第107話 プライベートの島
結婚後、大公城に入ってから、謁見が続いたが、少し落ち着いてきたので、一人でプライベートの島にやってきた。今、ここで、海辺を見ながらくつろいでいる。現時点では僕以外の人には教えていないので、名実ともに完全なプライベートの島だ。
しかしプライベートの島ってなんかウキウキするよね。ギルフォード島みたいに、人を増やしていって、発展させていくのもいいけど、たまには一人での~んびり。ああ、贅沢だな。この島は普段は無人島だし、名前もないけど、僕の島ということで、勝手に「アレス島」と呼んでいる。
「んっ! あれっ! 何か船が近づいてくるな。行ってみるか」
「【飛行】【隠蔽】!」
近づくと、なんと海賊船だった。こいつらまだいたのか。
「おかしい! 船が進まない。何かぶつかってる」
「兄貴、島も見えないぜ」
ああ、これは僕の島に行こうとしてる海賊だな。結界で見えないし、近寄れないんで立ち往生してるようだ。しばらく話を聞いてみるか
「おかしい、方向を間違えたのか?! しかたないもう一つの島に行くぞ!」
何! まだこのあたりに海賊の島があるのか。
すると小さな島が見えてきた
こんな近くに島があったんだ……まあ、いいや、前回と同じことをするか。
この後、船の中のお宝と人質を回収して、島に到着。
「島についたぞ、あれ!? お宝と人質がいないぞ!」
前回と同じように、そのままボスらしき場所に行ったので一網打尽、人質、海賊、お宝を全部収納した。
「この島も綺麗な島だな。しかし、また海賊が来ると厄介だ。この周辺を高い位置から見てみるか」
飛行でどんどん高度を上げていく。するとこの周辺に小さい島が五島あるのが分かった。正確な位置も分かったので一つずつ海賊がいないか確認することにした。
するとそのうちの一つに船が見えた。あれは……やはり海賊船だ。
こちらもサクッと海賊、人質、お宝を収納した。これで島だけが残った。
「こんな人のいないところで、隠れるのにおあつらえ向きの無人島があったら、また海賊に利用されかねないな……」
それですべての島が外から見えないように【隠蔽】し、入れないよう【結界】をかけた。王城に献上した結界張り水晶は【創造】スキルによって作成したものだが、それと同じ原理だ。既存の物にスキルをかけただけだと、僕がその場を離れると次第に効力が弱くなることが分かった。しかし【創造】スキルで作成したものは最初からそのスキルとセットで作成されるので、時間の経過で効力が弱くならない。
ちなみに以前、バナン王国のダンジョンのラスボスのミスリルゴーレムに【停止】をかけたが、その後、僕が離れても動くことはなかった。力の源であるダンジョンから離れ、土精霊も離れたせいかもしれないな。
結局、海賊を倒すついでに、五つの小島を発見した。アレス島を入れると六つとなる。その中で一番大きいのはアレス島だから、六つでアレス諸島と呼んでおくか。
大公城に戻り、メリッサにどこに行っていたか聞かれたので
「ちょっと海賊を退治してきたよ」
と言ったら、びっくりしていた。
この後、人質は商会のメラルへ対応を依頼し、大物海賊(賞金首)はギルドへ、ギルドが引き取らなかった小物は防衛隊施設のブートキャンプへ、海賊の報奨金は領地運営に活用、海賊のお宝は城の地下倉庫に入れといた。今回も相当な金額だった。
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