コラボ結果が出たようです
線画をまず半日で終わらせる。
そしてペン入れを開始。ゆっく「でもまだ間に合う時間帯だ。
週刊連載ともなるとゲームの時間は限られてくる。ヒャッキもそうなんだろう。
「ユメミよ、コーヒーは得意か?」
「大好きです」
「ならばよい」
隣にコーヒーとシュガー、ミルクを置くしろんちゅさん。
私はブラックを好んで飲むので、何も入れずに飲み、作業を進めていく。
黙々と作業をしていると、気がつけば午後7時を指していた。
朝からずっと絵を描いていたので腰が痛い。あと、お腹が空いた。
何か食べようかと思っていると、しろんちゅさんがおにぎりを運んでやってきた。
「夕食、これで足りるか?」
「はい」
「そうか。ならばここで我と共に食そうではないか」
「そうですね」
私はおにぎりを一口。
塩っけがちょうどいい塩梅だ。それにちょっとデカいから食べ応えがある。
中の具材は梅干しのようで、梅干しの酸っぱさが私を覚醒させてくれる。
「美味しいですね〜」
「だろう? 我お手製なのだ」
「しろんちゅさんが握ってくれたんですね」
「あぁ。料理は趣味の一つだからな……。味噌汁もあるがいるか?」
「いただきます」
味噌汁を受け取る。
ワカメとジャガイモの味噌汁だった。ジャガイモはホクホク。
落ち着く味だ。
「あぁ、そういえば都市おいコラボの結果が出たそうだ」
「あ、順位出たんですか?」
「あぁ。驚くなよ? 我らが3位だ!」
「意外と早かったんですね」
「初回のみ計測、人体模型のズルが響いたようだ」
「となると、また近くにサイン色紙の執筆がありそうですね」
私はスマホで喜谷さんに電話をかける。
『もしもし、どうした?』
「あー、コラボの順位の結果が出たみたいですね?」
『あぁ。今抽選でサイン色紙を贈るプレイヤーを決めているそうだ。明日には結果が出るそうだから……』
「そのことなんですが、3位の人たちにはあげないで欲しいんです」
『そんなわけには……』
「3位は私と私の友人のチームなので」
『なるほど……。やっていたのか!?』
「やってます」
『そうか……。わかった。先方には伝えておく。用件はそれだけか?』
「はい。原稿のほうは順調ですので」
電話を切った。
私たちが抽選に入っていると倍率がな……。私の友人は抽選もなく私自身描いてあげた方がいいだろう。
「色紙か……。そういえば以前約束したな。これ、サインだ。好きに飾るといい」
「ありがとうございます」
「あと二人から預かったサイン色紙だ。シュカは2枚寄越したが……」
「2枚頼んでたので」
「なるほど」
私はおにぎりを完食した。
「では、ゲームやりましょうか」
「仕事終わって早々やるのか?」
「はい。気晴らしに」
「ふむ。では、我もログインするとしよう」
私は椅子に座りヘッドギアの電源を入れた。
私の意識が、ゲームの世界へ旅立っていく。
そして、完全に意識が入ったことを確認して。
「こんな夜遅くのログインですいません」
「いいのよ! それより〜、ラーちゃんから聞いたよ!」
「昨日のことですか?」
「そー! キングモンスターとやり合って認められるってすげーよ!」
「そうなんですか?」
そこのところはよく知らないからわからない……。




