34 Hちゃん
二時間ほど前に出来たもの。
ギリギリ……!!
色々と大我くんと話し込んでしまったけど、もうお昼もだいぶ経っていた。
確かにお腹すいちゃったね。
――後、ずっとエビ天ちゃん抱っこしてたら、腕がしびれびれ……。
リビングでテキパキと大我くんはお昼の準備をしてくれてる。
手伝おうか聞いたんだけど、お弁当作ってくれたんだから、準備くらいはやるって言われてしまった。
少しの間だけど、大人しくエビ天ちゃんとイカ天ちゃんと戯れてようかな?
「エビ天ちゃんは……さっきソッと降ろしてからずっと寝てるね。イカ天ちゃん……あいた、おいでー」
呼んでみると、そろそろっとゆっくり近づいてきてくれた。
よかった、お面のお蔭でだいぶ警戒心が溶けてくれたみたい。
「おいでぇ……おいでぇ……」
――……! どんどん近づいてきてる。これはいい感じかもしれない。抱っこさせてくれるかも!
一応もう一度口を閉じるモードにしてっと。
『いい子にゃー……おいでにゃー……にゃにゃにゃにゃー……』
――ゆっくりゆっくり……きた!
『はい、抱っこ! ……んー! イカ天ちゃん軽いねぇ。にゃにゃにゃにゃー!』
私は素早く、それでいて丁寧にイカ天ちゃんを抱っこし、そのまま喉を撫でまわす。
『よしよし、イカ天ちゃんはここが好きなのかにゃぁ? んー?』
大伴猫も手伝って、すっかりゴロゴロ言ってくれてる。
エビ天ちゃんも可愛かったけど、イカ天ちゃんもいいにゃぁ。
『ふふ……可愛い……!』
「そうだねぇ……でも一回置いて手洗おっか。おなかすいたし」
『ふぁいっ!? い、いいいいいつの間に!』
「え、えっと「いい子にゃー……」の辺りかな」
『――ッ!! ――ッ!? ~~~~ッ!? こ、声かけてよ!』
「えー? だってなんか熱心にイカ天に話しかけてたし、邪魔しちゃアレかなって」
『うぅぅ……でも、ずっと見てたんでしょ?』
「見てた、超見てたにゃ。今の時間、世界は平和だったにゃ」
『何言ってるの!?』
――うぅ、クスクス笑いながらにゃーにゃー言ってくるぅ……イジワルタイムだ。
「ふふ、とりあえずご飯食べちゃおう。洗面所はトイレの向かいね?」
『むぅ……わかったぁ……イカ天ちゃんごめんね? 下すよー』
「そこはにゃ、じゃないのかにゃ?」
『大我くん!!』
「ごめんなさぁい。大人しくテーブルで待ってまーす」
大我くんはそのままリビングに戻ってく。
またもお面の中が熱い。
からかわれたり褒められたりしたときに顔が赤くなるの直さないと、快頭爛馬以外のお面の時に大変かもしれない。
『うぐぐぅ……にゃーにゃー言ってるの見られてたのは、流石に恥ずかしすぎる……』
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