に【創造】【複写】スキルでつくった大量の農具。
「他は大丈夫かな?」
「ええと、まだ……」
こんな感じで当面、必要なものを揃えてあげた。
「ところでみんなは完全に自給自足するつもり?」
「元の里はそうでしたけど、ここのメンバーは人間社会と繋がり、人間の使う物も使用してました」
「それなら、森の麓の人間居住地と交流を持つようにしてみるかい? あそこなら商店も来てるので、人間の使う物も手に入る」
「それは助かります」
その後、サレシャを麓の代官ウリナス、商店長と顔合わせさせた。森の奥、森の麓と互いに居住地は離れるが、同じヨウス領民として仲良くしてもらいたいものだ。
そう言えば、山の館にいたユニコーンがいなかったので、サレシャに聞いたら、エルフになついたようで、最近はユニコーンに乗って空を飛ぶ練習をしてると言う。これで麓まで早くいけるといいな。
帰りにテネシア、イレーネと話したが
「大公様、竜人の集落、人数が増えそうなんだけど……」
「エルフの方も増えていくと思います」
「どちらとも土地はたくさん余ってるし、大丈夫だよ。その代わり、しっかり管理を頼むよ。素行の悪いのは入れちゃダメだよ」
「わかった」
「わかりました」
「定期的に集落の見回りを頼むよ」
竜人とエルフの集落か……これまでギルフォード島で数多くの亜人を受け入れてきたから、今さらだよね。良き領民となるなら種族はまったくこだわらない。
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