銀河連邦(ミニ独立国) ‐ ウィキパディア
ウィキパディア-フリー百科事典
ページ/ノート
―――――――――――――――――――
銀河連邦
―――――――――――――――――――――――――――
銀河連邦(ぎんがれんぽう 英語:Galactic Federaion)、また銀河連邦共和国( ぎんがれんぽうきょうわこく )は、宇宙航空研究開発機構 (JAXA) の研究施設が置かれている、または、置かれていた日本の自治体と、その周辺自治体で構成される交流組織である。宇宙に夢とロマンを求る、ユーモアとパロディの精神を理念としている。
1980年代に日本各地でブームとなったミニ独立国(ミニ共和国)の1つ。そのブームの下火の後も活動を継続し現在まで精力的な活動を続けている。構成自治体の間では災害時応援協定、労働斡旋協定、住宅斡旋協定、食料品融通協定、財政協力協定、治安維持協定が結ばれており、銀河連邦は相互協力組織としても機能している。近年はミニ独立国としてよりも自治体間の相互協力組織としての意味合いが強い。
―――――――――――――――――――――――――――
目次
1.名称
2.構成自治体
3.活動
4.歴史
4.1年表
5.相互協力
5.1災害時応援協定
5.1.1東日本大震災
5.2労働斡旋協定
5.3住宅斡旋協定
5.4食料品融通協定
5.5財政協力協定
5.6治安維持協定
6.シンボル・記念日
7.銀河連邦問題
―――――――――――――――――――――――――――
名称
銀河連邦は日本語、英語、アラビア語、ペルシア語、カタログ語、中国語(簡体)、中国語(繁体)、韓国語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、ベトナム語、ヒンディー語、ベンガル語、ネパール語、ウルドゥー語、タイ語、インドネシア語の計18言語を公用語としており、それぞれの言語による正式名称が存在している。銀河連邦の正式名称は以下の通りである。
日本語 :銀河連邦
英語 :Galactic Federaion
アラビア語 :اتحاد المجرة
ペルシア語 :فدراسیون کهکشانی
カタログ語 :Galactic Federaion
中国語(簡体):银河联邦
中国語(繁体):銀河聯邦
韓国・朝鮮語 :은하 연방
フランス語 :Fédération Galactique
スペイン語 :Federación Galáctica
ポルトガル語:Federação Galáctica
ベトナム語 :Liên đoàn thiên hà
ヒンディー語:गेलेक्टिक फेडरेशन
ベンガル語 :গ্যালাকটিক ফেডারেশন
ネパール語 :ग्यालेक्टिक महासंघ
ウルドゥー語:کہکشاں فیڈریشن
タイ語 :สหพันธ์กาแลกติก
インドネシア語:Federasi Galaksi
―――――――――――――――――――――――――――
構成自治体
銀河連邦は以下の6市13町2村で構成される。各自治体は共和国または王国としての国名が付けられており首長は大統領もしくは国王と呼ばれている。
自治体名 共和国名 JAXAの施設
・大樹町 タイキ共和国 大樹航空宇宙実験場
・広尾町 ヒロオ共和国 無し
・浦河町 ウラカワ共和国 無し
・新ひだか市 ニューヒダカ共和国 無し
・中札内村 ピㇼカノカ王国 無し
・大船渡市 サンリクオオフナト共和国 三陸大気球観測所(閉鎖)
・住田町 スミタ共和国 無し
・陸前高田市 リクゼンタカタ・キボウ共和国 無し
・角田市 カクダ共和国 角田宇宙センター
・山元町 ヤマモト共和国 無し
・丸森町 マルモリ共和国 無し
・能代市 ノシロ共和国 能代ロケット実験場
・大潟村 オオガタ農業王国 無し
・三種町 スタネ共和国 無し
・相模原市 サガミハラ共和国 相模原キャンパス
・佐久市 サク共和国 臼田宇宙空間観測所
・佐久穂町 サクホ共和国 無し
・小海町 コウメ王国 無し
・肝付町 ウチノウラキモツキ共和国 内之浦宇宙空間観測所
・錦江町 キンコウ共和国 無し
・東串良町 ヒガシクシラ共和国 無し
銀河連邦はオブザーバーとして31の自治体及び組織が登録されている。オブザーバーの自治体及び組織は以下の通り。
自治体名 共和国名 JAXAの施設
・帯広市 無し 無し
・音更町 無し 無し
・清水町 無し 無し
・新冠町 無し 無し
・白糠町 無し 無し
・陸別町 無し 無し
・遠野市 トオノカッパ王国 無し
・登米市 無し 無し
・南三陸町 無し 無し
・気仙沼市 無し 無し
・白石市 無し 無し
・米沢市 無し 無し
・南相馬市 無し 無し
・弘前市 無し 無し
・深浦町 無し 無し
・檜原村 ヒノハラ王国 無し
・久喜市 無し 無し
・宮代町 ミヤシロ動物王国 無し
・安曇野市 無し 無し
・志布志市 無し 無し
・垂水市 無し 無し
・都城市 無し 無し
・大阪市北区 無し 無し
・ヨルダン臨時正統政府 無し 無し
・ヨルダンセキュリティー無し 無し
・JORSDF(PMC)無し 無し
・G4S 無し 無し
・在日ベトナム人協会 無し 無し
・日本華人協会 無し 無し
・日本台湾友好協会 無し 無し
・パレスチナ常駐総代表部無し 無し
・日本アラブ人友好協会 無し 無し
