ミリしら漫画の世界に転生したので、雰囲気で生き延びる
「アリス、君との婚約は破棄する」
パーティーの最中、エド様が冷たい声でそう宣言する。アリスは悔しげに顔を歪めた。周りを取り囲む宮廷人達、そして外国からの貴賓達は固唾を呑んで成り行きを見守っている。
「ルゼのせいですか? そのような下賤な女のどこがいいのでしょう」
「こわぁい……」
敵意に満ちた目で睨まれた。普通に怖い。私なんぞとは迫力が違う。
ヒロイン(推定)がしていい顔ではないと思う。けど、これまでの振る舞いからしてアリスはそういう性格っぽい。だから別にいいんだろう。
「ルゼを侮辱するのは許さないぞ」
エド様は私をアリスの眼差しから守るように背に庇ってくれる。
エド様の他にも、私の兄さんと、アリスの弟であるロッド君、そして宰相閣下と騎士団長様も私の味方として側にいてくれていた。ちょっと恥ずかしいが、悪い気はしない。親友のリジーとカレンも、「頑張って!」と頷いてくれている。
そうだ。今さらアリス相手に怖がってはいられない。だってこの場を用意したのは、他ならない私なのだから。
──ほんのうっすらとだが、私には前世の記憶がある。
その記憶は、ここがとある人気漫画の世界であり、鏡に映る私は漫画に登場する悪役であることを訴えていた。
でも、それがわかったのは、私がそのジャンルに親しんでいたからではない。
SNSのタイムラインやおすすめ欄で何度か見たことがあるから、それだけだ。
私はその漫画に興味などなかった。
流行りものに逆張りして冷笑したいから……ではなく、単純に新ジャンルに飛び込んでそれを堪能するだけの時間と気力がないからだ。
学生時代から何年も同じジャンルに留まり、たまの供給を霞のように味わって満足していた私に、新鮮な旬ジャンルの暴力的とも言える供給は致死量に等しい。浴びれば爆散するに決まっている。
そんなこんなで、この漫画に対する知識はほとんどなく、私自身がどんなキャラなのかもよく知らない。わかっているのは、顔芸を披露しているネットミームをよく見たことと、悪役として人気のおもちゃだったことぐらいだ。
こんなに可愛いのに悪役だなんて信じられないが、顔芸しながらゲスいことを言っている大ゴマや、ビフォー(美少女)⇔アフター(顔芸)で並べられたコマの存在をネットミームで見たことがある。だからきっと悪役だろう。読者からの愛称はビッチ先輩らしい。
ちなみに私の名前は、ルゼ・ビッツェーナだ。ビッチ先輩という呼び方が本名をもじったものなのか、それとも作中の悪行を参照したものなのか、いまいち判別はついていない。
なんなら、自分が何かしらのボス格なのか、メインキャラの過去回想にちらっと出てくる程度なのか、序盤のかませなのか、準メインのおじゃま虫なのか、それもわかっていなかった。
とはいえ、幼少期から漠然とした前世の記憶を抱えていた私は、成長してメインキャラっぽい人達を見つけたことで、ここがあの漫画の世界であることを理解した。
でも、それだとおかしいことがある。
だって私はその漫画を知っている。すでに世に発表されているのに、どうしてその後で転生するというのだろう。ここは過去の世界ということなのか? タイムパラドックス的な問題は?
その疑問を解決するべく、私は一つの答えを出した。
つまりここは、原作ではなく派生作品、もしくは二次創作の世界なのだ!
