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終焉の世界でゾンビを見ないままハーレムを作らされることになったわけで… サイドストーリー  作者: 緑豆空
第2章 長尾栞

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第100話 大奥の様相を呈してきた ー長尾栞編ー

「ふう。」


彼の治療が始まった次の日の朝・・


来なかった・・


《私の元へは。》


そんなに期待してたわけじゃない。


でも期待して無かったわけでもない。


正直、昨日は寝る前に念入りに体を洗った。軽く香水をふってみた。軽く髪を巻いた。歯を磨いて念入りに口臭予防のうがいをした。ムダ毛のチェックもした。かわいい格好をして眠った・・いや・・寝れなかった。


でも結局遠藤さんは私のところには来なかった。


《うーん・・これからこれが毎日?》


はるか昔、大奥の女性たちの気持ちはこんな感じだったのだろうか?


ヤバイわ・・


維持できるのだろうか?毎日自分を磨き続ける事なんてできるだろうか?


しかしその日は必ず来る。


私は寝たか寝ないかわからないような気怠い体を、ベッドから起こして身支度をする。


「さて・・」


今日は料理当番だったので、皆が起きる前に足早にレストランに行く。


レストランではすでにガサゴソと音がしていた。キッチンに居たのは今日一緒に食事当番をする愛菜さんだった。


《愛菜さんもなんだか眠そうだけど・・》


「愛菜さん早いですね!おはようございます。」


愛菜さんに近寄って行くと、ほのかに嗅ぎ慣れない香水の匂いがした。


「栞ちゃん眠れた?」


「それが眠れなくて。」


「私もよ・・」


「そうなんですね・・」


二人でどんよりした空気を発していた。


「栞ちゃん香水って珍しいね。」


「愛菜さんも・・」


「うふふふ」


「あははは」


2人は同じ状況だった事を理解して笑い出す。


「やっぱりさ!そうなるよね?」


「なりますよー!」


「毎日ばっちり眉毛描いて寝るの無理だわ。」


「私も・・リップが枕カバーについてましたよ。」


私たち二人はみんなで食べる朝食を作りながら話している。


「彼を一人待ち続けるのって・・ちょっと辛いわよね。」


「でも、遠藤さん完全フリーという決まりを作ったので、それはしばらく続きますよね?」


愛奈さんはちょっと考えるように黙る。


「遠藤さんから選ばれた人が誰か分からないけど、その人を正妻という事にして振り分けてもらったらいいのかな?とか思ったりして。」


愛奈さんはいい事を思いついたと言わんばかりだった。


「それって大奥で言うところの御局様ですかね?」


「そう。本当は正妻とかがするんじゃなくて乳母だったと思うけど、もちろんここは大奥じゃないから無理よね。でも・・やはり正妻に選ばれた人に振り分けられた方が他の人は気が楽というか・・」


「たしかに・・」


「私・・大奥のドラマ好きだったのよね!それで思いついただけだから栞ちゃん忘れてちょうだい。」


愛奈さんはきっと寝不足で、ちょっとおかしなことを考えだしたのかもしれない・・


「良い案ね・・」


「!」


「!」


ガイイン


私と愛奈さんは二人でビックリした。つい鍋の蓋を落としてしまった。



「わ!」


「あ、ごめんなさい・・驚かせちゃったわね。」


そこにいたのはあずさ先生だった。


「今のは良い案よね!正妻に選ばれた人が次の采配を振るう!」


「あ、いや私が大奥とか好きだったので思いつきですけど。」


愛奈さんが気まずそうに言う。


「いや・・でもさあ。遠藤さん的には自分が好きな人が、次の相手を振り分けるんだから仕方ないみたいなとこあるじゃない!」


「ですよね。」


そういわれてみればそうだった。


好きな人の前で次はこの人って遠藤さん自身が選び辛いかもしれない。


でも正妻に選ばれた人が振り分けるのなら、遠藤さんも気分的に問題は無いと思う。


「それ!いいですよね?」


「本当だ。遠藤さんの気持ち的にも楽になりますよね。」


「そうよね!」


愛奈さんと私とあずさ先生が納得する。


「でも・・その正妻に選ばれた人が、女子高生の里奈ちゃんやあゆみちゃんだったら?」


「そうですよねー。次の人を決めていくなんて女子高生にはキツイかも。」


「たしかに・・」


そうこうしていると食堂にあゆみちゃんと里奈ちゃんがやって来た。


「おはようございまーす。」


「聞いてましたよー!私たちが何を決めるのが辛いんですか?」


「あ、いや・・それは・・」


私が口ごもってしまう。


するとあずさ先生がきっぱりと話す。


「えっとね。遠藤さんが選んだ好きな人からね、次に遠藤さんと交わる相手を選んでもらったらいいんじゃないかって・・」


「えっ!私はいいと思います!」


「私もそう思う!」


意外にも女子高生の賛同を得られた。


里奈ちゃんとあゆみちゃんも・・どうやら眠れなかったようだった。


そして二人も薄っすらと化粧をして香水をふっていた。


《やっぱり私たちと同じように思っていたんだ。》


「おはよう・・」


「皆さんお揃いですね。」


「あら?何か密談?」


入って来たのは瞳さんと沙織さんと奈美恵さんだった。


どうやら・・彼女たちもおしゃれをしていたようだ。


どこか気だるそうな眠そうな雰囲気だ。


そして彼女達も遠藤さんに選ばれた人ではない事が分かった。


「みんな早いわね。」


「おはようございます・・」


続いて華江先生と未華さんも入って来た。


そして、この二人も多分に漏れず少しおしゃれをしていて香水の香りがした・・


さすがに皆が香水をふっているとレストラン内は香りがきつくなってきた。


「どうやら・・皆も考える事は同じだったか・・」


華江先生がポツリと言った。


「えっと来ていないのは・・」


「あと3人と・・遠藤君ね。」


《という事は残り3人の中に遠藤さんが選んだ相手が居るという事だ・・》


優美さんと麻衣さんと翼さん。


大本命が2人も入っていた。


私たちは固唾をのんで次に入ってくる人を待つのだった。

100話まできました!いよいよ遠藤君の本命が絞られてきました。さてどうなることやら・・


このお話もたくさんの方にブックマークをいただいており、ありがとうございます!気に入っていただけましたら星の評価もよろしくお願いします。


次話:第101話 目標達成した男

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― 新着の感想 ―
[一言] 矢張りどんな世界に成っても、女の性は変わらんという事でしょうね? 余り遠藤君の立場に立ちたくないよ!1人でも持て余すのに二タ桁の軍団相手、相乗×人数分の大変さが本当に気が休まらんよ?本気バイ…
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