三陸大気球観測所は2007年に移転して閉鎖されたが、大船渡市の銀河連邦への加盟は継続。大気球観測所の移転先であった大樹町は銀河連邦からのスカウトを受けて銀河連邦に加盟した。檜原村は銀河連邦への加盟を一時決定していたが、加盟調印式の直前で東京都からの反対表明を受けて一転して加盟を取りやめた。なお、相模原市には銀河連邦の本部が置かれている。
オブザーバーとして登録している自治体及び組織は、投票権は無いが銀河連邦サミット・フォーラムへの参加ができる他、銀河連邦が行っている様々な活動や行事への参加や協力を行っている所もある。オブザーバー登録している自治体及び組織の銀河連邦との直接的な関わりについては、その関わり度合いの深さは個々の自治体及び組織で分かれている。2039年の厚生労働省の統計によると、登録自治体の凡そ3分の1はサミット・フォーラムへの参加のみであるとされ、残りの自治体も多くはサミット・フォーラムへの参加と経済的な協力関係のみであるとされている。
―――――――――――――――――――――――――――
活動
銀河連邦の活動は銀河連邦サミット・フォーラムの開催、子ども留学交流事業の実施、スポーツ、経済面、居住面、治安協力での交流が主な活動。
・銀河連邦サミット・フォーラム
銀河連邦サミット・フォーラムは1年に2度行われる連邦構成自治体(共和国)の首脳陣による首脳サミット・フォーラム。銀河連邦の運営など様々な議題の話し合いが行われている。毎年、連邦構成自治体が交代制で開催しているが、コスト削減の為に実際に各首脳陣が対面で会う形式ではなくオンライン形式で行われている。だが、完全なオンライン形式ではなく、対面形式の会議も部署によっては行われている。
銀河連邦サミット・フォーラムは2030年までは、連邦構成自治体が毎年持ち回りで年に1度開催する首脳サミット・フォーラムで、銀河連邦フォーラムでは各自治体の関係者による近況報告、意見交換、識者を招いた講演会、パネルディスカッションなどが行われるのが主だった。現在は2030年時点よりも銀河連邦が自治体間の相互協力組織としての側面が非常に強まった為に銀河連邦サミット・フォーラムはそれまでの単なる自治体間の交流促進の行事から、非常に重要な会議へと位置付けが大きく変わっている。
・子ども留学交流
1991年に始まった連邦構成自治体の児童の体験学習プログラム。JAXAの施設の見学や体験学習を通じて連邦構成自治体間の住民の交流を促進する為のプログラムとして実施された。現在は、本格的な留学促進プログラムとして昇華されている。
現在、銀河連邦構成自治体間では従来のJAXAの施設の見学や体験学習以外にも農業、漁業、工場などの見学や体験学習も実施され、また、銀河連邦に申請し登録された小学校、中学校、高等学校、大学の間では銀河連邦構成自治体の住民であれば、誰でも学籍を移してその学校に通ったり、短期的な留学もできる仕組みが整えられている。
・スポーツ交流
肝付町の銀河連邦マラソン、佐久市の星町総合スポーツ大会、相模原市の銀河連邦武芸大会の計3大会が現在、毎年開催されており、この3大会には連邦構成自治体の住民や企業の選手が参加し、またオブザーバーの自治体や組織からも選手が参加している。なお、銀河連邦マラソンは銀河連邦の発足を記念して町起こしとして最初に始まった大会である。
銀河連邦武芸大会は2038年から銀河連邦宇宙警備隊のトップであるアブドラ国王の発案で開催した。連邦構成自治体の地元のローカルテレビ局で放送された大会の中継番組は視聴率が最高で43.3%を記録しローカルテレビ局が放送する番組の中では2000年以降では史上最高記録を達成した。
銀河連邦武芸大会は柔道、剣道、弓道、相撲、空手、合気道、格闘技、なぎなた、アーチェーリー、クロスボウ、クレー射撃の他、暴徒鎮圧術、要人警護術、対テロリスト戦を想定した市街地戦闘演習(タイムアタックと2つのチームによる対戦形式の部門が存在。試合ではペイント銃を使用)を行っている。最高視聴率は市街地戦闘演習の中継中に達成した。
・経済面
銀河連邦は元々、連邦構成自治体やJAXAのイベントへの物産展の出店の他、各地の特産品の斡旋などを行い地場産品の販路拡大を目的としたものだった。例を挙げると相模原市においては、大船渡市で獲れたサンマによるサンマまつりを開催した他、佐久市のリンゴの木のオーナーとなる制度を導入したりした。2007年8月には特産品の販売サイトを開設し地場産品の販路拡大を図った。
2030年以降は労働斡旋協定、住宅斡旋協定、食料品融通協定、財政協力協定などが次々と結ばれた事から銀河構成自治体間の経済面での繋がりはそれまでの緩やかな連携の繋がりとは大きく違う強力な物となっている。現在、連邦構成自治体間の経済的な繋がりは非常に強い物となっており、銀河連邦は上記の経済的取り組みから全国平均に比べて低い失業率の達成と、高い就職率を達成している。また財政再建も他の地方自治体に比べて進んでいる。
・居住面
銀河連邦は2030年以降、住宅斡旋協定の締結を受けて連邦構成自治体に住む住民の住居を各連邦構成自治体が支援しており、空き家やマンションやアパートなどを斡旋している。例えばこの制度を利用すれば大樹町から他の連邦構成自治体への転居が非常に容易になる。転居先の仕事に関しても労働斡旋協定がある為、仕事先を連邦構成自治体間で斡旋できる為、本人が希望すれば他の自治体からでも次の職場の斡旋が受けられる。住宅斡旋協定と労働斡旋協定の双方の制度を組み合わせて利用する事で幅広く転居先と転職先を決める事が可能にされている。
