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織田信長の天下統一を手助けして現代に帰った俺が何故か祭り上げられている件について  作者: 廃れた二千円札
第三章:隣国からの急襲

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第33話 北京

北京での市街戦が始まり、後に引けなくなった国民党軍は曲がり角で待ち伏せをしたり、とうとう民間人に化けて不意打ち、ということを実行し始めた。しかし容赦という言葉が辞書にない日本軍は曲がり角ごと小型の砲で吹き飛ばし、民間人には裸で投降することを強要したため、日本軍は北京市内の支配領域を次第に増やしていく。……思っていた以上に命のため、敵に全裸土下座を敢行する人が多いお陰で、虐殺とかは起こら無さそうだ。集団自決は起こってそうだけど。


建物があれば、どうせ再開発するからと爆破して崩し、食糧があっても、毒かもしれないからと焼き尽くす。中国人にとって日本軍は災厄そのものだろう。というか、北京の市街地にはまだ食糧庫があったのか。もう燃やしたけど。


「そう言えば、日本軍の食事ってかなり良いよね」

「我々は士官用の食事を食べていますが、下士官や兵はパンと汁物、干し肉が基本ですよ?」

「それを知って言ってるんだよ。今日とか兵の食事はすいとんとベーコンだしね。

……凄く美味しそうなすいとんだったよ」


数日間水と草のようなものしか口に入れてない国民党軍と、毎日のように良い食事をしている日本軍とでは、移動距離や行軍速度にも大きな差が出ている。今日の野菜たっぷりなすいとんとか、中国では上の立場の人間でも食べられないだろう。野菜や材料を貨物船や汽車で強引に運ぶ辺り、食事に対する熱意が凄い。


「士官用の食事は2通りに分けているそうだけど、食中毒に対応するため?」

「はい。夏場は特に食べ物が痛みやすいため、上層部は互い違いになるように食事をしています。これは百年以上前からの伝統ですね」

「その百年以上前に、食中毒で痛い目でも見たのかな」


この士官用の食事は魚料理と肉料理というように2種類の、完全に別物な食事が用意される。この理由を愛華さんに聞くと、食中毒対策とのこと。俺も戦地に入ってからは士官用の食事になっている。


グラタンのようなチーズをふんだんに使った料理や、水を大量に使うはずのパスタなど、基本的に豪勢な食事なので普通に美味い。下士官や兵の食事も合わせて3種類の食事を作っているとか非効率極まりないけど、誰もメスを入れたがらないのは美味いからか。……戦地で美味い飯は必須だから、戦争が終わったら缶詰の開発でも行おうか。流石に毎日料理をしているのは、時間と金が無駄だ。大きい缶詰のようなものならある感じだし、小型化ならなんとかなるだろう。


「秀則様!第10軍が、天津市を占拠したとのことです!」

「意外と早かったな。じゃあ北上はしないで南下するように伝えておいて。北京ももうすぐ陥落しそうだし」


愛華さんと雑談していたら、彩花さんが息を切らして駆けつけてきた。新しく親衛隊が増えたために役割分担を明確にした結果、戦争の情報のやり取りに関しては彩花さんの担当になった。部下の使い方が愛華さんより下手なせいで彩花さん自身が1番動き回っているけど、その内慣れるだろう。……彩花さんは一応元艦長なんだけど、艦の上でも1番働いていた様子が容易に想像できるから困る。若いから、部下にも舐められていただろうし。


そんな彩花さんが伝えてくれた情報によると、新規の歩兵師団だけで構成した第10軍が北京から南西に数十キロ、沿岸都市である天津を占領したようだ。なので上海に強襲上陸を果たした第11軍との合流を目指して南下するように伝える。海上を自由に使える利を生かしたいので、第10軍は海上輸送を繰り返し、素早い進軍をさせるつもりだ。


……ただ、天津から上海まで1000キロ以上はあるから、上海にいる第11軍との合流はどう短く見積もっても2ヵ月以上かかる。上海にいる軍団も、香港目指して1000キロ以上の距離を踏破しないといけないから、簡単には行かないだろう。


本土ではさらに30個師団を編成し、北方大陸領や南方大陸領からも合わせて20個師団を捻出する予定だそうで、計50個師団が来月までには各戦線に振り分けられる。台湾、沖縄、フィリピンでは志願兵の募集も開始。それぞれの地域で5万人ずつ集めるようで、15個師団分にはなるな。


なんだか日本全体が急いている感じがするから、俺が何か変なことでも言ったのかと思い返す。……早めにけりを付けたい、みたいなことは言ったかな?言ってないような気もするけど、寝言ですら記録を付けられているので、どこかで漏れたか。


既に中国には4つに戦線が出来ており、北方戦線は俺が従軍している第6軍と天津まで侵攻した第10軍で攻勢に出ている。師団数は18個師団かな。上海戦線は上海に上陸した第11軍が現在守勢でこちらは13個師団。香港戦線は香港に上陸した第12軍が深圳を攻略中とのことで、こちらも13個師団。


最後に南方戦線は第5軍と第13軍で構成されており、合計19個師団で戦線を押し上げているとのこと。今現在、中国国内で戦っている日本軍の師団数は57個師団となる。単純計算で57万人の軍ってヤバいな。あ、歩兵師団には基本的に砲兵旅団が付随しているから、1個師団は1万3千人が基本かな?だとしたら、74万人か。


戦国時代では最大規模でも20万人とかだったから、感覚が麻痺しそうだ。


……来月には、これに加えて50個師団が増えるから、107個師団になるのか。志願兵の訓練が終われば、122個師団だ。俺が早期にけりを付けたいとか言うから、動員される日本人の数がどんどん増える。各戦線で敵軍を圧倒していると聞いて、実際に圧倒するところを見ていても、被害が心配だ。補給に関しても少し不安だけど、海路のお陰で現在はかなり安定しているから、線路の敷設が終わるまでは海軍に働いて貰う予定。


「北京市内に残っていた共産党軍の撤退を確認しました!」

「秀則様、共産党軍が北京から撤退したそうです!」

「いや、わざわざ聞こえた報告まで俺に報告しなくても良いから。というか彩花さんがここにいるから、あの人は迷ってたんじゃないか?」


彩花さんの部下が俺の所まで来て彩花さんに情報を伝えたと思ったら、彩花さんがその内容をそのまま俺に報告して来た。愛華さんとは違って彩花さんはこういう仕事が初めてだそうで、予想以上に慣れるまでには時間がかかりそうだ。じゃあ何で親衛隊になったんだ、とかは聞かない。理由に関しては大体想像ができるし。


凛香さんや愛華さんは懇願すると俺を1人で寝かせてくれるけど、彩花さんは拒否しても寝床に潜り込むタイプだ。ここまで積極的な子は、帰って来てからでは珍しい。


……彩花さん、潜り込む時には肉食獣の目をしているけど、いざという時には固まってショートするから愛華さんよりむしろ安全だった。羞恥心に耐えられなくなったらフリーズするような性格でよく艦長という人の上に立つ仕事が出来たな、とは思う。


リーダーに不向きな性格の人でも昇進する可能性があるのは俺が一芸特化の人を優遇していたせいだろう。戦国時代で一芸特化の人は確かに厚遇していたし。一芸特化の人が上に行きやすい現状は、凛香さんや彩花さんを見て、積極的に変えようとは思えないから、当分はこのままだろうな。

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