女神
区切るところの関係で短くなってしまいました。申し訳ないです。
あと、またしても致命的なミスをしてしまったので修正しました。
「あれね〜……嘘なの。嘘というか、適当というか……とにかく、別にそんなことないのよね〜。本当は偶然なの、全部。」
(は?)
スティアはまたいつものニコニコ笑顔になって、悪びれもせずに言う。
「い、いやいや……ないない、有り得ないから! あんな意味深にいっておいて、確かにそうかもって思わせておいて、さんざん引っ張って……実は嘘? 適当? 意味なし……そんなの………さすがにさ………ねえ?」
「でも。ほんとにほんとに嘘なのよぉ〜」
「えぇ……だって、だとしたら……なんの意味があるの? そんなことして、そんなこと言って……スティアになんの得が……」
すると、スティアはそれを待っていましたとばかりに得意げにいう。
「ユイちゃん、『あの発言ってどういう意味なんだろ』って考えたでしょ? わたしに聞きたくなったでしょう? 」
「う、うん……だからなに」
「そうやって〜……ユイちゃんがわたしのこと考えたり、わたしの言ったことについて考えてくれるのが嬉しいのよ〜……えへ」
「あぁ?」
思わずイブみたいなリアクション出ちゃった。いやいや、何言ってんのこの女神サマ。きもちわる……。なにが『えへ』なんだ……。
「ってそんなの嘘でしょどう考えても……絶対はぐらかしてる。なにか隠してるでしょスティア。」
「ううん、隠してないわよ……ほんとだから〜。」
詰め寄っても態度は変えず、一貫して首を振り続ける。
「いやいや、だからなんでそんなこと……意味が……あっ……まさか……」
(いや、有り得る……有り得るのか……確かにそうだ……スティアなら、この女神サマなら……あるかも…)
そもそもほぼ確実にスティアはわたしのことかなり好きだし、それは態度やスキンシップにも露骨に出てることがある。考えてみれば用もないのにわたしに会いたがってたり、わたしといると少し嬉しそう、楽しそうだったり……。あと! そう! この女神サマなんでか知らないけど『付き合いたてのカップル』みたいな距離感が好きみたいだし! だとするなら無くはない!
この気持ち悪い考えは明らかにその距離感では無いけど、若干メンヘラ臭いその考えを否定することは出来ないんだたしかに。
「うん、分かった。スティアこと信じる。あれは意味の無い妄言ね。」
「そうよ〜」
「……マジで引くけど」
「ん〜?」
(わたしのこと好きすぎでしょこの女神……さてと。)
ってことは結局、何もかも都合がいいのは本当に偶然……または、スティアも認知出来ないもっと凄いなにかがあるかってことだね。まあ、それを今考えても仕方ない。ナナミ達の方を見ると、なんとなくもう話すこともないって雰囲気。多分、何聞いてもナナミがちゃんと答えなくてイブとルナは呆れてる。てかあの二人相手にのらりくらりとかわすのめっちゃ大変そう。神じゃなきゃ即刻殺される。
しれっとスティアと一緒にナナミの近くに戻り、横から声をかける。
「ナナミ……わたし達はこれからどうすればいいの? メルも呼んできた方がいい?」
「あいや、その心配はございません。これよりお嬢さん方をワタクシの領域に一時的にお呼び致します。お姫サマの方もそちらに来てもらうことになってますんで、ご安心を。さてさてそれでは、目を閉じてくださいな。ほんの一瞬で未知なる領域に達しますんで。」
(女神の力で作り出す謎空間……ってところか……)
言われた通り目をつぶる。当然目をつぶるから何も見えないけど、スティアはまだしもイブとルナが素直に目をつぶって大人しくしているであろう所を想像すると笑いそうになる。状況が状況とはいえ、あの二人が一緒にいて何事もないの奇跡でしょ。紙一重の差で人が死にそうなレベルの人たちもなのに。
(……ん)
気がつくと、左手を誰かに握られた。十中八九スティアだろうけど。やっぱりなんか怯えてるような気がする。神様同士、なんかあるんだろうね。知らないけど。
「ほい、出発致します」




