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431食目 歓喜

 人類の絶望をも覚悟した戦いに勝利したモモガーディアンズ。

 人々は奇跡の軍団に感謝し、終わることのない祝宴を催す。


 憎怨を酒呑童子のケツから挿入し封印。少しばかり彼女の変態度が増したが、そこら辺は華麗にスルー。

 ヤーダン主任辺りに任せておけば万事解決するかもしれない。


 オシリガアツイノー、とはたぶん鬼の魔法の詠唱だから気にしてはいけない。


 ドワルイン王国軍旗艦【ドワール】のVIPルーム。

 そこで俺たちはフルベルト王のもてなしを受けていた。


「本当にお疲れ様でした」

「フルベルト王も現場の指揮に感謝なんだぜ。あと、リューテ皇女は、めっ、なんだぜ」

「ごめ~ん」


 精霊戦隊不在の間、モモガーディアンズを実質指揮していたのはフルベルト王だった。

 そして、ダメって言ってたのにリューテ皇女も出撃していたという。

 フルベルト王を護るためとはいえ、彼も気が気では無かったろうに。


 結果として、リューテ皇女の頑張りがあったからこそ陣形は崩れなかったもよう。

 また、キングとクイーンも駆け付けてくれたらしい。


 今はクロナミの個室でレオンさんと家族水入らず。

 空白の時間を埋めているので、ちょっかいは無用だ。


 でも、MVPはガンテツ爺さんなんだよなぁ。


 頭がおかしいレベルの数の鬼を、あの後、一度も帰艦せずにぶち転がした、とか変態を通り越して伝説になっている。

 このお爺ちゃん、どうなってるの?


「途中からじゃな。妙に力が湧いて止まらなくなったんじゃよ」

「……カオス神と融合した辺りじゃないかしら」

「あっ、それでかー」


 いろいろあって、デスサーティーン改も変異したようで、なんだか、もの凄い形状の機体に変異していました。


「エルドティーネの話を聞けば、そのカオス神というのが関与しているんじゃろうな」

「……エルとガンテツ爺さんは、特別な繋がりを持っているからじゃないかしら」

「むぅ、やはりそうなるのかの」


 その可能性は否定できない。

 一度、俺と彼は混じり合って炎と共に復活しているから、相当に繋がりが強いのは確かな事。

 そう考えるとデスサーティーンの変異も納得できようか。


 新たな姿になったデスサーティーンは炎を人にしたかのような形状で赤と黒をベースに金色のラインが入る渋い機体に。

 武装も混沌からいろいろと取り出せるようで。


「差し詰め、【カオス・デスサーティーン】といったところか?」

「益々、不吉な機体名になったでござる」

「でも、我々にとっては邪悪を退けてくれる死神様ですよ」


 たぶん、下手をすればエルティナイトよりも認知度が高いかも、とのこと。

 エルティナイトは終盤にちょこっと活躍していた程度だし、寧ろ、ムセル兄ちゃんの方が活躍しているというね。


「がふがふっ!」

「ずぼぼぼぼっ!」

「くっちゃ、くっちゃ」


 この下品な音はもちろんDチームの面々です。


「おかわりだぁ!」

「どんどん持ってきてくれ」

「うめぇっ! うめぇっ!」


 無茶苦茶に桃力を消耗したらしく、帰艦後から現在に至るまで食べまくっております。

 相当に燃費が悪いのか、ただの大飯ぐらいなのかは微妙なところ。


「にゃーん! にゃーんっ!」

「ふにゃ~お! ふにゃ~お!」

「はふっ、はふっ!」


 それはミオたちにゃんこびとも同様であり、食って食って食いまくっている。

 しかも、焼きそばばかり。おまえら焼きそば中毒かよぉっ!?


