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終焉の世界でゾンビを見ないままハーレムを作らされることになったわけで… サイドストーリー  作者: 緑豆空
第2章 長尾栞

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第82話 大人組がやってること ー長尾栞編ー

夜なら遠藤さんと二人で話ができるかもしれない。


そう思って夜まで待った。


そして遠藤さんの部屋に行って見る。


コンコン


「遠藤さーん」


「・・・・・・・」


遠藤さんはいなかった。


《またどこかに行ってしまったんだろうか?》


とりあえず私は遠藤さんを探しに行ってみることにした。


うろうろとホテル内を探していると、沙織さんと廊下ですれ違った。


「あら?眠れないの?」


「いえ、そういうわけではないんですが・・」


「あ、遠藤さんを探してるの?」


「そうです・・どこに行ったんだろうと思って。」


「それならバーにいたわよ。華江先生とあずさ先生、瞳さんと一緒に。」


「あ!そうなんですね!わかりました!ありがとうございます!行ってみます。」


「ええ。私は寝る事にするわー。お休みなさーい。」


「おやすみなさい。」


そうかそうか、今度は大人組が動いたか。彼女達は何をやってるのか見てみよう。きっと大人だし上品に話し合いでもしているかもしれない。


飲食店フロア―に降りて遠藤さんがいるであろうバーに向かう。吹き抜けの下の方が暗くて怖いのでそっちを見ないように歩く。


おしゃれな木製ドアのバーが見えてきた。



ガチャ


バーのドアを開ける。



「近頼くんのぉーちょーといいとこ見てみたーい!飲-んで飲んで飲んで飲んで?飲-んで飲んで飲んで飲んで?飲-んで飲んで飲んで飲んで?パーリラパリラパーリラフゥフゥ!パーリラパリラパーリラフゥフゥ!パーリラパリラパーリラフゥフゥ!かあーっこいいー!」


《はっ?えっ!えっ!えっ!なになに?》


みんなで立って飲んでいた。


華江先生が額にネクタイを巻き、あずさ先生が何故かセンスをパタパタして紙吹雪を飛ばしていた。瞳さんはなぜかメガホンを持ってやいのやいのと言っていた。


遠藤さんは腰に手をあててジョッキを掲げている。まるで・・俺はやったぞー!って言う感じで。


「ありゃらや、栞ちゃんじゃないのー。」


「栞ちゃんも混ざりにきたのぉー。」


「おいでおいでー!」


全員ベロベロやないかい!!


「栞さんも良かったら飲みましょー。ははははは」


遠藤氏も出来上がってる・・


「いやー、私はただ様子を・・」


「いいからいいから。」


華江先生に背中を押されて中に入る。


すっごく酒臭い。


華江先生の凛々しくも美しい顔がだらしない・・、いやあずさ先生も瞳さんもだ。


「はいこれ。」


瞳さんからビールのジョッキを渡された。


「え?え?」


「栞ちゃんのぉーちょーといいとこ見てみたーい!」


「はい!?」


「ほら!いきなさーい。」


「えええ。」


ごくごくごくごくごく


「飲-んで飲んで飲んで飲んで?飲-んで飲んで飲んで飲んで?飲-んで飲んで飲んで飲んで?パーリラパリラパーリラフゥフゥ!パーリラパリラパーリラフゥフゥ!パーリラパリラパーリラフゥフゥ!かあーっわいいー!」


「ぷっっはぁぁぁぁぁ。ゲプッ」


「おっとこまえー!」


「ちょっといきなり何ですか?」


「あらぁーちょっと残ってるぅ―?」


「いえ・・いま飲みましたけど・・」


「ちょい残し!ちょい残し!ちょい残し!ちょい残し!」


皆が手拍子ではやしたててくる。


「はいこれ。」


あずさ先生が横からスッと私にビールのジョッキを渡す。


「いやだから・・わたしは・・」


「言いたいことは飲んでか〜ら言え!そーれそーれそれ。」


ごくごくごくごくごく


「飲-んで飲んで飲んで飲んで?飲-んで飲んで飲んで飲んで?飲-んで飲んで飲んで飲んで?パーリラパリラパーリラフゥフゥ!パーリラパリラパーリラフゥフゥ!パーリラパリラパーリラフゥフゥ!かあーっわいいー!」


