表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神の下僕は自由になりたい  作者: D沖信
未来襲来
69/783

コード“華”7

機械の中の椅子で眠る神華を仮眠用のソファーに移動させカスパーはじっと手を取り様子を見ていた。

二人の邪魔をしないようにと考えていた神威だが黒鴉は神華の姿を見て部屋に飛び込む。

「か、神田ぁ!?眼鏡!お前ぇ!」

カスパーが何かしたのかと掴み掛かる。

「く、黒鴉さん?何を?」

「コイツに何した!?」

黒鴉は横たわる神華を指差して叫ぶ。

神威が慌てて間に入り黒鴉を止める。

「黒鴉!やめたまえ!まず我の説明を…」

黒鴉は黙ってゆっくりとカスパーから手を離して息を荒くして神威を見る。

「…神威どういう事?何で休みのはずの神田がここに居て倒れているの?」

黒姫と翔が騒ぎを聞いて走ってやってきたのを神威は脇目に見て丁度良いと経緯を説明した。

話を聞いて黒鴉は大きくため息をつく。

「外との連絡まで絶つことないじゃない…心配したのよ?」

眠ったままの神華の肩をポンポン叩いて呟く。

「早く起きなさいよ…」

「黒鴉さん、神華は疲れて眠っている…暫くは起きれないだろう」

「勝手に一人で何でも背負って…」

カスパーの説明を聞いても納得せず何度も神華を揺する黒鴉を痛ましくて見てられないと翔が振り替えると神鳴と神楽が立っていて声をあげて驚く。

「おわぁ!ビックリした!」

「オバケじゃないわよ!酷いわね!」

神鳴が怒りの表情を見せながら翔達に近づく。

二人の思わぬ客人に神威が呆れながら尋ねる。

「なんでここに居るんだ?」

「あんたらが呼んだんでしょ!?昼頃に行くって言ったじゃない!」

憤慨する神鳴にそうだったと全員が思い出して忘れてたと言わずも態度に出て翔はどつかれる。

「もう知らない!」

「悪かったって…お邪魔みたいだし俺達は戻るぞ」

「お腹空いたー」

空腹を訴える神鳴に神威が咳払いして伝える。

「今皆は神華の精神操作で欲を制御されて食欲を失っている」

「え!それ大丈夫なの!?」

神鳴がドン引きする。

「少しずつ効果が薄れてもう少ししたら元に戻るはずだ」

「大変ね、あ!でも私ご飯食べたいから行くわよ?」

神鳴は翔と黒姫を引っ張ってラウンジに向かう。

残された神楽がゆっくりと神華に近付き状況を分析する。

「成る程ね、無理しちゃって…痛々しいわね」

「分かるの?」

神楽は何かを理解したように頷き黒鴉が不思議そうに聞く。

「死ぬことは無いけど回復は非常に時間が掛かりそうね、助けたい…わよね?」

黒鴉もカスパーも神楽をじっと見つめ神威が顔を押さえやれやれとぼやく。

「精神世界に入ってケアしてあげたいんだけど…」

二人をチラッと見て更に続ける。

「翔君は黒姫をケアするのに頑張ったけど…神華はそのおよそ百倍の記憶…大丈夫かしら」

翔の名前を出して刺激された二人が「やる」と名乗りをあげる。

「我はお薦めしない…神華には二人に見られたくない記憶もあるだろう、出逢えても拒絶されるかもしれん」

神威が腕組み二人に意見を伝える。

それでもと二人は折れずに神楽にやり方を聞く。

「いいわ、彼女を救うつもりなら危険を感じたら引き返して…互いに傷付く事になるわ」

神楽は二人に準備をさせ敵の使っていた箱を取り出し神姫の力を使うように指示し黒鴉とカスパーは神華の精神世界に入るのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