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天塩町死体損壊連続殺人事件 ‐ ウィキパディア

ウィキパディア-フリー百科事典

ページ/ノート

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天塩町死体損壊連続殺人事件

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天塩町死体損壊連続殺人事件(てしおちょうしたいそんかいれんぞくさつじんじけん )とは、2003年の6月21日から9月30日の間に北海道の天塩町において発生した日本の犯罪史上類を見ない大量殺人事件である。一般にはニワトリ男事件や犯人の逮捕後に犯人の名前が非公開とされた事からX事件などと呼ばれている。


最初の犯行が行われたとされる6月21日から犯人が逮捕された9月30日までの間に天塩町内において164人が被害に遭い、123人が殺害され警察官40人と女児1人が重症を負った。この事件は日本の犯罪史上最悪の事件となっている。

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目次


1.概要

2.逮捕

3.事件後

4.生存者

5.噂


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概要


2003年6月21日の夜、天塩町の南部の地域で銃の発砲音らしき音が断続的に聞こえた。異変に気がついた住民が警察に「銃声らしき音が断続的に聞こえる」と110番通報をし、警察が捜査を行った。すると、翌日の6月22日に警察は安否確認に応じなかった農家の渡辺家、佐原家、斉藤家、小松家に踏み込むと室内に多数の銃痕と大量の血痕が発見された。渡辺家は6人世帯、佐原家は2人世帯、斉藤家は4人世帯、小松家は3人世帯だった。しかし、住宅の住民はいずれも発見できず、これによって警察は殺人事件の疑いがあるとして捜査本部を設置し捜査を開始した。


2003年6月29日、さいおんFACTORY周辺で再び発砲音らしき音が聞こえ巡回中の警察官が現場に駆けつけた。すると、牛舎内にて牧場の牛が大量に殺害されておりさらに、さいおんFACTORYの従業員の遺体が6体発見された。6人の死因は3人が頭を銃で撃たれたことによる即死で、もう3人の内2人は身体の手足を切り落とされた事による出血死、1人は体を切り裂かれ内蔵を出され、その内部に鶏の卵が大量につめられて死亡していた。警察はこの事件を受けて天塩町に警察官1500人を配備。また、後日、警察は犯人が使用した銃からは7.62×51mmNATO弾が使用されたものと見られると発表した。世論では対応の遅い警察に対して批判の声が上がった。また、7.62×51mmNATO弾が使用された事が分かって以降は犯人は自衛官ではないかという疑念が生じた。自衛隊は全国の駐屯地で小銃の紛失が無いか確認する。


天塩町教育委員会は町内の小中学校の休校を決定。


2003年7月1日、天塩町の町民スキー場から警察に管理人が殺害されていると110番通報がされた。警察が駆けつけると、スキー場の管理人の男性の遺体がスキー場の管理室で見つかった。管理人の遺体は2つの段ボール箱に完全にバラバラにされた状態でつめられていた。管理人の男性が最後に目撃されたのは6月29日だった。


2003年7月5日夜、町民スキー場の殺人現場の警備を行っていた警察官8名が行方不明になった。警察が周囲を捜索した所、近隣の山中にて8人全員の遺体が発見された。8人の遺体は首と身体の一部のみが発見されており首は8つが積み上げられていた。その周辺では8人の臓器と大量の血痕が発見された。この事件は一連の犯行において初めて警察官の犠牲者だった。この事件を受けて警察はさらに捜査員3000人の投入を決定。


2003年8月6日朝、天塩町の介護老人ホームから警察に助けを求める110通報が行われた。警察官が駆けつけると、介護老人ホーム内で入所者、職員あわせて38人全員の遺体が発見された。この際、現場に駆けつけた警察らは現場から逃走する人影を確認に周囲には非常線が敷かれたが犯人の発見にはならず。介護老人ホームの入所者、職員は全員が無残な形で惨殺され死体が重度に損壊させられていた。この時点で事件の犠牲者数が行方不明者15人、殺害された被害者が45人にまで及び、これまで日本の犯罪史上最悪だとされていた津山事件の犠牲者数を上回り日本の犯罪史上最悪の事件となった。また、この介護老人ホームは天塩町の市街地に隣接しており、警察が厳重な警戒を行っていた中、発生しており天塩町の町民の不安は限界に達した。不安を訴える住民の声が高まり一部の住民は町外へと避難した。