「ぷっははぁぁぁぁぁ。ゲプッ!」


「かっっわゆいいいい」


4人はどうやらここで大宴会を開いていたらしい、お酒が弱い私はいきなり巻き込まれてしまったのだった。そしてかけつけ2杯のビールを飲まされてしまった。


「あずさのぉーちょっといいとこみてみたぁーい。」


華江先生からの掛け声が始まった。どうやら今度はあずさ先生の番のようだった。


「え、それ水割りですか?強くないんですか。」


ごくごくごくごくごく


「飲-んで飲んで飲んで飲んで?飲-んで飲んで飲んで飲んで?飲-んで飲んで飲んで飲んで?パーリラパリラパーリラフゥフゥ!パーリラパリラパーリラフゥフゥ!パーリラパリラパーリラフゥフゥ!すってきー。」


「ぷっはぁぁぁぁぁぁ」


「あのー。瞳さん・・この調子でずっと?」


「そうよぉーたーのしー!」


どうやら遠藤さんもすっかり巻き込まれて仕上がっているみたいだった。


「と・・とりあえず!座りましょう!」


「えーっ。そうしよおっかー。」


と言うわけで全員が一旦ソファーに腰かけた。


「イヤーな事ぜーんぶわすれちゃったのれすよぉ。」


「は、華江先生・・そうなんですね。それはよかったです。」


「しょうだよ。わらしも全部過去においてきますたぁー」


「あずさ先生まで」


「捨てましょぉー、過去にはもどりぇなぁい。ステマショおー」


「瞳さん・・・」


「わはははははは。」


遠藤さんも気持ちよさそうに笑っている。



じゃあいいんだ。



《遠藤さんが楽しいのなりゃぁ・・へへへ。いいじゃぁないのー》


「んー、こりゃなんですかね・・へへへ。きもちいーくなってきました。」


「おーや栞ちゃんもいい感じ?」


あずさ先生が私に腕組みをしてくる。


「はいはいはーい!」


華江先生が挙手をする。


「はい華江さん!」


瞳さんが指をさす。


「しおりちゃんのぉーもっといいとこみてみたぁーい。」


「へっへぇぇえ?もう無理ですよぉー」


スッと華江先生からビールのジョッキが渡される。


「わかーいってすてきー。しおりちゃんのぉーちょっといいとこみてみたーい。」


ぐびぐびぐびぐび


「飲-んで飲んで飲んで飲んで?飲-んで飲んで飲んで飲んで?飲-んで飲んで飲んで飲んで?パーリラパリラパーリラフゥフゥ!パーリラパリラパーリラフゥフゥ!パーリラパリラパーリラフゥフゥ!」



《なんだろ‥めっちゃ楽しい。》



「ポッキーゲーム!ポッキーゲーム!ポッキーゲーム!」


皆が手拍子をするので私も調子に乗って手拍子をする。


「それじゃぁーじゃんけーん」


私と華江先生、あずさ先生、瞳さんがじゃんけんをした。


「おーとこぎじゃーんけーん!じゃーんけーんポン!」


「あーいこーでしょ!」


「あーいこーでしょ!」


「決まり!!!!」


私が勝った。


「はいこれ。」


私はポッキーをくわえさせられる。


「ほれーえんどうちゃーん。おいでー。」


あずさ先生が遠藤さんを引っ張った。


反対側からポリポリと食べ始めたので私もつられて食べる。


チュ


ほんの少しだけ遠藤さんと唇が触れる。


《ふぇぇぇっぇぇ、はずかしぃいよぉぉ》


遠藤さんも顔を赤くしている。


「ほおおおいいねぇ、いいねえ若いもんは。ずるーい遠藤君私にもー!」


あずさ先生がポッキーをくわえる。


そうして・・4人とポッキーゲームをしたころ、遠藤さんも私もだいぶ仕上がってしまった。


「ううー。」

「はあぁー」


《やっべ・・ぐるぐる回る・・ふぇぇぇ》


酒に弱い遠藤さんと私がソファーに突っ伏してしまった。


「あらぁー。二人ともぉー仕方ないなあー、それじゃあ3人でいっくよぉー。」


「おー!」



意識が遠くなっていくのだった・・

次話:第83話 女子高生がやりはじめた.

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