表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
403/501

402食目 取り敢えず、飯だっ! 飯っ!

 はい、完全復活の珍獣でございます。今はアストロイの中にいる。

 いや~、今回はマジでちかれました。でも、取り敢えずの憂いは無くなった感。


 そして完全復活、というからにはもうやりたい放題でございまして。


「ふきゅ~ん! ふきゅ~ん! ふきゅ~ん!」

「おらっ、ダーリン出せ、ダーリンっ」


 そんな事は無かった。

 寧ろやりたい放題は別に居らっしゃいました。


 今まで裏方に回っていたのはこのためだ、と言わんばかりに幼女な俺をぷに混ぜ返す邪悪なお姉様。

 これにはシグルドもニッコリである。早く助けてっ。


「せっつくな、ユウユウ」

「いや~ん、マイ、ダーリンっ」


 にゅるんと出てきた黄金竜さん。

 アストロイの中なので、かなりのサイズダウン状態で出てこられました。

 それでも3メートルくらいはあるもよう。デカい。


「まったく……どれだけ年月を重ねようとも変わらぬな」

「寧ろ、ゆっくりできた試しがないじゃない。この機会を逃がして堪るものですかっ」


 竜と鬼とのイチャイチャが始まりました、何これ。

 なので、俺の選択肢は【そっとしておこう】になるだろうな。


 そんなことよりも、エリンちゃんと精霊王だっ。


 アダルトモードは映像的に危険物質。なので俺は幼女形態を選択しているのだ。

 この中間が欲しいのだが、どうやら無駄に強化し過ぎて調整が利かないもよう。


 おめぇ、やりすぎだって言ってんだろ、おぉん?


「エリンちゃんはいずこっ!? おらっ、吐けぇ!」

「我が主っ、今回はマジで死にそうでっす!」


 H・モンゴー君を襲う理不尽な揺さぶりっ!

 そんなところでケツプリ沈没している方が悪いのだよっ!


 取り敢えず光素で【ウルトラクソ甘いハニートースト・ちょっぴりレモン風味】をご褒美に進呈。


「もう死んでもいいかもっ!」

「生きたいのか、死にたいのか、これが分からない」


 そんなH・モンゴー君はエリンちゃんが医務室にいる事をゲロリンチョ。

 釈放の身になった彼はハニートーストを堪能することに余念がない。


 というわけで医務室へダッシュ。

 アダルトモードだと、おっぱいブルぅンブルぅンしちゃうからね。幼女万歳。


「白エルフ警察だっ。神妙にしろぉ!」

「おう、お疲れさん」

「お帰り……」


 医務室のベッドの上、そこにはエリンちゃんの姿。

 そしてその隣にはマーカスさんが。


 エリンちゃんが白目痙攣状態なのは、間違いなく頭の上のでっかいタンコブが原因。

 もうちょっと手加減してあげてどうぞ。


「エリンちゃん、復活できたんだな?」

「お陰様で。もう意識跳びそうだけど」

「寝覚めの一発だったのかぁ」

「酷いよぉ」

「うるせぇ、親を心配させるからだ」


 理不尽を訴えるエリンちゃんは、ベッドの中心でほっぺを膨らせました。ぷくっ。


「精霊王は?」

「拳骨でノックダウンしちゃった」

「弱い」


 精霊の王とはいったい……? そんなんじゃ甘いよ?


「まったく……甘やかして育てた覚えはないんだかがな。そういや、時折、悪さをしていた時は感じが違っていたが……あいつの方だったのか」

「う~、知らない間にタンコブができていたのって……」

「知らない方が良かった新事実っ」


 どんどん明らかになる精霊王のダメっぷり!

 これには流石の俺もニッコリですぞ!


 そのように俺が生暖かい微笑をエリンちゃんに送っている、とドアが開きヒュリティアとザインちゃんが入って来ました。


「……エルドティーネ、お帰り」

「お帰りでござる。ママ上」

「ただいまなんだぜ、ヒュリティア、ザインちゃん。というか、想いの中で会ったばかりだけどな」

「……ま、そうなんだけど」

「でござるな」


 二人がここに来たのは言うまでもなく、俺と精霊王に用があるからだ。

 ザインちゃんの場合は俺の様子を伺いに来たのだろう。

 でも、ヒュリティアは別件だ。


「さて、それじゃ、俺は行くんだぜ。ザインちゃんも」

「承知」

「ん? 俺も席を外した方がいいのか?」

「……マーカスさんは居てちょうだい。精霊王のパパでしょ?」


 そう、これからマーカスさんちの家族会議なのだ。

 これに俺がいては大混乱に陥るので、珍獣はクールに去るぜ。


 伝えたいことは戦いの中で十分に伝えた。

 これ以上はくどいというものである。


 さて、どこへ向かうかと言えば一つしか無い。

 ずばり、キッチンである。


 戦いの事後処理はぜ~んぶフルベルト王に丸投げ。

 それは即ち、マックロイ宰相行きになる。


 君には悪いが……犠牲になってもらうっ!