・治安協力
銀河連邦では悪化した日本国内の治安情勢を受けて2030年に自警団組織である銀河連邦宇宙警備隊を発足している。連邦構成自治体間では治安維持協定を締結し各地に銀河連邦宇宙警備隊を設置する事で地域の治安改善を行っている。
これらの治安改善政策は概ね成功しており、2034年には連邦構成自治体の地域内からのヤクザ、暴力団、マフィア、麻薬カルテル、半グレ集団の撲滅に成功した。現在、銀河連邦の構成自治体の治安は日本国内において上位に位置する低い犯罪率を達成している。
治安改善の影響は極めて大きく、治安が改善された事から銀河連邦の地域経済に大きなプラスの影響を与えたとされている。2039年現在、銀河連邦の構成自治体の21の自治体は日本の住みたい街ランキングでも上位35位圏内に全て入っている状況である。
―――――――――――――――――――――――――――
歴史
1980年代に日本各地で町おこしや観光振興を目的としたミニ独立国ブームが起こった事を受けて、相模原市もこの流れに乗り、相模原市の呼びかけにより1987年11月8日に建国された。当時、日本国内の自治体との友好都市関係の構築を目指していた相模原市は、市内にJAXAの関連施設が移転してきたのを機に同じくJAXAの関連施設が置かれている他の自治体との交流を目指した。銀河連邦の建国はこの交流が目的であった。
銀河連邦の発足当時の連邦構成自治体は、岩手県気仙郡三陸町(サンリク共和国)、秋田県能代市(ノシロ共和国)、神奈川県相模原市(サガミハラ共和国)、長野県南佐久郡臼田町(ウスダ共和国)、鹿児島県肝属郡内之浦町(ウチノウラ共和国)の2市3町だった。銀河連邦の建国式典は相模原市の人口50万人の突破を記念して開催された市民祭典の中で行われた。この建国式には、アメリカ航空宇宙局 (NASA)、欧州宇宙機関 (ESA)、ソビエト連邦宇宙科学研究所(IKI)などからも祝電やメッセージが寄せられた。
しかし、平成の大合併により三陸町は大船渡市に編入され、臼田町は佐久市へと編入され、内之浦町は肝付町へと編入された。これは銀河連邦にとって最初のある種の存続の危機であったが、銀河連邦によって築かれた友好都市関係は合併後も、合併先の市町に引き継がれた。サンリク共和国はサンリクオオフナト共和国へ、ウスダ共和国はサク共和国へ、ウチノウラ共和国はウチノウラキモツキ共和国へと再編された。
しかし、ミニ独立国ブームが失速し各地のミニ独立国が次々と解散していくと、銀河連邦についても2007年の建国20周年を以て活動を打ち切る話も議論に上がった。しかし、この解散の危機に際して大気球観測所が閉鎖された大船渡市が銀河連邦に対して施設の閉鎖後も加盟の継続をしたいとの申し出があった事から、活動の打ち切りの議論は棚上げされ、30周年に向けて活動を継続する方針に決まった。
なお、大気球観測所の移転先である大樹町は銀河連邦からの加盟勧誘を受け2008年に参加を表明した。銀河連邦への参加を決定した大樹町は2010年にタイキ共和国として新規に銀河連邦へと加盟した。活動の継続は危ぶまれている最中ではあったが、大樹町の加盟によって銀河連邦はその範囲を拡大させる事になった。
そうした最中の2011年、東日本大震災が発生したが、この時、銀河連邦での長年の交流活動が功を奏する事になった。東日本大震災により連邦構成自治体の1つである大船渡市が甚大な被害を受けた。この時、他の連邦構成自治体は大船渡市の支援を行った。この支援は銀河連邦の交流事業の一環として連邦構成自治体間で結ばれていた災害時応援協定である「銀河連邦を構成する市町の災害時における相互応援に関する協定」が初めて発動された事により実施された。大船渡市はある種、銀河連邦に残留した事と銀河連邦の活動が継続していた事が功を奏した形となった。
災害時応援協定は自治体間で結ばれる災害時の協力協定の事で、災害が発生した時、被害を受けていない、もしくは被害が軽微な協定を締結している自治体が被災した自治体への支援を行う制度である。2011年時点においても日本の数多くの自治体間で協定が締結されていたが、隣接する自治体間同士での締結が多かった。この為、被害が広範囲に及んだ東日本大震災では多くの協定を結んだ同士の自治体が被災してしまい協定が機能しない事態が数多く発生した。しかし、銀河連邦はその構成自治体が日本各地に分散していた為、被害を受けていない自治体からの支援が可能であり、協定の機能や意味が妨げられる事を防いだ。また、銀河連邦は複数の自治体が加盟している為、被災地の支援を長期に渡って継続的に行う事ができた。平時から互いに銀河連邦の連邦構成自治体として友好関係や交流を深めていた為、連邦構成自治体間の職員間や住民間でも繋がりがあった事もあり被災地に対する積極的で緊密な支援を可能とした。
銀河連邦のこの災害時における取り組みは非常に高く評価され、2012年には地方政治における自治体や市民の活動を顕彰するマニフェスト大賞において、審査委員会特別賞を受賞した。審査委員は銀河連邦について、パロディ精神によって築かれた自治体間の繋がりが、結果的に被災地の支援活動に活かされた点は高く評価できるとし、また銀河連邦という名前についても「夢があってネーミングセンスも良い」と評した。
