イギリス領ジーランディア - ウィキパディア
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イギリス領ジーランディア
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イギリス領ジーランディアとはオーストラリア大陸の南西に位置するイギリスの海外領土である大陸である。世界最大の島として分類されているグリーンランド(約216万km2)よりも広く、亜大陸であるインド亜大陸(約440万km2)に匹敵し、世界で二番目に小さい大陸とされるオーストラリア大陸(約900万km2)の4割程度の面積を有している。
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目次
1.歴史
1.1発見
1.2イギリスによる全土領有化
1.3オーストラリア独立後
1.4大洪水による被害
1.5大洪水後
2.政治
2.1安全保障
3.主要都市
4.経済
5.交通
6.気候
7.生態系
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歴史
・発見
ジーランディアに人類が到達したのは比較的近代の事であると言われている。オーストラリアにはオセアニア系の住民が5万年前には到達していたが、ジーランディアには到達を示す物は発見されておらず、ジーランディアが正式に認識されはじめたのは1606年にオランダ人が発見した以降の事だった。その後、オランダ人はジーランディアに定住を図ったが、長くは続かず、それまで発見されてこなかった未確認の伝染病の流行によって1630年頃にはオランダ人は姿を消した。
・イギリスによる全土領有化
イギリスは1770年にスコットランド人のジェームズ・マヤットがジーランディアへと上陸して領有を宣言し入植が始まった。1821年にイギリスはジーランディアの全土を領有化した。入植者によって開拓も行われたが、開拓は沿岸部の地域を中心に行われた。
・オーストラリア独立後
オーストラリアが事実上独立するとオーストラリアとイギリスとの間でジーランディアに関する領有権問題が生じた。オーストラリア側はジーランディアの住民の半数がオーストラリアからの移住者である事からジーランディアの領有権はオーストラリア政府にあると主張し、イギリス側はジーランディアはオーストラリア大陸ではなく別の大陸であり、例えオーストラリアからの移住者が多いとしても領有権はイギリス政府にあると主張した。議論は一時は平行線を辿ったが、結局はジーランディアはイギリス領という事で決着した。第二次世界大戦後イギリスは多くの植民地を失ったが、ジーランディアはイギリス領のまま留まり続け、イギリスが有する最後の大規模植民地となった。イギリスはこれまではジーランディアに対して本格的な開発を行ってこなかったが、イギリスはこのジーランディアに潜在的な経済的価値をみいだし、多額の開発投資を行った。この際にジーランディアに建設された都市は当時、イギリスで最も近代的なミクロ都市とも言われた。
・大洪水による被害
1999年1月3日、ジーランディアにおいて地中から突如として原因不明の大量の海水が噴出した事による大規模な洪水が発生した。海水が噴出した地点は多数あり、こうした場所には大量の海水が噴出した事によって火山噴火の際の火口の様なものが形成された。この洪水が発生し何らかの影響を及ぼした範囲はジーランディアの凡そ5割の地域にまで及んだ。特に大陸沿岸部の被害は、大量の海水が一気に流れ込んできた事によって甚大でありこの時、ジーランディアに居住していた住民の人口103万人の内、死者行方不明者の数は39万9千658人にまで及んだ。単純な洪水による被害の規模としては近代においては史上最悪の規模であったとされる。この災害後、イギリス政府はすぐにイギリス軍に対して出動を命令し各国に対しても援助を要請。アメリカ、オーストラリア、フランス、日本などの国々は救援隊を派遣した。ジーランディアの居住地域はほぼ全てが被害を受けたとされジーランディアにあった3つの都市、最大の都市ウェリトンと第二の都市ポート・ニュービクトリア、第三の都市サウスアイランドは事実上壊滅という被害を負った(1999年当時、ジーランディアにはこの三つの都市以外は都市と呼べる大規模な街は無かった)。
・大洪水後
大洪水後、ジーランディアの住民の大半は二次災害の危険性からイギリス本国への帰国を余儀なくされた。その結果、ジーランディアの人口は激減し2016年現在の人口は5万6千人となっている。人口減少に伴って復興作業も被害を受けた都市では殆ど進んでおらず、都市の荒廃が進んでいる。また、住民の為にイギリス政府は被害を受けなかった内陸部の地域に新たな街を建設しており、オークランド、ニューウェリトンの2都市が建設された。
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政治
行政権は国王であるエリザベス2世に属し、その代理である現在の総督は、2015年に就任したハワード・エリック。
・安全保障
ジーランディアには太平洋地域においてイギリス軍が有する基地としては最大規模のイギリス海軍とイギリス陸軍の基地が存在しイギリス海軍オセアニア艦隊の司令部が置かれている。大洪水の際にはその地形的理由から沿岸部でありながら奇跡的に洪水の被害を免れた地域に存在している。
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主要都市
・都市 :人口
・オークランド :35,891人
・ニューウェリトン :10,008人
・ポート・ニュービクトリア : 6,659人
・ウェリトン : 3,123人
・サウスアイランド : 319人
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経済
ジーランディアでは大洪水以前は天然ガスや鉱物資源などの地下資源の採掘によって多額の経済的利益を上げていた。ジーランディアの潜在的資源埋蔵量はイギリスの年間消費量の163年分にも匹敵するとも言われる。しかし、大洪水後は天然ガスや鉱物資源などの地下資源の採掘は洪水による設備の破損や坑道の浸水、住民の減少等によって全面的にストップし、現在では放牧や農業によって生計を立てている家庭が非常に多い。また、ジーランディアの有する大自然を売りとした観光客の誘致も積極的に行っている。
2015年、大洪水以前に天然ガスや鉱物資源などの地下資源の採掘を行っていたイギリスのBP社は2019年を目処に開発の再開を目指すと発表した。
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交通
オークランドにはオークランド国際空港が設置されており、各都市にも空港が存在している。ジーランディアの内陸部は未だに開発が進んでいない地域が多く存在しており都市間の移動は基本的に航空機が使用される。また、沿岸部の移動に関してはフェリーなども使用される。
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気候
海洋性気候に属する。ジーランディアの主要都市では最も温暖な場所では年間の日照時間は2065時間を越える。
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生態系
ジーランディアには長い間、人の手が入らなかった事によって多くの生物が生息している。ジーランディアにしかいない非常に多くの動植物の固有種も生息しており、イギリス領ジーランディアの旗にもデザインされているジーランディアのシンボル的なペンギンであるジャイアントペンギンをはじめ、アンスロポルニスなどの生きた化石といわれるペンギンを含めてペンギンだけでも6種が生息しており、その他にもジャイアントモアやモア、ハーストイーグルなどの大型鳥類などが生息している。多くの鳥類が生息し天敵となる生物も余りいない為、ジーランディアは鳥の楽園とも呼ばれている。




