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終焉の世界でゾンビを見ないままハーレムを作らされることになったわけで… サイドストーリー  作者: 緑豆空
第2章 長尾栞

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第63話 汚れた体を洗い流すー長尾栞編ー

二人を助けて家に戻って来た。


早速、遠藤さんが簡単な料理を作って二人にふるまう。


「ゆっくりと口に含んで食べるといいわ。胃がビックリしちゃうといけないから。」


華江先生が二人に諭すようにいう。


二人はうんうんと頷いて、出された食料をゆっくりと食べ始めた。


「じゃあ私たちもいただきます。」


「いただきまーす。」


それを見て他の人も一緒に食べ始める。


「本当に疲れたでしょう。まずはゆっくり食べてお風呂に入りましょう。」


奈美恵さんが優しく声をかける。


「服は新しいのがたくさんあるから、お風呂からあがったら選ぶといいですよ。」


優美さんが二人の服装の心配をしてあげている。


やはり・・女性らしい感覚を一番持っているのは彼女かもしれない。


「ほんと・・ゾンビじゃなくてよかったわ。」


「そうですね。華江先生が言っていた遠藤さんが全てのゾンビ細胞に耐性が無い可能性があるというのは、念頭に置いておいた方がいいですよね。」


「ちょっと遠藤君を過信しすぎるのは危険ということよ。今日は生きた心地がしなかった。」


「俺がいても消えないゾンビがいる場合の対処法も考えておかないといけませんね。」


「まあそうなるわね。」


《そうか・・遠藤さんがすべてのゾンビウイルスに勝つとは限らないか・・》


「という事は私もそろそろ研究に戻らなくてはね。遠藤君もまた協力おねがいね。」


「はい・・もちろんです。」


《華江先生の息抜きはもう終わりということかな?また研究に没頭する日々が始まるんだ・・先生も遠藤さんも大変だな。》


「お二人はご飯、食べれました?」


遠藤さんが聞くと二人はうなずく。そして彼女らは質問してきたのだった。


「皆さんはいままでどうやって生き残ってきたのですか?」


助けた一人がぼさぼさの髪の毛の間からみんなを見て言う。まだ少し怯えた感じが残ったままだった。


「まあ・・ちょっとそれは後で説明しようかしら。まずはお風呂に入るといいわ。」


「あ・・はい・・ありがとうございます。」


「すみません・・」


二人はぼさぼさの髪と汚れで顔がよくわからないが、なんとなく美人な雰囲気を持っていた。


とにかく早く体を綺麗にしてあげたい。


「お二人に合うような下着も用意します。サイズは?」


私が二人に聞くと少し驚いたような顔で言う。


「え・・下着のサイズなんてあるんですか?」


「かなりたくさんあるので、近いのを用意できると思いますよ。」


「え?」


「えっと・・細かく良いんですか?」


「はい大丈夫です。」


「私は・・アンダー70のDです。」


「えっと・・アンダー60のCです・・」


「わかりました。パンティは?」


「私はMサイズです。」


「Sです・・」


「じゃあお風呂の時、脱衣所に置いておきますね。」


「あの・・一緒に入っていただけませんか?」


「あ・・いいですよ。そうですね怖いですよね。」


「はい。」


《最初はみんな同じ反応になってしまうんだな・・よっぽど怖い思いをしたんだ。》


その気持ちは痛いほどわかる。


私は優美さんに伝える。


「一緒に入りたいらしいので、下着のサイズと普段着を用意していただいても良いですか?」


「オッケー用意しておくわ。」


「じゃあ・・私も一緒にお風呂入ろうかしら。」


翼さんも一緒に入ってくれるらしい。


そして私は4人分のバスタオルとフェイスタオルを用意して、お風呂場に案内するのだった。


「お風呂、ひろいですね・・」


「本当だ・・」


やっぱり二人も驚いていた。


「そうですよね。ホテルの浴場のようですよね。」


4人で服を脱いでいく。


すると二人は私の胸をちらちら見ていた・・


やっぱり・・


「やっぱり栞ちゃんのは目がいっちゃいますよね。」


「翼さん・・やめて下さいよー。」


「だって・・うらやましいよね。」


すると・・


「クスッ」


ようやく一人が力なくも笑ってくれたようだった。


《私のおっぱいで和むならよかったわ。》



シャワーで二人の体を流してあげる・・少し汚れたお湯が流れ始めた。


泥や皮脂などが髪についてかなりごわごわだった。


「洗ってあげます。」


「私もやってあげる。」


私と翼さんで二人の頭を洗い始める。


「弱酸性のシャンプーだから何度も洗えると思いますよ。」


やはり・・彼女らの髪汚れは1回で落ちなかった。


1回目は優しく洗い流し、2回目に頭皮をしっかり洗うようにしてあげる。


「んー、もう一回洗いますね。」


結局3回洗う。


その後コンディショナーをたっぷりつけて、しっかりと髪にしみ込ませてあげる。


「髪によくなじませます。そのあいだ背中を洗いますね。」


肌に優しいスポンジタオルにたっぷりボディシャンプーをかけて泡立てる。


背中を洗ってあげると肌は荒れているようだった。


《やっぱり・・ずっとお風呂に入らないで逃げ回っていたんだ・・可哀想・・》


「じゃあ、手足と体の前の方は自分でお願いします。」


「はい・・」


泡立ったスポンジタオルを渡してあげる。


彼女たちは腕から首筋、胸、お腹と体のすみずみまでゆっくり洗っていく。


「凄く気持ちがいいです・・」


「よかったです!」


「生き返ります・・」


二人が洗い終えたようなので流してあげる。



シャー



シャワーで優しくトリートメントをした髪を洗い流すと、さらさらとしてきた。


髪の毛は伸び放題で毛先もそろっていない。


「あの・・明日髪を切ってあげましょうか?」


「お願いしてもいいんですか?」


「もちろんです。今日はとにかく休みましょう。」


「ありがとうございます。」


「じゃあ・・みんなで湯船につかりましょうか?とにかく今日はリラックスして休んだほうが良いと思います。」


「私たち・・本当に・・助かったんだ・・」


一人の女性がポツリと言うのだった。

次話:第64話 遠藤さんの子供は?

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