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471食目 南エリア攻略戦 そのに

「……待って。エル」

「ふきゅん? どうしたんだぜ、ヒーちゃん」


 ここで一転攻勢、と言ったところでヒュリティアからの待ったが掛かった。


「……エル、私たちの目的はあくまで結界の破壊よ。こいつを撃破することじゃない」

「そうでござった。今こやつを倒しても、直ぐに復活するのではなかろうか」

「むむむ、いわれてみればそうだ」


 という事は、結界を破壊しない事には、こいつも完全なお邪魔キャラ。

 つまり、今相手をしても損だという事になる。


『そういう事なら、こいつは俺たちに任せて結界を破壊してきな』

「ファケル兄貴っ」

『全員が残る必要などないです。私も残れば足止めをすることはできるでしょう』

『ばぶー!』


 ファケル兄貴とヤーダン親子が色鬼を抑え込むという。

 ならば俺たちは一刻も早く結界装置を破壊することにしよう。


「任せたっ! エリンちゃん、オーちゃん行くぞ!」

『りょうか~い!』

『え? 今、オーちゃんって……?』


 エリンちゃんと困惑するオ・サーヴァを引き連れて要塞の奥へと突撃。


「うぬっ!? そうはさせぬ!」

『おっと、おまえの相手は俺たちだ』

『大丈夫です。痛いのは最初だけですからね?』

「ま、何をするつもりだっ!?」


 若干、色鬼の方を心配してしまうのは間違っているだろうか?


 何はともあれ、強敵を二人に任せて俺たちは奥へと急ぐ。

 やはり四つ目が多いけど、一つ目小僧も健気に頑張っています。


「なんか、一つ目小僧の方が手強い?」

「あい~ん」

「……同系統で経験を分かち合っている可能性があるわね。私たちの戦い方をよく知っているわ」


 なるほど。言われてみれば、ちょっぴり嫌らしい攻撃を仕掛けてきている。

 多重魔法障壁の終わり際に合わせて発砲してきたり、スクラムを組んでゆく手を阻んだり、と多種多様の戦法を駆使している。


 それに比べて機体の性能に任せて突っ込んでくるだけの四つ目と青い悪魔はぶっちゃけて対処し易かったり。


「えいっ」


 ああっ! 精霊戦機エリンが手にしたメイスが砲戦型一つ目小僧の股間のキャノンを叩き潰したっ!

 一つ目小僧は頭を抱えて「女の子になっちゃう!」と悶絶してるかのようだっ!


「え、えげつないでござる」

「いあ~ん」


 これにはザインちゃんどころか、アイン君も「いやんいやん」と身悶えした。


「……ザインは気持ちが分かるものね」

「誰のせいだと思っているでござるかっ」

「……し~らない」


 黒エルフさん、マジ真っ黒。


 しかし、エリンちゃんの活躍により、ちんちんちんキャノン単眼は恐怖のどん底にっ。

 暫しの間、砲撃が止み、絶好の突破チャンス到来っ。


『バックステッポゥ!』

「なんで、後ろに下がった。言え」

『操作ミスとか稀によくある』

「自分の体の操作をミスるのかぁ」


 なんてこったい。千載一遇のチャンスがっ。


『ええい、纏まりのないっ! 修正が必要だっ!』


 オ・サーヴァが大口径のキャノン砲をぶっ放し活路を切り開く。

 そして、爆発音のどさくさに紛れて【私のおっぱいもっ!】と言っているのは聞こえているぞ。


「今度こそ、後ろに下がるなよ!」

『おいバカやめろ。ナイトは後ろに前進しただけだ』

「……何を言っているのか理解できないわ」

「理解したら負けで候」

『ひどぅい!?』

「ぶろろ~ん」


 盾を構えて超桃力を纏っての強引な突撃。

 槍が無いからこれしかできないけど、これで十分だってのがなんか情けない。


 今回は超持久戦なので、なるべく力は温存したいところ。

 なので、各々で休憩を挟む必要があるのだ。


 ただ、戦いはがじまってからそう時間は経っていない。

 したがって、まだ休憩は必要ないんですわ。


 ただ、俺たちの場合はエルティナイトに三人いるわけだ。

 よってエルティナイトはフル回転させることが可能。

 ナイトは年中無休二十四時間働ける。働かせる。働け。


『今、恐ろしい悪意を感じた』

「おのれっ! 全ての命の悪意めっ!」

「あい~ん?」


 アイン君は訝しんだ。


 うん、悪いのは俺じゃない、奴だ。これでいいのだ。ぐへへ。


 それから黙々と進軍。エリンちゃんが簡易空間跳躍ができるらしいので、それを駆使しながら奥へ、奥へ、とひた進む。


 というか、広すぎぃ! いつになったら結界装置に辿り着けるんだ、おらぁん!


