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第35話「色無き世界に咲く花は」【Hパート 真実が紡ぐ謎】

 【8】


 ガーシュという名を調べてたどり着いた映像。

 そこに映し出されていたのは、金星コロニー・アーミィ大元帥であり華世の母親の兄……つまりは叔父にあたる人物。

 アーダルベルト・キルンベルガーが、ツクモロズだったという信じられない真実だった。


「か、華世さん大丈夫ですか……?」

(そんなはずはない、だってあの人の妹は────)


 混乱する思考の中で、事実と事実が矛盾を生む。

 認めたくない事象が、混乱を引き起こす。


(あたしの母親、なのに……?)


 華世の母親は紛れもなく人間であり、華世もまた人間である。

 その兄がツクモロズというのは、道理が通らない。


 どこかでツクモロズと入れ替わっていた?

 しかし散ったアラゾニアの言い方だと、もとからツクモロズだったようにも聞こえる。


 華世は、再び石板に手を置き直す。

 今度はガーシュという名を思い浮かべるとともに、アーダルベルトの顔をイメージしながら。


 すると今度は、文章形式で情報が流れ込んできた。


 ──ガーシュ

 ──61代目ツクモロズ幹部

 ──現在の状態:生存

 ──関連ツクモロズ:ノグラス

 ──依代:斬機刀


 紛れもなく、石板はアーダルベルトがツクモロズであると告げていた。

 依代が人間でないということは、途中で入れ替わったという線も無さそうだ。


 だが、そうなると今までどうやって隠し通してきた?

 ツクモロズであれば、心臓が正八面体の核晶コアになっているはず。

 少なからず健康診断なども受けているだろう彼が、バレずにいられるなんて……?


(ドクター、ドクター・マッド……!)


 アーダルベルトと関係の深い彼女が常にレントゲンなどを担当していたのなら、不可能ではない。


 ずっと、騙されていた?

 なんのために?

 なぜツクモロズと敵対している?


 謎は尽きず、答えも出ない。


 ただひとつ、華世ができること……それは。


(この事実を、早くみんなに知らせなきゃ……!)


 早くウィルが目覚めることを、心から祈った。

 



──────────────────────────────────────


登場戦士・マシン紹介No.35


【マジカル・マイ】

身長:1.5メートル

体重:40キログラム


 桃色の長い髪が特徴的な魔法少女。

 始まりの魔法少女と名のり、かつては一人でツクモロズ勢力を全滅させた。

 魔法のステッキと、虹色に輝く光の矢を放つ弓を持っており、物語に出てくる魔法少女そのものな戦い方をする。

 凄腕の魔法少女であるため光の翼による守りも非常に堅牢かつ、自由自在に空を飛ぶことができる。


 魔法のステッキは戦闘用ではなく、手を触れずにティーカップに紅茶を注ぐなど、便利な魔法を使う用。

 弓から放たれる魔法の矢は角度こそ緩いものの追尾性が有り、また着弾すると爆発を起こす。

 この矢を無数に上空に打ち上げ、雨あられのように降り注がせる技「レインボー・ディザスター」。

 ひとつの矢に魔力を集中させ、巨大な白いエネルギー弾として放つ技「セイクリッド・デトネーション」という2つの技を華世へと放った。

 セイクリッド・デトネーションは徐々に速度が上がるタイプの追尾弾であり、初速は止まっていると勘違いするほど遅い。

 しかし速度が乗ると通常射撃以上の弾速となり、威力も相まって回避は不可能となる。


 【次回予告】


 華世を救い出すべく、ウィルとともに行動を開始する咲良たち。

 凍てついた街の中に佇む氷竜が、彼らを待ち受ける。

 その場所は皮肉にも華世にとって、すべてが終わり始まった場所だった。


 次回、鉄腕魔法少女マジ・カヨ 第36話「決戦は始まりの地で」


 ────崩壊した故郷にて、戦いの火蓋が切って落とされる。

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