建国25周年の2012年11月には、小惑星の名前に連邦構成自治体の名前を付ける事が行われた。すでに名前が付けられていた相模原(7435 Sagamihara)を除いて申請され、申請は2013年9月に承認された。大船渡 (63897 Ofunato)、能代 (63389 Noshiro)、佐久(64547 Saku)、大樹(68021 Taiki)、肝付(67712 Kimotsuki)の名前が新たに小惑星の名前として付けられた。
2016年には新たに角田市がカクダ共和国として銀河連邦へと加盟。2017年には銀河連邦建国30周年を記念して、記念式典の他、銀河連邦児童ワールドサミットを開催した。
2022年7月8日に日本周辺地域以外のすべての地域が別惑星の土地や植生と入れ替わった異世界転移事件の発生を受けて、7月30日に連邦構成自治体の長による緊急の電話会議を実施。外国人の難民やエネルギーの問題に関する意見交換会が行われた。
2022年8月15日、日本国内に地球外起源ウイルスであるヒト羽化ウイルスが海上自衛隊の護衛艦いずもの乗組員と外務省職員を通して侵入しパンデミックが発生。厚生労働省がヒト羽化ウイルスをリスクグループレベル4のウイルスに認定した事を受けて銀河連邦は8月22日に有識者を交えた緊急の懇談会を実施。
9月1日、相模原市内で連邦構成自治体内で初のヒト羽化ウイルスの感染者が確認される。9月18日までに相模原市内の感染者数は58人にまで増加、死者は5人に。その後、12月中旬までに日本の全都道府県で1人以上の感染者が報告された。連邦構成自治体内においては大樹町は2023年9月まで感染者を出さなかったが、9月2日に感染者が報告され、これによって全ての連邦構成自治体で1人以上の感染者が発生した事になった。
2024年11月3日、経済不況による治安の急速な悪化の問題を受けて連邦構成自治体の長と警察、有識者を交えた意見交換会をオンラインで実施。
2024年12月1日までに日本全土におけるヒト羽化ウイルスの累計感染者数は約3,853万人、累計死亡者数は5,895,300人、生存したものの後遺症の吐血羽症を発症した吐血羽症の累計発症者数は約1,088万人に及んだ。連邦構成自治体内においては相模原市の被害が最も大きく死者は約2万人に達した。なお、その後、ヒト羽化ウイルスのパンデミックは2025年に急速に原因不明の終息をみせる。
2027年、相模原市内において後に銀河連邦宇宙警備隊となる前身の自警団組織が設立される。この自警団組織による活動によって相模原市内の治安情勢が改善した。この取り組みを受けて相模原市は連邦構成自治体とのオンライン懇談会で自警団の設立による治安の改善策を各連邦構成自治体に提案する。しかし、この提案を受けて自警団を発足させる自治体もあったものの、相模原市程の成果は挙げられなかった。
2029年6月10日、連邦構成自治体の長と相模原市の自警団トップを交えた治安改善の方法を話し合う緊急のオンライン会議が行われた。この会議にて大船渡市から相模原市の自警団を全ての連邦構成自治体が支援し自警団の規模を連邦構成自治体全体にまで広げ治安の改善を図る案が提案された。
2030年2月6日、治安協定が発効され、連邦構成自治体の全ての自警団を一本化した自警団組織、銀河連邦宇宙警備隊が発足した。ネーミングは銀河連邦の理念でもあるユーモアとパロディの精神から夢のある名前としてこの宇宙警備隊という名称が付けられた。銀河連邦宇宙警備隊は本部を相模原市に置かれ、各連邦構成自治体にも事務所が設置された。銀河連邦宇宙警備隊の警備隊員は住民からボランティアで募集をし警備隊員には従来の見回り活動の他、護身術や不審者への対応訓練が施された。また、警備隊員だと目視で分かりやすくする為に服装の一本化が行われた。
2030年12月、銀河連邦宇宙警備隊はそれまで一部にしか配備されていなかった護身用具を全隊員向けに配備とする方針を決定した。また、金属パイプなどの鈍器を持つ警備隊員の姿が日常的に確認され始め、一部ではアーチェリーやクロスボウで武装しているとされる警備隊員の姿が確認される。
2032年10月3日、銀河連邦宇宙警備隊は銃撃事件が相次いでいる事を受けて、警察による有効な対応が殆ど見られないとして警察を非難し自衛の為、銃火器の配備を行う事を正式に決定。
2033年3月22日、警視庁は銀河連邦宇宙警備隊が違法な治安活動を行っていると指摘し銀河連邦宇宙警備隊本部に対して強制捜査に踏み切った。日本政府も銀河連邦宇宙警備隊に関して解散されるべきだと指摘した。これに対してほぼ全ての連邦構成自治体内で警察と日本政府を非難する大規模な抗議デモが各地で行われた。強制捜査を行った相模原警察署前には凡そ3万人の市民が集まり一部の市民が暴徒化、警察署内に侵入し警察署が占拠される事態となった。なお、この際、警察署内に拘留されていた容疑者8名が駐車場に無理やり市民によって引き出され食用油をかけられ火を点けられ焼死させられる殺人事件が発生した。
2033年10月10日、最高裁判所は銀河連邦宇宙警備隊に対して解散を命令した。しかし、これに対して連邦構成自治体は裁判所の決定を受け入れないと表明。また、銀河連邦宇宙警備隊は市民が我々を求める限り我々は存在し続けると表明した。