 場所は蛇の厄災によって判明しているので問題はない。でも、その距離だ。

 下手に特殊な枝を使うと【全ての命の悪意】に場所を教えるようなものだ。

 いきなり「こんにちわ」されたら、最悪、詰む。


『エルちゃんっ! あれが、そうじゃないかなっ!?』

「うん? おぉ、それっぽい」


 洞窟のような南エリアの要塞内部。その最奥っぽいところに、巨大な赤黒い球体を支える台座のような物を発見。

 その周りにまた、みっちりと鬼どもの群れ。


「よぉし、みんな大好き【ファイアーボール】を叩き込んで差し上げろっ」

『爆発! 大爆発! 超大爆発!』

「エルティナイトが第一球を……んなげたぁ! ストラァァァイク! バッターアウト!」

「えっ? 第一球でござるのに?」

『ナイトの一球には三球分の価値があるぅ!』


「……色々酷いわね」

「てっつー」

「ぶろ~ん」


 黒煙に包まれる結界装置は、しかし、無傷っ!


「アエェェェェェェッ!? ドウシテっ、ナンデっ!?」

『渾身のファイアーボールで粉々にならないとか、おまえ忍者だろ』

「ただの封印装置でござろう」

「いあ~ん」


 結界に護られて鬼たちもにっこりしてやがる!

 殴りたい! その笑顔っ!


「……ただの、ではなさそうだけどね。直接乗り込んで内部から破壊しましょ」


 ヒュリティアが指差す場所には人間サイズのドアが。

 でも、そこに辿り着くにはこの結界をどうにかこじ開けないとならない。


「この結界をこじ開けるのは一苦労なんだぜ」

「……ムセルを出すわ。それくらいの穴ならこじ開けられるでしょ?」

「無茶なんだぜ」

「……無茶はするためにあるのよ? いいから準備をしてちょうだい」


 ヒュリティアは背後で降着状態だったムセル兄ちゃんに、ひらり、と搭乗。


「……エル。あなた、お尻大きいわね?」

「俺のせいじゃないもんっ。アダルトモードが、お母んを真似ているのが悪いんだもんっ」

「……その姿は紛れもなく、あなたの未来よ。エルティナイト、出して」

『射出っ!』

「……結界に激突するから普通に」

『あっはい』


 ションボリナイトのケツから、ムセル兄ちゃんがプリっと出されました。


「「「「「ウンコしたぁぁぁぁぁぁぁっ!?」」」」」


 これには鬼たちも衝撃だったようで。


「何故そこから出した」

『衝動的に、つい……』


 これにはナイトも苦笑。しかし、これは大いなる過ちであった。


『エルティナイト』

『ひゅいっ!』

『後で話があるわ。今は目撃者を全て消す。いいわね、ムセル』

『ヤッテヤンヨ』


 ……え? ムセル兄ちゃん。今なんて?


 囁きではなく、ハッキリとエルティナイトをボコす宣言したヒュリティアは、激おこを通り越した【クライマックスデッドリーおこ】に違いなかった。

 そして、ムセル兄ちゃんも、かなり怒っているもようで。


「俺は一切、擁護しないぞ」

『ソンナー』

「そんな事よりも、早く結界をこじ開けるでござるよ!」


 エリンちゃんとオ・サーヴァに後方から迫る鬼を撃退してもらいながら、ふんにゃ~、と結界をこじ開ける。

 これが中々、というか、かなりしんどかった。


「おぴゃらぷっぺ!」

「ふんにゃらぺっ!」

「ててててっつー! あんあんあい~ん!」


『……あなたたち、もう少しどうにかならなかったの? 掛け声』

『レディ』


 それでも、母娘+おまんじゅうの気合の入ったこじ開けジツにより、結界に僅かな穴をあける事に成功。

 そこから結界内に入り込むヒュリティアとムセル兄ちゃん。

 後は彼女らを信じて、追い掛けてくる鬼たちを撃退し続けるのみ。


 後ろでも早速、ドンパチを開始。

 ヒュリティアの操縦技術ならムセル兄ちゃんも使いこなすことができるはず。


 でも……ヒュリティアって操縦が荒いからなぁ。

 ムセル兄ちゃんが悲鳴を上げないかどうか心配だぁ。


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― 新着の感想 ―
[一言] ムセルinヒュリティア出陣 鬼「ギャァァァ!ウ○コが迫ってくるぅぅぅ!!」 ヒュリティア「目撃者をコロス」 ムセル「ジヒハ、ナイ、イケ」 ナイト『コレは酷い』 珍獣「次の矛先はお前だかな」
[一言] う○こみたいな射出法…
[一言] ムセルは壊れてなんぼみたいなところありますねぇ!
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