原作から派生した後発の世界なので、私が存在できることに矛盾はないはずだ。
創作物の中にいるという謎は残るが、それはもう事実なので仕方ない。
人気漫画を元にした世界に何故か紛れ込んでしまったにわかの私。
本当なら、原作と作者サイドとその作品を愛するすべての人に敬意を持って、なるべく世界観を壊さずにいたいのだが……これが現実である以上、そこまでの自己犠牲は選べなかった。だって、つまりそれって私が悪役を完遂するという意味だし、そもそもどうすれば完遂できるかわからないし。
SNSで受動喫煙した範囲で知っているのは、メインキャラらしい人達(と、私自身)の顔と、この漫画がやたらと人が死ぬストーリーであるらしいということだけ。誰が死ぬかまでは把握していないから、私も死んでしまうのかもしれない。
人がたくさん死ぬならバトルものか、あるいはミステリーだろう。恋愛ではないと思う。
死ぬのはごめんだ。怖い。どうにかして生きていきたい。取れる選択肢は二つ。誰にもおびやかされないぐらい強くなるか、強い人に守ってもらうかだ。
そして私は後者を選んだ。
何故って私には戦闘のセンスがなく、生まれもぱっとしない男爵家で、しかも妾の子だからだ。武器といえば、このあまりにも可愛い顔しかない。
だから私は全力で周囲に媚を売った。
どこに重要キャラがいるかわからないから、老若男女問わずとにかく誰にでも。
義母にひれ伏して自ら使用人として振る舞い、異母兄にも従順に尽くすことで、異物の私はなんとか男爵家での居場所を確保した。
おかげで兄さんは私を猫可愛がりしている。元々父が私を大切にしてくれることもあって、義母も私を積極的に排除しようとはしなかった。それどころか、「ダメ夫の犠牲者の娘」みたいな感じで、哀れみを持って接してくれている。いい人だ。
SNSで見た記憶を頼りにしてメインキャラっぽい人達を見つけ、どうにかこうにか接点を作った。メインキャラならそう簡単に死ななそうだし、なにより強そうだからだ。権力的にも戦闘力的にも。
そのうちの一人が、この国の王子のエド様。うーん、顔がいい。
「怖がらなくていい、ルゼ。君のことは私が守る」
「エド様ぁ……!」
今、私はエド様と一緒に、漫画の主人公と思しき公爵令嬢アリス・クルウェルを断罪しようとしている。
それというのもこのアリス、全方位に媚を売ってきた私が唯一媚を売らずに敵認定した女だからだ。
SNSでよく顔や名前を見ていて、好意的な感想──アリスは強くて素敵とか、アリスはカッコいいとか、そういうのをたくさん見た覚えがあったから、私は彼女が漫画の主人公だと判断した。
実際目にしたアリスは、まさに主人公といったスペックを備えていた。裕福な名門公爵家の令嬢で、美少女で、魔法もたくさん使えて、色々な国の言葉を喋れて、政治にも関心がある。美少女なこと以外私とは真逆の存在だ。
最初は私も、主人公のおこぼれにあずかろうと、アリスの取り巻きに加わろうとした。でも、アリスは私に異様なまでに冷たかった。
「卑しい平民上がりの分際で、よくわたくしの前に姿を見せられますわね」
本当にこれが人気漫画の主人公? 派生作品だから微妙にキャラが違う? よくわからなかった。
今にも私を殺しに来そうな目をした彼女のことがさすがに怖くなったので、私は彼女に取り入るのをやめた。
そのうちにエド様と知り合い、他のメインっぽいキャラとの繋がりも太くなっていったので、アリスのことはすっぱり諦めた。
アリスにこだわらなくても、私には性別や身分、年齢を問わずに仲のいい人がたくさんできていたので。アリスの弟、ロッド君とも仲良くなった。姉とは正反対の、素直で可愛げのある子だ。これだけ地盤を固められたら大丈夫だろう。
色々な人と親しくなっていくうちに、私の耳には様々な噂話が入ってきていた。
その中の一つが、エド様とアリスは子供の時から婚約しているらしいが、仲は最悪だというものだ。アリスには他に好きな人がいるんじゃないか、と言われているらしい。
いつも優しいエド様が可哀想だったので、私はエド様のために相談に乗った。友達にも協力してもらい、私はアリスの裏の顔を調べることにした。
そして辿り着いたのは、アリスは我が国と昔から仲の悪い国の皇太子と密通しているという新事実だ。
クルウェル公爵は外務大臣。かの国の大使や高官とも密にやりとりをしている。幼い時からアリスが皇太子と知り合いでも不思議はない。
有名なのは数年前、かの国の使節団が来た時に公爵邸でもてなしを受けた時の話だ。その中には皇太子もいたという。アリスが父親顔負けの振る舞いを見せ、使節団からいたく好評だったとか。
問題の皇太子は未婚で、婚約者もいないそうだ。どんな縁談も断っているらしい。
もしその理由が、アリスにあるとしたら。
……これ、さすがにちょっとまずいのではないだろうか?
