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第101話 結婚

「ギルフォード大公爵、貴方はメリッサ王女を妻として愛し、敬い、慈しむ事を永遠に誓いますか?」


「誓います」


「メリッサ王女、貴方はギルフォード大公爵を夫として愛し、敬い、慈しむ事を永遠に誓いますか?」


「誓います」


教会の司祭のもと、二人が愛を誓いあう。


 王城で盛大な結婚式が催された。国中の王族、貴族が参列し、盛大に祝福された。王都中が歓喜に包まれ、英雄と王女の結婚に誰しもが沸き胸躍った。また外国に嫁がれていたクローネ第一王女(現ヒルロア王国の王太子妃)もお祝いのため、一時帰国していた。今回はあまり話す機会が無かったな。また今度、ゆっくり話そう。


 そして結婚の祝いの席で、王自らが、僕を王太子として大々的に指名した。事前に筆頭大臣が各方面に説明していたので、混乱もなかったが、一般の住民からは


「冒険者で、英雄で、大商人で、貴族の大公爵で、国の元帥で、その上、王太子なんて!」

「それに魔法使いもよ!」

「普通の魔法じゃないよ! あれは神の奇跡よ!」

「偉大な方が王太子になられたものよ!」

「この国は安泰だ」


 等と、多くの顔を持つ特異性に話はとどまることがないようだ。これから王都を離れれば静かになっていくだろう。王家入りしたことで、僕の名前はアレス・ギルフォード・ロナンダルとなった。姫様はそのままで、メリッサ・ロナンダルだ。


 なので、国内の僕の所有領地はすべてロナンダル領(王族の王太子領)となる。ただし、ギルフォード公国(島)は従来通りだ。


 式で、姫様には改めて結婚指輪を渡したが、これは【解呪】【回復】【転移】【隠蔽】【結界】スキルが使用可能となるチートアイテムで、事前にスキルの説明と予行練習をしてきた。以前から、スキルに興味があるのは分かっていたので、大変喜ばれた。この指輪の最大の目的は姫様の身の安全を守ることだ。当然、親衛隊や身の回りの者が護衛に入るが、自分自身でも身を守ることの重要性を僕が強く感じてるのもある。これからは一緒の機会も増えるし、スキルについては徐々に教えていこう。


 結婚式とその後の宴が数日続き、そろそろギースに向けて、出発だ。これまで王女を呼ぶ時は「姫様」だったけど、今後はどうしよう?


率直に二人で話し合おう。


「姫様、いよいよ城を出られ、ギースに向けて出発ですが、今後はどう呼びましょうか?」

「アレス様の妻になったのですから、メリッサとお呼び下さい」

「……わかりました。お城を出てから、そうしましょう。それと部下からですが、私は大公様と呼ばれてますので、大公妃様でいいですか?」

「それでいいと思います」

「わかりました。ありがとう」


 結婚したけど、まだ城の中だし、他の目もあるからね。ここでは砕けられない。自然体な夫婦は城を出てからだな。


――――

――――――


 王城内で親衛隊が列を組んで並んでいる。これは主にメリッサ大公妃の護衛を主目的に新設した組織だが、今後はギースまでの道中の護衛、その後はギースの大公城の護衛を任務とする。そしてメリッサ大公妃が城の外に出る際の護衛も当然入る。これはメリッサ大公妃が僕の全領地を横断的に見て回れるようにした組織でもある。各領地にも衛兵はいるが、衛兵は領内の範囲外を対応できないからね。


 今回の親衛隊は王城の近衛兵を参考に新設したのもあって、親衛隊長は元近衛兵のカイルに来てもらった。元々、姫様の専属護衛もしてたから適任だろう。所属は大公の直属だ。


「カイル親衛隊長、全員揃ったか?」

「はい、大公様、五十名、全員揃っております」

「君たちの使命は大公家、私と大公妃を護衛することだ。道中の護衛、到着後は大公城の護衛をしてもらう。特に大公妃の身の安全を優先してくれ」

「承知しました」

「それでは明日の出発に備えてくれ」

「はっ、かしこまりました!」


 さすが、元近衛兵だ。短期間でこれだけ鍛えてくれて素晴らしい。さて、明日からギースへ向かう。新婚旅行の始まりだ。

 最後までお読み頂きまして、誠にありがとうございました。もし拙作を気にいって頂けましたら、評価やブックマークをして頂けると大変有難いです。

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