2034年5月11日、銀河連邦宇宙警備隊は銀河連邦を構成する全ての自治体からヤクザ、暴力団、マフィア、麻薬カルテル、半グレ集団の撲滅に成功したと発表。後日、警察庁も銀河連邦宇宙警備隊の発表が事実である事を認めた。
・年表
1987年11月8日 ‐ 2市3町が銀河連邦を建国。
1988年8月1日2日 ‐ 第1回銀河連邦サミットが能代市で開催。
1989年4月 ‐ JAXAの関連施設が相模原市に移転。
1991年8月2日 ‐ 子ども留学交流事業が開始。
1996年2月1日 ‐ 1995年に発生した阪神淡路大震災を受けて「銀河連邦を構成する市町の災害時における相互応援に関する協定」が締結。
2001年11月15日 ‐ 三陸町が大船渡市と合併。サンリク共和国はサンリクオオフナト共和国に。
2005年4月1日 ‐ 臼田町が佐久市と合併。ウスダ共和国はサク共和国に。
2005年7月1日 ‐ 内之浦町が広域合併により肝付町となりウチノウラ共和国はウチノウラキモツキ共和国に。
2006年3月21日 ‐ 能代市が合併により面積が増え、これにより銀河連邦も範囲を拡大。
2010年4月1日 ‐ 大樹町がタイキ共和国として銀河連邦に加盟。4月3日に行われた相模原市民桜祭にて加盟調印式を実行。
2011年3月11日 ‐ 東日本大震災により大船渡市が被災。これにより、災害時応援協定が初めて発動。
2012年5月28日 ‐ 6月13日をハヤブサの日に制定。
2012年7月27日 ‐ 銀河連邦25周年を記念した切手が発売。
2012年11月2日 ‐ 第7回マニフェスト大賞にて、銀河連邦が震災復興支援・防災対策賞部門の審査委員会特別賞を受賞。
2013年9月19日 ‐ 連邦構成自治体の名前が小惑星の名前として国際天文学連合に承認される。
2016年4月1日 ‐ 角田市がカクダ共和国として銀河連邦に加盟。4月2日の相模原市民桜祭で加盟調印式を実行。
2017年6月13日 ‐ 連邦構成自治体を巡るスタンプラリー企画が実施。
2017年8月6日 ‐ 銀河連邦の建国30周年を記念して銀河連邦児童ワールドサミットが開催。
2019年 ‐ 令和元年東日本台風で角田市、相模原市、佐久市が被災し為、災害時応援協定が発動される。
2022年7月8日 ‐ 異世界転移事件が発生。
2022年7月30日 ‐ 異世界転移事件を受けて連邦構成自治体の長による緊急の電話会議を実施。外国人の難民やエネルギーの問題に関する意見交換会が実施。
2022年9月1日 ‐ 相模原市内で連邦構成自治体内、初のヒト羽化ウイルスの感染者が確認される。
2023年9月2日 ‐ 大樹町で初の感染者が確認される。これによって全ての連邦構成自治体で1人以上の感染者が発生した。
2024年11月3日 ‐ 経済不況による治安の急速な悪化問題を受けて連邦では初の意見交換会が実施。
2027年 ‐ 相模原市内で銀河連邦宇宙警備隊となる前身の自警団組織が設立。
2029年6月10日 ‐ 連邦構成自治体の長と相模原市の自警団トップを交えた治安改善の方法を話し合う会議を実施。
2030年2月6日 ‐ 治安協定が締結される。銀河連邦宇宙警備隊が発足。
2032年10月3日 ‐ 銀河連邦宇宙警備隊は銃火器の配備を決定。この決定以降、銀河連邦と政府、警察の対立が本格化し始める。
2033年4月5日 ‐ 労働斡旋協定が締結される。
2033年10月10日 ‐ 銀河連邦宣言。
2034年5月11日 ‐ 銀河連邦宇宙警備隊が連邦構成自治体における反社会勢力の撲滅を発表。
2034年5月以降 ‐ 銀河連邦のオブザーバーに自治体としては初めて帯広市が加盟。
2034年10月 ‐ 広尾町(ヒロオ共和国)、浦河町(ウラカワ共和国)、住田町(スミタ共和国)、陸前高田市(リクゼンタカタ・キボウ共和国)が銀河連邦に加盟。
2034年10月20日 ‐ 住宅斡旋協定が締結される。
2034年12月2日 ‐ 食料品融通協定、財政協力協定が締結される。
2035年4月2日 ‐ 大潟村(オオガタ農業王国)、三種町(スタネ共和国)が銀河連邦に加盟。
2035年7月6日 ‐ 中札内村(ピㇼカノカ王国)、丸森町(マルモリ共和国)が銀河連邦に加盟。
2035年10月20日 ‐ 佐久穂町(サクホ共和国)、東串良町(ヒガシクシラ共和国)、新ひだか市(ニューヒダカ共和国)、
2036年6月19日 ‐ 檜原村の村長が銀河連邦への加盟を決定。
2036年8月5日 ‐ 翌日に銀河連邦への加盟式展の予定であった檜原村が東京都による反対により銀河連邦への加盟を断念。銀河連邦は東京都を非難。
2037年10月22日 ‐ 山元町(ヤマモト共和国)、錦江町(キンコウ共和国)が銀河連邦に加盟。
2038年8月9日 ‐ 元半グレの関係者による銀河連邦宇宙警備隊長官の暗殺未遂事件が相模原市内で発生。実行犯は長官の反撃によってその場で射殺。
2038年4月3日 ‐ 小海町(コウメ王国)が銀河連邦に加盟。
2038年10月11日 ‐ 角田市において、駐車違反を巡るトラブルが元で銀河連邦宇宙警備隊と警察が角田警察署前で大規模な銃撃戦事件を起こす。衝突の原因は警備隊側からだとされるが角田市の市民は銀河連邦宇宙警備隊側を支持し角田警察署は強い批判にさらされた。
2038年10月17日 ‐ 銀河連邦宇宙警備隊の角田市の部隊司令官と角田警察署署長が双方に謝罪。