だってアリスはこの国の筆頭貴族の娘で、王子の婚約者だ。いずれは王子妃になり、王妃になる。
そのアリスが、敵国の次期王と恋愛的な意味で親しいなんて……。
仮に、アリスのおかげで敵国と和解できたとして。
アリスがお腹に宿すであろう子供の父親は、果たしてどっちなの?
仮に、アリスがエド様をフッて敵国の皇太子を選んだとして。
メンツを潰された我が国は、敵国に対して何もしないの?
仮に、アリスが皇太子を諦めてエド様と添い遂げたとして。
皇太子のほうは、おとなしくアリスを諦めてくれるの?
私の一番の目的は死なないことだ。どんな理由であれ殺されたくないし、幸せに長生きしたい。
今は平和そのもの。ファンタジーにありがちな魔王の脅威とかも感じない。権謀術数渦巻いてギスギスしている様子もなかった。
じゃあ、どうして宮廷が舞台っぽいストーリーで“人がよく死ぬ”なんて評価が出るの?
人がよく死ぬ話。バトルやミステリーの他に、もう一つ有名なジャンルがある──戦記ものだ。
もしかして、まだあの漫画のストーリーが始まる時間軸に届いていないのでは?
これから何か大きな戦争が始まって、そのせいでメインキャラも含めた色々な人達があっさり死んでしまう可能性は、十分にある。
他国との戦争なんて起きたら、せっかく作った私のコネが無駄になるじゃない!
もう、自分だけが死にたくないなんて言ってられない。守ってもらうために築いた人脈を、いきなり他国に奪わせるわけにはいかなかった。
だって戦争なんて無慈悲な暴力の極致だ。どれだけ私がうまく立ち回っていようと、勝てないものは勝てない。
だから私は、自分に使えるすべての力をもってしてアリスの欺瞞を暴くと決めた。圧倒的な暴力に飲み込まれてしまう前に、その渦が巻き起こるのを防いでしまえばいいんだから。
ロッド君はもちろん、クルウェル家の上級使用人達も抱き込んだ私は、クルウェル家にあった数々の証拠を集めてそれを王家と議会に提出した。
結果がこの断罪劇だ。クルウェル家を逃さないように衆人環視の中で行う攻撃は、パーティーに来ていた全員が目撃者になる。
「クルウェル公爵家には、外患罪の容疑がかかっている」
「は?」
エド様が険しい顔で告げると、アリスは間の抜けた声を出した。完璧と謳われる公爵令嬢も、とっさのことには弱いらしい。
「アリス、君はロバン帝国のフレデリック皇太子と密通しているようだな」
「なっ……!? ご、誤解です! 確かにフレデリック皇太子殿下とはよい友人ですが、それ以上の関係はございませんわ!」
「誤解なものか。クルウェル公爵とフレデリック皇太子の署名が入った書類がここにあるぞ」
エド様が宰相閣下に目配せした。宰相閣下は持っていた書箱を恭しく開け、中に入っていた文書を聴衆に見せる。
「君は私と婚約している。それにもかかわらず、その婚約が白紙になれば即座にフレデリック皇太子と婚約を結び直すことになっているそうじゃないか。……つまり公爵家には、私を害してでも婚約を撤回させる用意があるということだ」
「アリス様ぁ。フレデリック皇太子が貴方に贈ったプレゼントや恋文も、こちらで回収させていただいてまぁす。これで“不貞の事実はなかった”というのは、いささか無理があるかとぉ」
パーティーの場にそぐわないような私の革張りの鞄の中には、クルウェル家の上級使用人達を懐柔して手に入れてきた証拠品がたくさんある。
その中の一つ、フレデリック皇太子からの情熱的なラブレターを読み上げればアリスの顔色が変わった。その内容は、アリスが先に恋文を送ったことを前提に書かれたものだ。どう見ても、愛し合う恋人達の文通の片鱗にしか見えない。それでも言い逃れたいのなら、一国の皇太子を妄想癖の激しいストーカーと呼ぶしかないだろう。
