表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/144

第06話『新居とお化け騒動』(2)

「ぎゃああああああ!」


「きゃああああああ!」


 建物内に悲鳴が響き渡る。


「な、なんだ! ルミネルか!」


「わっ! タ、タイガでしたか!? 驚かせないでくださいよ!」


 この豪邸……出ます。そう出るんですよ――お化けが!!

 モルティナさん!? 除霊したんじゃなかったのかよ!?


「――――――!」


 廊下の奥から甲高い声が聞こえてきた……心臓がバクバクと鳴る。


「ル、ルミネル! に、逃げるぞ!」


「は、はい!」


「タ――どこ――!?」


 あれ? この声ってレイじゃないか?


「ルミネル! この声の主はたぶんレイだ!」


「そ、そうですか!? なら、安心ですね!」


 ふう、とても安心した。仮にも女神で最上級職である《プロフェット》なのだ、お化け相手ならこれ以上に心強い奴はいない。


「あ! 見つけた! どこ行ってたのよ!」


「えっと、俺は――」


 寝ようとして、布団に入ったら部屋が異常に寒かった。ふと窓の外を見ると……人魂みたいなのが見えた。気づいた俺は、不意に目を逸らして、横を見たら……日本人形やロシアン人形みたいな奴がいたのだ。そして、部屋から逃げてきた。


「ルミネルはどうなんだ?」


「わ、私ですか!? 私もタイガと一緒ですよ?」


「どうする……逃げるか、立てこもるか……」


「立てこもったほう……が――ッ!?」


 ルミネルの目線の先を見ると……何かが来ている廊下の奥からだ。廊下の灯が揺れ、空気が冷たくなる。

 全員、息を呑み……周囲に静寂が広がる。

 

 ヒュンッ! 白く丸い物体が飛んできた。


「危ないっ!」


とっさに身をひるがえした俺の横で、物体は――レイの顔面に直撃した。

 

「痛っ! しかも、これ生卵!? もう許さないわ! ここら辺の幽霊全員、この世から消してあげるわ!」


 あの発言! ほんとに女神か!?

 そして、レイに生卵が当たったのを見て、幽霊たちはどこか笑っているように見えた。


「……えっと、レイが暴れてくれてるうちに立てこもっておきませんか?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