45 Hちゃん
前回一日勘違いして遅れたので、ちょっと修正投稿。
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『今回のテストも満点だ。櫻井さん流石だね、今後も期待しているよ』
『すごいわ櫻井さん! このタイムなら全国も夢じゃない! 期待してるわ!』
『櫻井さん! 勉強教えてくれてありがとう!! ほんっと櫻井さんは頼りになるね!』
『姫香ちゃん、先生から頼み事されたの? すごいなぁ、先生からも頼りにされてるんだ』
――期待、頼り……みんな私を応援してくれる。
――だからもっと、もっと頑張らないと。
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授業が終わった後、次の準備の前に少しだけ復習をする。
毎日やってるルーティンみたいなもの。
いつものようにやっていると、英玲奈が信じられないようなものを見る目で近づいてくる。
……そこまでかなぁ?
「えー……姫……休み時間なのにまた勉強してるの……?」
「うん、さっきの数学、ちょっとだけわからないところあったから」
「うん……あんまり根詰めないほうがよくない?」
「あはは……ありがと、英玲奈。でも放課後は部活で忙しいから、なるべく復習は学校で済ませておきたいんだ。家での勉強は宿題とか予習に充てたいし」
「え!? 部活終わった後に家でも勉強してるの!? うへぇ……考えられないわ……」
「英玲奈はもうちょっと勉強した方がいいと思うけど……」
「……鞠ちゃーん! 姫がいじめるぅ!」
「よくわからないけど、姫ちゃんが正しいよ」
「毬ちゃん!?」
私に勉強のことを言われた英玲奈が自分の席で次の授業の準備をしていた小毬ちゃんに一蹴されてた。
「あはは……」
そのやり取りで笑っていると、後ろから呆れたような声が聞こえた。
「…………英玲奈は勉強しなさすぎだけど、姫が根詰めすぎなのも事実だからね」
「美琴」
「最近頑張りすぎ。勉強も部活も、それに委員長でもないのに色々頼み事も請け負ってるし……」
「いやぁ……頼られちゃうとどうしてもね……でもありがと。ちょっと気を付けてみるね? 倒れたらヤだし!」
「………………ならいいんだけど……」
「んー! 美琴は優しいなぁ!!」
「ちょっ、抱き着くとかやめてよっ」
本当にみんな私を気遣ってくれる。
そんな優しさに応えるためにも、私はもっと頑張らないと。
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勉強は楽しい。
自分が成長してるのをちゃんと実感出来るし、なによりお母さんもお父さんもいい成績を取れば喜んでくれる。
部活も……走るのも楽しい。
小さい頃身体が弱かったから、目いっぱい運動できることがうれしくて仕方ないし、先生も喜んでくれる。
みんなに頼られることは嬉しい。
私が頑張ればみんな笑顔になってくれるんだもん。それが嬉しくないわけない。
だから私は頑張る。
――……頑張って頑張って頑張って…………それから?
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