―――――――――――――――――――――――――――
相互協力
銀河連邦を構成する連邦構成自治体の間では災害時応援協定、労働斡旋協定、住宅斡旋協定、食料品融通協定、財政協力協定、治安維持協定が結ばれている。これらの協定は相互協力を目的とし銀河連邦に属する連邦構成自治体間の親密度を深めている。以下は主要な協定一覧。
・災害時応援協定
1996年に前年に発生した阪神淡路大震災を受けて災害時応援協定として「銀河連邦を構成する市町の災害時における相互応援に関する協定」が締結されている。2995年に開かれた三陸町でのサミットで協定に関する基本合意がされた。この協定の発効は、それまではあくまで、文化面や交流面の活動が主だった銀河連邦の活動が、それ以外の面にも協力の幅が拡大した最初の例となった。
この協定で定められた災害時の支援内容は、生活物資の提供や被災者の住宅斡旋など9項目に及ぶ。
・東日本大震災
2011年3月11日に発生した東日本大震災がこの協定の最初の発動事例となった。連邦構成自治体の大船渡市が津波の襲来により大きな被害を受けた為、発動された。インフラの壊滅的な被害により通信が絶たれた大船渡市への連絡には衛星電話による連絡体制が取られ、各連邦構成自治体からは派遣隊が組織され、3月13日から20日にかけて大船渡市に入った。派遣隊の他、行政の職員や医師なども派遣され、避難所での活動、業務支援、物資作業、医療従事などを支援した。支援物資を送られ、例として佐久市からは市民がカセットコンロ796台、ガスボンベ2819本を提供した。
また肝付町は近隣する4市4町に呼びかけを行い、復興支援チームを3月22日に結成し、銀河連邦との連携を取りながら人的支援を実施した。能代市においても付近の自治体に職員派遣を依頼した他、支援活動の輪は銀河連邦の域を超えて広がった。東日本大震災における支援活動で大船渡市に連邦構成自治体が派遣した人員の総数は1637人に達した。
・労働斡旋協定
2033年4月5日に異世界転移事件や治安悪化により壊滅的な打撃を負った地域経済を復興させる策の一つとして締結された。労働斡旋協定は各連邦構成自治体管内の事業所をリストアップし統一運用する事で職を求める失業者に対して1つの自治体の域を超えて銀河連邦に加盟する全ての自治体内から次の職場を探し出せる様にする事ができる事を目的に設計された制度。この制度に登録している企業は、戸籍が連邦構成自治体に置かれている人材を優先して雇用する方針となっている。
・住宅斡旋協定
2034年10月20日に異世界転移事件による経済的要因により増えたホームレス問題に対応する為に締結された。各連邦構成自治体が管理している空き家情報を一元化し統一運用する事で1つの自治体の域を超えて銀河連邦に加盟する全ての自治体内から住宅を斡旋できる様に制度設計された制度。当初はホームレスの救済策であったが、現在はホームレス以外にも連邦構成自治体に戸籍を置く者であれば幅広く開放されている。
・食料品融通協定
2034年12月2日に異世界転移事件後、長らく続く食糧不足の問題に対応する為に締結された協定。余分な食料などがあった場合などに食料品を連邦構成自治体に提供し融通する制度。
・財政協力協定
2034年12月2日に異世界転移事件によって悪化した地域財政の問題に取り組む為に連邦構成自治体同士が互いの財政の健全化の為に出資を含めて協力するという財政に関する協力協定。
・治安維持協定
治安維持協定は各連邦構成自治体の自警団を銀河連邦宇宙警備隊という一つの大きな自警団に統合し、さらに連邦構成自治体内の治安が悪い地域に対して銀河連邦宇宙警備隊を派遣し銀河連邦全体で治安状態の改善と治安維持の協力を図る協定。この協定によって銀河連邦の連邦構成自治体は銀河連邦宇宙警備隊の創設と支援を行う。
この協定によって設立された銀河連邦宇宙警備隊は名目上は警察組織ではなく自警団である。しかしながら、日本政府の警察権が大きく弱体化している現在、銀河連邦宇宙警備隊は事実上の準警察組織と言っても良い活動を行っている。
銀河連邦宇宙警備隊の始まりは、ヨルダン系組織によるボランティア活動にまで遡る。異世界転移事件が発生した当時、日本に中東のヨルダン・ハシェミット王国から首脳会談を行う為、ヨルダンの国王、アブドラ国王が来日していた。アブドラ国王ら一行はこの来日によって異世界転移事件によって転移現象に巻き込まれる事なく地球に残る事ができた。なお、地球国家の国家元首級の人物の中で日本以外で唯一、転移に巻き込まれなかった国家元首である。しかし、祖国を失った事には変わりなく、その後、アブドラ国王は他の地球国家と同じ様に臨時政府の樹立に着手し、ヨルダン臨時正統政府を大使館に樹立した。ヨルダンは他国とは違い、国家元首が来日していた為に存続していた為、ヨルダン臨時正統政府は臨時政府とされながらも、その実態は転移前のヨルダン政府とほぼ同義だった。
アブドラ国王はその後、東京都渋谷区神山町にあった駐日ヨルダン大使館の土地と建物、来日時に自身が操縦してきた政府専用機のエアバスA340を売却。その売却により得た資金と元々、日本国内にあった資産を資金源として活動を始めた。大使館を売却した後、ヨルダン臨時正統政府は元のヨルダン大使館よりも土地や建物の管理費の安い相模原市内に移転した。これが銀河連邦にとって後に大きな意味を持つ事になった。