2003年8月12日15時43分、天塩町南部のオロロンラインを走行していた路線バスが一連の犯行を行った犯人と思われる人物に襲撃された。路線バスには天塩町から一時避難をしようとしていた住民8名と一般乗客9名、運転手の計18名が乗っていた。路線バスは走行中に銃撃を受けタイヤがパンクし電柱に衝突。その後、銃撃を行った犯人がバスの扉を鈍器で破壊しバスに侵入し乗客乗務員全員を凡そ2分以内に全員を殺害した。殺害方法は銃殺と刃物による首や胴体の損壊によるものだった。しかし、近隣を巡回していた警察の機動隊16名が、すぐに現場に駆けつけ犯人と銃撃戦に発展した。この銃撃戦で警察の機動隊員3名が死亡し犯人は逃亡したが、犯人と思われる血痕も確認され犯人に対して負傷を与えた。


2003年8月20日夜11時31分、事件の対策本部が置かれていた天塩警察署に対して複数回の銃撃が行われた。この銃撃で天塩警察署の署員である巡査が1名死亡し庁舎の窓ガラスの殆どが破損した。また、パトカー3台が破壊される。この事件を受けて警察は新たに装甲車10両を天塩町に配備する事を決定する。


2003年8月21日朝10時、天塩町北部の市街地に位置するスーパーマーケット、ほっかほっか北海道天塩町店から110番通報が入り警察官10名が向かったが、警察官10名からの連絡が途絶える。警察はほっかほっか北海道天塩町店に増援の警察官を100名派遣し店内を捜索した。すると午前10時58分、店の倉庫内で警察官10名と店員と思われる男性と女性、3名の遺体が発見される。遺体は全て天井からロープで吊り下げられ体に穴が開けられ臓器が引きずり出されていた。死因は警察官は9名が頭部に銃撃を受けた事による即死で1名は胴体が鋸の様なもので寸断された事による出血死だった。店員はいずれも、鋭利な刃物で首を刺された事が原因の出血死だった。店員の女性に関しては殺害前に暴行を受けたものと見られ体中に痣などが確認された。警察の増援が到着した時点で犯人は逃亡。


2003年9月1日夜10時頃、天塩郵便局から「建物の裏に血のついたブルーシートがある」と警察に110番通報が入り警察官20名が向かった。警察が駆けつけると天塩郵便局の建物裏の物置スペース内に血痕がついたブルーシートがあり、警察がブルーシートを外すと、多数の人間の肉片が発見された。事件後の鑑識の調査で肉片は8名分存在する事が分かった。DNA鑑定が行われ当初は最初に行方不明になった被害者ではないかと推測されたがDNAは一致しなかった。また、発見後すぐに行われた安否確認によって新たに8名の行方が分からなくなっている事が分かった。


2003年9月29日、天塩町が住民に避難所として提供していた天塩町立中央天塩中学校に犯人が銃撃を行いながら侵入する。天塩町立中央天塩中学校は立地的に住民の警護が可能とされ警察によって厳重な警戒態勢が組まれており犯人と警察との間で大規模な銃撃戦が発生した。大半の住民は警察が交戦をしている間に避難に成功したが、8名の児童が校舎内に取り残された。犯人は警察の警備網を突破し天塩町立中央天塩中学校へと侵入。立て篭もりを行った。警察はほぼ全ての捜査員を動員して天塩町立中央天塩中学校を包囲。またこの銃撃戦で警察官22名が重軽傷を負った。


2003年9月30日、翌朝の午前11時、警察の機動隊は犯人が立て篭もる天塩町立中央天塩中学校へと突入した。校舎内で犯人との間で大規模な銃撃戦が行われ、機動隊員12名が銃撃により死亡。18名が負傷した。しかし、ここでようやく犯人は警察の銃撃によって重傷を負い逮捕された。後の調査で校舎内の教室のロッカー内において校舎内に取り残された児童8名の遺体が発見された。児童の遺体はロッカーに無理やり敷き詰められた事による圧死だった。また、犯人が逮捕された廊下近くの教室内で最初の事件で行方不明となった渡辺家の長女の児童が全裸で腰にロープが結ばれた状態で発見された。長女は重度の暴行や性的暴行の痕があったものの命には別状が無く犯人に直接的に狙われた犠牲者の中では唯一生還した事例となった。