「というわけで、まずはマックロイ宰相に捧げる激烈スタミナ料理に取り掛かる」

「委細承知っ! 成長した拙者の包丁裁き、ご覧に入れて見せましょうぞ!」

「助かるわ~」


 料理の際はアダルトモード。こっちの方が色々と楽。


 マックロイ宰相には牛、豚、鶏の肉を使った丼を作る。

 と言ってもこれを炒めたりするとくどくて完食は無理。


 なので調理方法は薄くスライスして湯引き。しゃぶしゃぶ。

 それを丼のホカホカご飯の上に載せる。


 たれは大根おろしに醤油、みりん、砂糖、を加えた物をドバー。


 その上にごま油で炒めたネギのスライスをドバーっとぶっかける。

 芳ばしさはこいつに担ってもらうという寸法だ。


 栄養バランスを考慮し、余った鶏胸肉を茹でて解した物を、茹でたほうれん草と和える。

 味付けは醤油マヨネーズ。


 あ、ほうれん草の根元の赤い部分は決して捨てちゃわないように。

 そこが、一番おいしいし栄養もある。


 あとは神桃の実を切って小皿に載せれば、【激烈お肉丼、さっぱりスタミナスペシャル】の完成。

 ボリュームが半端ないが胃もたれし難いガッツリ系に仕上げた。

 ごま油で炒めたネギがポイント。追い掛けたれも用意しておく。


「よし、完成。やはり、料理は良いなぁ」

「拙者は物が切れれば、それでいいでござるぅ」


 ザインちゃんが危ない子になってしまっている。

 まぁ、食材を切るのであればいいのであるが。


「ふっきゅんきゅんきゅん。勝利の宴の準備はたぶん、フルベルト王の方でやってるだろうから、俺たちはそれまでの賄いでも作っておくか」

「そうでござるな。案外早く決着が付いたでござるし」


 宴は晩になるとのこと。

 なので、そこそこ満足して、消化が早い物がいいだろう。


「よし、それなら【雷蕎麦のカレー南蛮】だな」


 がたっ。


「落ち着きたまへ」

「落ち着いたでござる。物凄く落ち着いたでござる」


 蕎麦ならそこまで腹に溜まらない。

 そして、カレールーのボリュームは心を満足させてくれるはず。


 問題はカレーで食欲が暴走することだが……まぁ、量を調整すればいいだろう。

 一杯を少なくし、お代わりをしたら一人前半くらいに、という感じで。


 まぁ、戦機乗りだったら二人前くらい余裕かもだけど。


「はい、ここにカレールーがございます!」

「フリースペース、万歳でござるっ!」


 カレーは万能調味料だからね。作っておくでしょ。


 異空間から出来立てのカレールーが入った寸胴を取り出す。

 幼女形態だと独りで出し入れ出来ないが、アダルトモードなら楽々ですぞっ。


「ザインちゃん、お蕎麦の方はどうかね?」

「バッチリでござるっ!」


 ご覧ください、我が娘の溌溂とした笑顔っ。


 おめぇ、蕎麦を食うためだけに生まれた機械かよぉっ!?


「さぁて、問題は蕎麦を水でしめるべきか、そのままで行くべきか」

「むむむ、永遠の命題でござる」


 水でしめると噛み応え、のど越しが格段に増す。しかし、料理が全体的に冷えてしまう。

 水でしめない場合は熱さが堪らない至福の一品に。

 ただし、噛み応え、喉越しでは一歩及ばなくなる。


 でも今の時期はやはり、熱い方が良いだろう。


「そのままでいくか。熱々が良いと思う」

「そうでござるなぁ」


 汗で身体も冷えているだろうし、これで行く。

 本当はこの戦いに参加した全員に配りたいところだが、流石にそれはむ~り~。

 なので精霊戦隊所属にだけは感謝の気持ちを籠めて進呈。


 さて、モモガーディアンズの被害だが、桃結界陣が仕事をしてくれ、両陣営ともに死者0という空前絶後の大成果を上げました。やったぜ。

 でも、戦機はかなりぶっ壊れたけどね。こればかりは仕方がない。


 だが、それも精霊王がこちらに戻ってきたならどうとでもできよう。

 ぐふふ、こき使ってやるぞぉあっ。


「……ザインちゃんや」

「何でござるかな?」

「何か足りねぇよなぁ?」

「そうでござるなぁ」


 作ったからには味見をせねば。

 しかし、何かが足りない。そう感じた。


「これが、勝利の鍵だっ!」

「ママ上っ! それは禁忌を犯しているで候っ!」

『然りっ!』


 おっと、いよいよマサガト公もお出ましか。


 あっ、きみが切るのかぁ。食べる気満々でニッコリだよ。


「トンカツっ! スクランブル・ヒュージョンっ!」

「『きゃぁぁぁぁぁぁっ! 素敵っ』」


 はい、完成。【雷蕎麦のカレー南蛮・トンカツを添えて】でございます。

 ただし、これは料理を作った俺たちへのご褒美。


 がしかしっ。


「「『気配っ!』」」


 ゴゴゴゴゴゴゴ……という荒ぶる腹ペコオーラを解き放つ、チームハングリーにゃんこの姿っ!

 危険っ! 極めて……危険っ!


 結局、水豚の肉を使ってトンカツを何百枚も揚げる羽目になりました。


 いやぁ、こっそり悪事はいけませんねぇ。ふっきゅん。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] カレー南蛮にトンカツの禁忌 珍獣「という訳でトンカツ屋さんも真っ青に なるぐらいカツを揚げてるんだが…」 ライオット「追加まだ〜」 マックロイ「トンカツの匂いで暴走した客が…」 シグルド「休…
[一言] 腹ペコ野獣どもの眼光が襲い掛かってくる…!
[一言] め、飯テロだ…!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