ちょっとブレイクタイム
要するに150%のメタ的な話な上に、地の文がほぼない妙な文章、さらに言えば無粋なものなので読まなくてもお話は成り立つようにしてあります。(ここのお話は存在しない物として扱います)
「あれ?」
さっきナナミと別れたはずなのに、気がついたらまた目の前にナナミがいる。しかも、真っ白な謎の空間。
「これはこれは、こうも早く再び合間見て対面するとは。さてさてご存知のとおり、ワタクシは全ての世界の神である、創造神でございます。お嬢さん、ここに呼んだのは他でもない。ちょいと最近、散らかりすぎとは思いませんか?」
「え、わたしの部屋は綺麗……ていうか行き過ぎたミニマリストかよってくらい何も無いよ?」
わたしがよく分からんこと言うと、ナナミは笑顔を崩さずに言う。
「あいや、そうではございません。散らかっているのはこの世界。ひいては壁を越えた高次元の者たちが観測できる『この世界のみ』でございます。」
「?」
「身も蓋もない、わびもさびも風情もない言い方をしてしまえば、やたらと広がり転がった設定がとっ散らかりすぎですと。理解するのも一苦労。全知全能の神とはいえ、本当の意味で次元を超えるとなるとこれは流石のワタクシにもどうしようもない。しかしできることもあるわけで。新たなる情報を与えることなく、これらを整理し紐解くと。」
「あー、うん。」
(要するにここまでに出てきた設定をここで一旦まとめるよと。メタ的な話が許される分、ここで新しい情報を出したりおはなしをしんてんさせたり、ここでの出来事を以降の話に持ち込むのはダメだと。)
「どうやらご理解頂けたご様子。でははじめると致しましょう。これより語られるは非業の死を遂げた少女、七海ユイの物語、そしてそれり取り巻く者共や自傷の総まとめ。気を張ることなく楽にしてくださいな。 」
(なんか調子狂うなぁ……)
準備は出来た、といった様子でナナミはその場に正座し、わたしのことは気にせず、まるで見えない人々に語り掛けるかのように語り出す。
「えー、全ての始まりは七海ユイの死からでございました。口にするのも憚るくらいに凄惨な事故で命を落とした少女は、何の因果か再びの生を授かったわけでございます。」
「そうだね、そこでわたしが色々調子乗ったせいで、『めっちゃ強いチート的な力』とは別に『異性には好かれないで、同性からはやたらと好かれる』とかいう謎の力を付与されてしまったわけで……ここからわかる通り、本来のわたしは普通に男の人が好きだったんだからね?」
「おっと、それ以上は無粋というもの。言わずとも分かるでございましょう。……そして異なる世界で新たなる生を授かった少女はまず、『リズ』という少女と偶然の出会いを果たすのでございます。」
「出会った時はちょっと強気な女の子、くらいだったけど、後々わかったことと併せて考えると、まだまだよく分からない部分が多いかな。貴族の生まれで、『強くなければならない』なんて言うプレッシャーがあって冒険者しぶしぶやってる、はいいんだけど……何故か怪盗やってたりするのは謎。」
「話が脱線するのもまた一興。とはいえそれでは本筋がいつまで経っても進まないというわけで。紆余曲折あり、その後少女は田舎のギルドに向かい……そこで、『ここは潰れるから本部がある王都に行った方がいい』とアドバイスを貰い、ライズヴェルの街に向かうわけでございます。国の名前と同じ街、更にはギルドの本部やオーリン教会もあるということもあり、以降の活動はここを拠点に行われていくわけでございます。」
「そこに向かう前に出会ったクレイジーレズ少女のマリア。元々の性格&わたしの能力のせいでヤバいくらいにわたしのこと好き。で、その子から魔法について聞いた。元々、わたしが魔法の力があるのけど知識がないのを怪しまれたのがきっかけだけどね……」
「魔法というのは人がそれぞれ生まれ持った『魔力』により威力や効果が変化する……それしてそれはあとから努力でどうにもならない、世の中というのは理不尽でございます。そして、チート的な力を受け取った少女は当然、最高クラスの魔力を持っている……しかし、知識がありはしなかった。その結果生じた矛盾を怪しまれたわけでございます。」
「ま、何とか誤魔化したけど。ついでに、魔法についてもう少し言うと……いくつかの……炎とか氷とか『エレメント』って呼ばれる……まあ、属性みたいなのがあって、普通の人は要する知識とかの関係で、その中から2つ3つくらいしか使えないんだって。わたしはもちろん知識とかなくても全部使うけど。で、それとは別に光と闇があって……これは知識とかじゃなくて、生まれ持った才能。後天的には習得できない。わたしは使えるけど。」
「しかししかし、そのような過ぎたる力は己を滅ぼすのもまた世の運命。街のギルドにたどり着いた少女は、白き女性と共にモンスターの対処に向かうのです。それしてこれはひとつの試練。成功すればギルドの規則により、一層いい報酬の与えられる『ゴールドランク』から冒険者を始めることが出来る……とはいえ、失敗すれば最低ランクからのスタート&違約金による借金……その結果は火を見るより明らか明らかでございます。」
「討伐することは出来たんだけどね、そもそも殺したらダメって依頼だったことを忘れてて……その結果、違約金発生で借金だし、ランクはカスだし……散々な結果。しかも早く返さないとろくでもないことになるらしくて……。」
「借金返済のために東奔西走……と、簡単に行けば良かったものの、そうは問屋が卸さない。そんな簡単に言ってしまえば物語も終わってしまう。ワタクシが作ったかつての神に目をつけられたり、偶然助けた叡智の戦姫に助力を頼まれたりと、一本道とは行かないわけでございます。」
「面倒事ばっかりだし、なんとなく、この世界そのものにたいする妙な違和感もあるし……そう簡単に行くとは到底思えないよね。とくに、『アルカディア歴』なんて呼ばれる歴史とか、かつての大戦争とか、オーパーツ的なものとか……謎すぎる。」
「面倒事や謎といえば、異国の勇者はその筆頭。類稀なる力や知識は本物でございますが、その性格や思考は一癖二癖もあると来たもので。」
「イブだけが使える、なんて言ってた合成魔法みたいなやつ、わたしがその場で真似したらめっちゃ驚いて悔しがってたよね。勇者に与えられた力だろうかなんだろうが、わたしには敵わないよ。……でも、嘘をついてたのはきになる。霊峰には化け物なんて居ないし、むしろナナミが居ることを知ってたかのような……これはスティアも言ってたね。」
「人を信じる……ええ、それはある意味では世界で最も難しいことかもしれません。お嬢さんの因果に引かれた来た人々……誰を信じて誰を信じないか。虚構の女神の戯言すらもそれを惑わすわけでございます。」
「……だいたいこんなもんかな? なんだかんだあって、今のわたしはカレンを止めるためにイブやルナ、スティアとか皆で仲良くしないといけなくて……とんでもない無理難題!」
「非業の死をとげた少女ユイがこれよりどのような因果の糸を紡ぎ世界を辿るか……それはワタクシにもわかりはしません。これよりは語ることすらできない未知なる領域。」
「はい、じゃあこれで終わり」
と、わたしがそういった瞬間、すぐにわたしの意識は遠のき、眠りについた……んだと思う。