2023年1月、アブドラ国王は日本国内の治安が急速に悪化している事に着目し民間警備会社であるヨルダンセキュリティーを設立。また同年、12月には民間軍事会社JORSDFを設立した。アブドラ国王は元特殊部隊の出身である為、その経験を生かした事業を展開した。ヨルダンセキュリティーやJORSDFはヨルダン人の他、アラブ人を積極的に雇用し日本国内の各所の警備事業を行った。なお、この時期、アブドラ国王自身も警備に赴いており、畑の窃盗を行っていたグループを取り押さえ全国ニュースで報道もされている。
その後、日本の治安の悪化が深刻化しあらゆる事件の発生率が跳ね上がっていくと、アブドラ国王は自身の住む相模原市で2027年に住民による自警団が発足された事を受けて地域貢献を考えこの自警団に自らボランティアで参加した。アブドラ国王によると祖国を失った自分達を心優しく受け入れてくれた相模原市の治安が悪化していく状況になにか住民達に恩返しとして貢献できないかと考え参加したという。
この時、設立された自警団は一般市民によって構成された組織で経験が殆ど無かった。その為、特殊部隊を経験し、さらには現役で民間警備会社、民間軍事会社を経営しているアブドラ国王を他の自警団員は頼りにしたという。アブドラ国王も快く承諾し無償で自警団の支援を行った。特殊部隊や軍の経験者、民間警備会社、民間軍事会社の協力により、本格的な護身術や不審者への対応訓練を受けた結果、2029年までに相模原市の自警団は他の自治体の自警団とは実力において一線を画す組織となった。
この自警団の効果は大きく、相模原市の治安はこの自警団の登場後、僅か1年で市内の犯罪率を低下させるまでに至った。アブドラ国王はこの功績に非常に多大な貢献をした事から自警団内や地域住民から大きな信頼を集めた。2028年4月、アブドラ国王は地元住民の声もあり自警団の団長となった。
この相模原市の市民の取り組みは他の連邦構成自治体でも話題になった。相模原市を参考にこれまで自警団が居なかった地域などでも自警団の発足機運が高まった。しかし、これらの自警団はいずれも、相模原市の自警団程の効果は殆ど出せなかった。
2029年6月10日、連邦構成自治体の長と、相模原市の治安改善に貢献したとして相模原市の自警団トップであるアブドラ国王を交えた治安改善の方法を話し合う緊急のオンライン会議が行われた。この会議にて大船渡市から相模原市の自警団を全ての連邦構成自治体が支援し自警団の規模を連邦構成自治体全体にまで広げ治安の改善を図る案が提案された。この提案は承認され、翌年の2030年2月6日に発効された治安協定への道へと繋がる事になった。
治安協定の発効により、銀河連邦宇宙警備隊が発足された。組織の名前のネーミングは銀河連邦の理念でもあるユーモアとパロディの精神から夢のある名前として、この宇宙警備隊という名称が選ばれた。銀河連邦宇宙警備隊は本部を相模原市に置き、各連邦構成自治体にも事務所を設置した。銀河連邦宇宙警備隊は住民からボランティアを募り警備隊員には一般的な自警団の活動である見回り活動の他、銀河連邦宇宙警備隊の前身となった相模原市の自警団と同じ様に護身術や不審者への対応訓練が行われた。
また、警備隊員だと目視で分かりやすくする為に服装の一本化が行われた。銀河連邦宇宙警備隊のトップ(銀河連邦宇宙警備隊長官・銀河連邦宇宙警備隊最高評議会議長)に就任したアブドラ国王は外見的な威圧を何より重視した。私服では犯罪の防止能力は落ちるとして威圧的な外見の組織作りに力を入れた。基本的には全ての警備隊員は黒い作業着、黒い帽子を着る形が取られた。当初は、これらの作業着や帽子や統一はされておらず、黒ければどの様な作業着でも帽子でも良かったが、後に銀河連邦宇宙警備隊が地域の治安改善に役に立っていると評価される様になると地元の企業なども自警団に協力する様になった為、作業着や帽子に関してもある程度は型が統一化した物が導入される様になった。
また、当初は一部の自警団員だけに支給されていただけだったが、バイク用の黒いフルフェイスヘルメットや簡易的なボディプロテクター(サバイバルゲーム等で使用される黒いボディアーマーに衝撃吸収材として木材を入れた物)、木に薄い金属板を張り付けて作られたライオットシールド等の護身用具も準備された。
銀河連邦宇宙警備隊が組織された効果は大きく、連邦構成自治体における犯罪件数は全体数で僅か半年で若干の改善を見せた。
しかし、2030年11月3日に発生した半グレ集団による銀河連邦宇宙警備隊の詰め所襲撃事件は銀河連邦宇宙警備隊にとってその後の組織の在り方までもを左右する大きな転換点となった。
2030年11月3日、相模原市内において半グレ集団が銀河連邦宇宙警備隊の詰め所を襲撃した。動機は銀河連邦宇宙警備隊の活動により、数日前に同半グレ集団の活動が大きく妨害された為だとされる。警備隊員6名が居た詰め所に18名の半グレ集団が火炎瓶を投げ込んだ他、鉄パイプなどで襲撃し警備隊員6名中、5名が死亡、1名が意識不明の重体となった。さらに翌、2031年1月3日、4日、5日には3日連続で相模原市、大船渡市、角田市、能代市の4市で同時多発的に暴力団、麻薬カルテル、半グレ集団が銀河連邦宇宙警備隊の詰め所や市役所を襲撃する事件が発生。22名が死亡、55名が負傷する大事件となった。この事件では相模原市の市長も重症を負い病院に緊急搬送された。