 あ、コピー厄災の体で協力してくれた面々は肉体を捨てて帰りました。

 星の彼方でまた会おう、という言葉を残して。


 これは完全に俺たちの今後の指針になるであろう言葉だ。

 そのための船と技術が、第六精霊界を訪れたことは偶然とは言い難い。


 女神マイアスは、ここまで先を見ていたというのか。


「ミオは小さいままなのか?」

「にゃ? 大きくもなれるにゃ」

「私もちいさくなれるよ。ほら」


 ばふっ、とクロエの服が椅子に残る、とそこから素っ裸のにゃんこびとが飛び出してきた。

 二頭身の小人なのでまったく色気は無いが、そのまま大きくなるのはNGなのでやめようね。


「にゃ~ん」

「にゃん、にゃん」

「にゃお~っ」


 互いの頬を擦り付け合うミオとクロエ。その間に突撃するミケはやきもち屋さんだ。


「いや、しかし……上手く行ってよかったですね」

「う~」

「まったくなんだぜ」


 超激辛のエビチリを口に運ぶチャイナ服姿のヤーダン主任。

 そんなにエネルギーを補充してナニをするんですかねぇ。

 アクア君も何かに対して黙禱している。

 誰かが犠牲になるのだろうか。なるんだろうなぁ。


「でも、結局は全ての意思が集まってこなかったんでしょ?」


 エリンちゃんが豚の角煮をフォークで、ぬぷぅ、して口に運ぶ。

 とろぉりとした食感に彼女の表情も蕩けた。


 未完成とはいえ、彼女の精霊戦機には大いに助けられた。

 精霊戦機エリンの活躍が無ければ、どうなっていたことか。


「そうなんだよな。だいたい八割ってところ」

「難しいよね」

「それでも八割は集まったから、無駄ではなかったんだぜ」


 でも、カオス・エルティナイトに進化できたからこそ、上手く行った感じは拭えない。

 あのままだったら、最悪は詰んでいただろう。


 全ての命の意志、これをひとつにすることに変更はない。

 次が最終決戦になろうことは確かな事。舞台は【宇宙】になる。


 その無限ともいえる空間の最果てに、彼女はいるのだ。


「これからの方針はどうするんですか?」


 エロい方面で活躍したファーラのパイロットレギガンダー君は、そろそろヤヴァイかもしれない。男の子なのに、女の子の色気がプンプンしている。

 これは機体をチェンジさせないと取り返しがつかなくなるだろう。


 ブシンオー辺りに乗せておくとするか。余ったファーラは……どうすっかな。


 クロヒメさん……は、やっべーな。今静養中だけど後遺症が残るって話だし。

 やっぱ、危険な病気だったらしく現在、個室でシャットアウト。看病も防護服越しという厳重ぶりです。

 でも、ピンピンしてるんだよなぁ。人間性が失われているだけで。


 ニャングラップラーから降りても「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん」とか叫んで天井に張り付いたのは流石にビビったけど。


「これからは、こっちから攻め込む」

「これはまた、大胆ですね」

「やることが沢山あるんだよ。まずはエリシュオン惑星軍と交渉して侵略戦争を止める。その後に惑星ティエリでなんやかんやして、宇宙の最果てを目指す」

「ひえっ、情報が多過ぎて頭に入ってこない」


 まぁ、そうなるよな。


 それに宇宙戦艦の建造も急ぐ必要がある。

 といっても既存の戦艦を改修してノアに搭載するだけ。


 あと、ノア自体にも宇宙戦艦が搭載されている可能性があるとのこと。

 最悪はそれを活用することになりそう。


 船を改修すれば当然、戦機も宇宙に対応すべく改修する必要がある。

 アインリールは拡張性に優れているので、直ぐにでも宇宙船仕様にできるとのことだが、機体性能が頭打ちのため、急場しのぎ程度にしかならないらしい。


「宇宙専用機が沢山いるなぁ」

「まさか、宇宙が舞台になるだなんて思わないですからね」


 俺とフルベルト王は「むは~」とため息を吐きながら春巻きを、さくっ、と噛み締める。

 あまぁい油の味と、小気味いいタケノコの食感、封じ込められた肉汁のハーモニーが疲れた脳を癒してくれた。


「ぞぼぼぼぼっ! おう、そういえばC・スルトのおっさんが上手く行ったってよ」

「マジか」

「あぁ、あとはおまえ次第だぜ? ずるるるるるるるっ」


 餡掛け焼きそばを豪快に啜るルオウ。

 その餡掛け焼きそばを狙う、にゃんこびとたちとの壮絶なバトルが始まる。


 おまえら……追加注文しろよな~頼むよ~?