この一連の事件によって最終的に住民、警察関係者を含めて164人が被害に遭い、123人が殺害され警察官40人と女児1人が重軽傷を負った。


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逮捕


2003年9月30日に北海道の人口僅か3122人の小さな町で発生した、この日本を震撼させ日本の犯罪史上類を見ない大量殺人事件を引き起こした犯人はようやく逮捕された。しかし、逮捕後、警察は犯人に関する情報を殆ど公表せず、ようやく公表を行ったのは事件から1ヶ月もたった後のことだった。警察は会見で犯人について、現在、犯人は銃撃による重症をおい意識不明の重体であるとされ、また、犯人に関する身元も不明で現在捜査中であると発表した。


しかし、その後も犯人についての明確な情報は発表されず、これに対して世論も警察は情報を公開すべきと批判を行った。しかし、その後も状況は進展せず、事件から6ヵ月後に警察は発表で犯人の治療を行っていたが犯人は病院にて死亡したと発表した。死因は多臓器不全による突然死だった。またこの会見では犯人に関する情報の一部も発表され以下の様な事が公表された。


・犯人は日本国籍を有しない人物だという事。しかし、パスポート等、国籍や身分を示す物を所持しておらず犯人の国籍は分からなかった。

・犯人はその手口から元特殊部隊等の外国の軍の出身者の可能性が高いという事。

・犯人が逮捕時に所持していた銃器はMk84 Mod0軽機関銃とレミントンM700狙撃銃だった。また、付近の山中からはブローニングM1919重機関銃が3丁と74式車載7.62mm機関銃が発見された。犯行に使用された刃物は多数存在すると見られているが、発見できたのは逮捕時に犯人が所持していた山刀3口だけだった。

・犯人の名前と思われるネームプレートが逮捕時に犯人が所持していたが身元が確定していない為、非公開とされた。

・ほぼ全ての犯行現場では犯人が何らかの意図で落としたと思われる多数の羽が発見された。

・奇跡的に生存した少女の証言によって天塩町の付近の山中から行方不明者全員の遺体が地中より発見された。遺体は全て両手両足を全て引き抜かれたもしくは、引き千切られた状態で発見された。

・犯人はニワトリの覆面を所持していた。


この犯人の死亡によって住民、警察関係者を含めて164人が被害に遭いその内123人が殺害され警察官40人と女児1人が重軽傷を負ったこの凶悪事件はその犯行動機も分からないまま事実上終結する事になった。しかし、この事件は現在でも警察による捜査が規模は縮小されているものの継続されている。


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事件後


天塩町死体損壊連続殺人事件後、警察では事件当時の警察庁長官などが相次いで責任を取る形で辞任した。警察組織の大規模な改革も行われ警察官の装備の重装備化等の改革が行われた。また、北海道の各市町村ではこうした事件を想定した避難訓練などが実施された。


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生存者


一連の犯行の中で唯一犯人のターゲットとなった被害者の中で生存した少女は事件当時9歳だった。後の少女の証言で少女は犯人に家族を殺害された後に犯人が逮捕されるまで犯人に連れまわされていたことが分かった。犯人はほぼ全ての事件において少女を自身の体に背負って犯行に及んでいた。少女は犯人から暴行行為や性的暴行を受けており、警察の会見によると救出後に搬送された病院では検査によって少女の子宮や腸内にニワトリの卵が押し込められた状態であったとされる。少女は現在も心神喪失の状態で都内の病院で入院中である。


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事件当時、天塩町やインターネット上ではこの事件の犯人について多くの噂やデマが飛び交った。その中でも有名なのがニワトリ男である。天塩町で撮影された写真やビデオ映像などにニワトリの頭をした身長が2m30cmを超える大男が映っているとインターネット上で話題となり、この噂は事件当時に各社の報道やワイドショーでもニワトリ男としてインターネット上の噂として紹介された。このニワトリ男の噂は事件の別名としても使われるようになった。事件後に犯人がニワトリの覆面を所持していた事が分かり事態は落ち着きをみせるが、ニワトリ男の話は以後は都市伝説として語られるようになり、インターネット上では犯人はニワトリの覆面を被っていたのではなく、本当にニワトリ男で、政府が情報を隠蔽している。その証拠に犯人は人間では突破不可能な警察の厳重な警戒網を何度も簡単に突破しているとして、都市伝説が広がり有名になる事となった。ニワトリ男の都市伝説については「ニワトリ男(都市伝説)」の記事を参照。


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― 新着の感想 ―
読んでとてもゾクッとしました。
[一言] この事件、ニワトリ男の正体が気になりますね。武器の扱いにしろ少女への暴行にしろ普通ではないですね。 何処かの国から人体実験を受けて逃げてきた殺人犯とかなのかも。
[気になる点] これって本当にあったのですか❓
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