「ね……捏造に決まっていますわ! わたくしとクルウェル家を陥れるために、よもや殿下がそこまでなさるとは! これもルゼの悪知恵ですか?」
「それにぃ、こちらの指輪の宝石ですけれどぉ、ロバンの帝室の印が彫刻されていますよねぇ? かの国の帝室にゆかりのある者でなければぁ、手に入らないものではないでしょうかぁ? リングには“我が愛しいアリスへ”とも刻まれていますけどぉ?」
アリスが顔を真っ赤にして喚いていたので、私はこれ見よがしに指輪を取り出す。
「アリス様はこうおっしゃっていますけどぉ、フレデリック皇太子殿下はどう思われますぅ?」
聴衆の中に交じって目をぎらつかせ、愛しい姫を救うチャンスをうかがっていたもう一人の当事者に、私は微笑みながら声をかけた。
私にうつつを抜かしたエド様が、今日のパーティーでアリスに婚約破棄を突きつけるらしい……撒いた餌に引っかかった間男は、予期せぬタイミングで渦中に引きずり出されてうろたえている。
「貴国の大使閣下の使用人のフリまでしてぇ、招かれてもいないパーティーにこっそり出席なさるだなんてぇ。ロバン帝国はぁ、我が国のことを属国か何かだと思っていらっしゃるんですかぁ?」
他の国から来た賓客達に聞かせるように、私はわざと言葉を選ばずに問いかけた。非常識な他国の皇族にも毅然と対応することで、侮辱は決して許さないと印象づけるためだ。非は全面的に帝国にある、と伝える意味もある。
「フレデリック皇太子。貴殿が何の目的で我が国の舞踏会に侵入したのか、そしていつから私の婚約者と不義密通を働いていたのか、貴国には説明していただく責任がある。国として誠意ある対応を求めよう」
糾弾されるお姫様を颯爽と助ける皇子様。そんな幻想を、エド様はきっちり打ち砕く。
帝国にはこの皇太子の他にもう一人、年の近い皇子がいる。
兄皇子の失態を、彼は決して見逃さないだろう。兄弟仲が悪いというのは調査済みだ。
ロバン帝国の身勝手な振る舞いは、いずれ他国にも牙を剥くかもしれない。そう思わせて、他の国を味方につけておけば、ロバン帝国もそう簡単に報復には移れないだろう。
「ふ、不貞というならルゼはなんなのです!? 殿下こそ、その女にうつつを抜かしているではありませんか!」
「ルゼはただのよい友人だ。私達の間に、君が想像しているようなことは何もない」
「どうだか! そもそも、その女は多くの貴公子達をたぶらかしているような、身持ちの悪い女でしてよ!?」
「アリス嬢は何か誤解をなさっているようですな」
激昂するアリスに冷たい眼差しを向けるのは宰相閣下だ。
閣下は私を孫のように可愛がってくれるから、私も本当のおじいちゃんのように思っていた。ちなみに、頼りになる騎士団長のことはすごくお父さんっぽいと思ってるけど、それを言ったら実父が悲しむので口に出したことはない。
「ルゼ嬢が貴公子達をたぶらかしているなどと、まったく人聞きの悪い。ルゼ嬢はただ、交友関係が広いだけですよ。君は一度もルゼ嬢が主催するサロンやパーティーに参加したことがないようですので、知らないのでしょうが」
私への態度からして、アリスは身分や血統を何よりも重んじている。対して私は、そういうものに敬意を払えど深く気にしてはいない。
メインキャラっぽい人達に気に入られるために、私は様々なことを勉強し、人々を徹底的に観察した。
そして外堀を埋めるため、メインキャラじゃなさそうな人達とも繋がりを作った。面倒な地位や立場に縛られず、フットワークが軽いからこそできることだ。
真面目で民の暮らしに興味津々なエド様に市井の様子を話し、視察に同行しては王侯貴族と平民の間にあるギャップを埋めて“親しみやすい王太子”のプロパガンダを行い。
芸術好きの宰相閣下に、腕は良いのに街でくすぶる画家や音楽家の卵達を紹介して双方に恩を売り。
エド様のお忍び視察計画を積極的に共有することで騎士団長様からも信頼を勝ち取り。