「いろいろと光明が見えてきたなぁ」

「……そうね。でも、これはまだレールの上よ」

「分かってる。むしゃむしゃ」


 熱々のお焦げを口に運んで、さくりとやる。

 とろ~り餡かけとお焦げのサクサクの競演は、同じくお焦げを口にしたガンテツ爺さんをニッコリさせた。


 こればかりは清酒派の彼も、ビールをゴクゴクですぞっ。


「舞台が宇宙になる、と補給等も難しくなるでしょうね」

「そこなんだよなぁ。大部隊で行動すると制限があるし」


 ヤーバン共和国のマシュー大統領がお上品にエビワンタンを嗜んだ後、問題点を告げる。

 宇宙に飛び出す、などと簡単に言うが実際は困難が付き纏う。


「それにゃら、ノアの畑を使えばいいにゃ。コウサクンがエルドティーネの光素で復活した今にゃら、どうとでもなるにゃ~お」

「マジか」

「寧ろ、こっちがマジかだったにゃ。なんにゃ、あの出鱈目な光素は。反則にゃ」


 ミケは小人のまま、子豚の丸焼きを蹂躙している。

 この料理は豚の皮の、さくり、しゅわわ~、とした食感を楽しむものなのだが、彼女はお構いなしに全部行くもよう。

 小人の方が長く味を満喫できるらしいので小人状態でいるとのこと。


 でも、食うのが早かったら意味無くね? 珍獣は疑問に思った。


「それに、惑星ティエリに着いたら補給もできそうですね」

「僕らの目的地でもあるしね」

「もきゅ」


 チーム願野多を代表して友蔵さんと御崎さん、そしてモフモフが参加。

 今回の戦いでは彼ら無しで勝利は無かっただろう。

 能力二倍はデカすぎて手放したくないです、はい。


「それなら、当面は準備になるかな」


 クロダイの蒸し焼きを口に運ぶ。しっとりとレアなのは相当な腕前の証。

 どれもこれも美味しくてほっぺが落ちそう。


 フルベルト王もいい料理人を抱えてるなぁ。


「よぉ、追加、持ってきたぜ」

「あぁ、ご苦労様。小西さん」

「へっへっへっ、中華料理は得意だし、作ってて面白いからな」


 ふぁっ!? マジか。


 まさか、チーム願野多の小西お姉さんが、これほどまでだったとはっ。

 これは、益々彼らと仲良くなっておかなければなりますまいっ。


「おー、おまえが作ってたのか。うめぇな、これ」

「おう、たらふく食っておけ。食えるうちにな」

「わっはっはっ、なら、そうさせてもらうぜ」


 Dチームは益々食べ方に勢いが増し、にゃんこびとは焼きそばと共に宙を舞う。

 おまえら、少しは大人しく食えんのか。俺もやっちまうぞ?


 炒飯を舞わせたところでヒュリティアに怒られました。

 皆も食事は大人しく食べようね。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 料理が飛び交う食事…○んまかな?(あれは相手の口に放り込むけど) [気になる点] やはり最後の舞台は宇宙(そら)になるか。 どんな変態戦機が出てくるか楽しみだのぉ [一言] 表面をパサつか…
[一言] 「まさか宇宙が舞台になるとは…」 NG「やはりロボットモノなら宇宙へ飛ばさなきゃ」 ヒュリティア「前作は強引にロボット物にされて 飛ばされたわね…」 NG「筆が乗って…」 珍獣「人はそれを…
[一言] 緒知理我熱意皇(オシリガアツイノウ)
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