苛烈な姉にいじめまがいのスパルタ教育を受けるロッド君の話し相手になって、よしよし慰めてあげて。
おしゃれとお菓子と恋バナを通して、リジーやカレンのような、アリスが見下してきた下級貴族の令嬢達とも固い結束で結ばれた。
すべてはこの世界で生きていくために。
誰が創ったかもわからない、まがいものかもしれない世界。
正しい正しい主人公のための踏み台として消費される悪役になりたくなくて。それこそが、望まないまま転生してしまった私にできる唯一の抵抗だったから。
その結果が、今日このパーティーで出た。
それが私とアリスを分けた差だ。
さよなら、アリス。もしかしたらヒロインだったかもしれないお嬢様。
結局、アリスとクルウェル公爵夫妻は衛兵に連れて行かれた。
クルウェル公爵家の罪を暴くのに協力したロッド君は罰を免れたけど、夫妻は罪人として投獄されて当主の座を分家に譲ることになり、クルウェル家は公爵から伯爵に格下げになった。アリスは遠くの修道院に軟禁されるらしい。
帝国でも、皇太子の変更が起こったようだ。諸国に睨まれてまで元皇太子を庇うつもりはなかったらしい。全部独断ということになって切り捨てられた元皇太子に、戦争を起こすだけの力は残っていないはずだ。
後日、私はエド様に呼ばれて宮殿にやって来た。
「ありがとう、ルゼ。君のおかげで、クルウェル公爵家とロバン帝国の蜜月に終止符を打てた」
「私は自分にできることをしただけですよぉ。私一人で成し遂げたことでもありませんしぃ」
「だが、君が中心になってやってくれたことだ。相手は大貴族だから、微妙な関係の国だからとひよっていた私達に、君が新しい風をもたらしてくれた」
起こったかもしれない戦争を止められたのなら、私としても本望だ。
「ものは相談なんだが……君の人脈と洞察力、そしてあっという間に人と親しくなれる才能を買って、あることを頼みたい」
「それはちょっと買いかぶりすぎかもぉ。でもエド様のお願いなら、聞いてもいいですよぉ?」
「君ならそう言ってくれると思っていたよ」
エド様は安心したように胸を撫で下ろした。
「実はクルウェル公爵家の裏切りを見て、私直属の情報機関を作りたいと思ってね。旧い大貴族の権威に左右されずに動けて、国を守ることのできる組織が、これからきっと必要になる。ルゼ、君には私の側近として、この組織を陰ながら率いてもらいたいんだ」
「それってぇ、つまり……スパイになれってことですかぁ?」
なんだそれ!
めちゃめちゃ楽しそうじゃないか!!
「いいですよぉ。私も戦争とか、身近な人が暗殺されるとか、そういうの、嫌ですからぁ。危険は未然に防ぐべきですよねぇ」
事件が起きる前に解決してしまえば事件にならない。人が死なないならそれに越したことはなかった。
せっかく仲良くなった人達を、「命が軽い世界だから」なんて理由で理不尽に奪われたくないし。
私は私として、これからも変わらず生きていく。
たとえそれが、世界の決めた運命に逆らうことだったとしても。
ルゼ
逆ハービッチ系ピンク髪ヒドインになるはずだった人。
自分が美少女であることに絶対の自信を持っている。
死にたくなさすぎて頑張りすぎた結果、超優秀な伝説の女スパイとして歴史に名を残すことになる。
エド
ビッチ先輩の色仕掛けに引っかかって逆ハーメンバーになるはずだった人。
ルゼのことは人として・友人として好きだが、戦友という意識が強すぎて恋愛対象としてはみなしていない。
元婚約者のせいでちょっと女性不信気味になるが、そのうち別の国のお姫様と結ばれてトラウマは解消される。
アリス
バカ王子に婚約破棄されるも他国の皇太子と幸せになるヒロインになるはずだった人。
自分の浮気は純愛で、エドの浮気は最悪の侮辱。選民意識が強すぎて、無自覚のうちに敵が多かった。