これらの事件を受けて銀河連邦宇宙警備隊はそれまで一部にしか配備されていなかった防具などの護身用具を全隊員向けに配備とする方針を決定した。そして、金属パイプなどの鈍器を持つ警備隊員の配備を実施した。これまで、銀河連邦宇宙警備隊やその前身となった自警団ではこの様な武器に使える物は配備してこなかった。窃盗犯を追い立てる為の、ペイント弾を仕込んだペイント銃や、護身用のスタンガン、犯罪者や不審者の身柄を抑える為のサスマタなどは配備されていた例はあったが、いずれも相手を傷つける事は目的としていなかった。しかし、鉄パイプの配備は明らかに護身の域を超えるものだった。鉄パイプは殴打されれば最悪は死亡する。しかも、中には鉄パイプ以外にもアーチェリーや自作のクロスボウを持っていたとされる目撃証言まで存在する。事件後、銀河連邦宇宙警備隊は急速に武装化していった。
2031年3月5日には、前述の2030年11月3日の襲撃事件に関与した半グレ集団のアジトや、翌年の同多発的襲撃を行った半グレ集団のアジトが何者かに襲撃される事件が起きている。この襲撃事件で半グレ集団は構成員の内、38名が死亡、2名の重傷者を出した。警察は目撃証言から銀河連邦宇宙警備隊の関与を強く疑ったが銀河連邦宇宙警備隊側は関与を否定している。しかし、2039年現在、この事件を起こしたのは銀河連邦宇宙警備隊であるとの見方が強い。
この事件から5日後の11月8日には襲撃された半グレ集団と関わりのある他の半グレ集団複数が相模原市で銀河連邦宇宙警備隊と大規模な衝突事件を引き起こした。半グレ集団側は銀河連邦宇宙警備隊が攻撃してきた事に対する報復を主張していた。銀河連邦宇宙警備隊側は反社会勢力に対する意図的な襲撃を否定し続けたが、これ以降、反社会勢力と銀河連邦宇宙警備隊の衝突は激化していき事実上の抗争とも呼べる状態に陥った。
ついには2032年2月12日、暴力団と銀河連邦宇宙警備隊との衝突が発生し暴力団員側が警備隊に対して発砲、数名の負傷者を出す事件が起きた。この事件は衝突の発生から1時間半たって警察が到着した為に沈静化した。
この発砲事件後、2032年10月3日、銀河連邦宇宙警備隊は会見を開き、銃撃事件が相次いでいるにも関わらず警察による有効な対応が殆ど見られないとして警察を非難する声明を発表した。そしてこの発表にて自衛の為、銃火器での武装を行う事を正式に決定したと宣言した。この宣言に対して警察は銀河連邦宇宙警備隊を法令違反だとして非難(銃火器だけでなく鈍器による武装も含める)。ただし、銀河連邦宇宙警備隊や連邦構成自治体に対して治安の改善策を緊急に行うと約束した。この警察の発表に伴って銀河連邦宇宙警備隊は宣言を一時停止すると発表した。
しかし、その後も警察による目に見えた有効的な対応は殆ど見られなかった。警察発表から最初の数週間、警察は検問や見回りを強化したがそれだけであった。そして、それが終わると再び反社会勢力による銃を使った犯罪が増加した。これを受けて銀河連邦宇宙警備隊は遺憾であると警察を非難する文章を警察に対して送付し、今度は表立った発表などは行わずに、銃火器の配備の実行を決定した。銀河連邦宇宙警備隊は地元企業や有志の協力により3Dプリンターで製造可能なFGC‐9自動小銃の生産配備を始めた。
そして、これに関連しているかは不明であるが、2032年2月12日に警備隊を発砲する事件を起こした暴力団の事務所は2033年4月1日に何者かによって襲撃される事件が発生しており、この事件はその後の警察による見分によって、何者かが数名で事務所内に侵入し、自動小銃とみられる銃を乱射。これによって、その時、事務所内に居た暴力団員9名全員が射殺されたものと見られている。
こうした銀河連邦宇宙警備隊の武装化は当然、大きな問題になった。日本政府や警察は銀河連邦を非難し、こうした武装化に対して2033年3月22日には警視庁が銀河連邦宇宙警備隊が違法な治安活動を行っていると指摘し銀河連邦宇宙警備隊本部に対する強制捜査に踏み切った。日本政府は銀河連邦宇宙警備隊に関して解散されるべきだとした。当時の加藤進( かとうすすむ )内閣総理大臣は銀河連邦宇宙警備隊に対して「日本の恥さらしだ」と非難した。
しかし、この一連の強制捜査や政府や政治家の動きや発言に対して全ての連邦構成自治体内で日本政府と警察を非難する大規模な抗議デモが各警察署前や公園や道路で行われた。特に強制捜査を行った相模原警察署の前には凡そ3万人の市民が集まった。この相模原警察署前のデモは一部の市民が暴徒化、警察署内に侵入し警察署が占拠される事態へと陥っている。また、この際、警察署内に拘留されていた容疑者8名が駐車場に無理やり市民によって引き出され食用油をかけられ火を点けられ焼死させられる殺人事件が発生した。群衆はこの拘留されていた容疑者8名を人身売買に関わっていた犯罪者だと決めつける様な発言を大声で主張していたという。
こうした大規模なデモや暴動も起き混乱が深まった中、2033年10月10日、最高裁判所は銀河連邦宇宙警備隊に対して解散を命令した。しかし、これに対して連邦構成自治体は裁判所の決定を受け入れないと表明(銀河連邦宣言)。また、銀河連邦宇宙警備隊は銀河連邦宇宙警備隊の活動を支持する市民に感謝を述べる声明を発表し、市民が我々を求める限り我々は存在し続けると表明し政府や警察、裁判所の指示には一切従わない意志を鮮明にした。
これ以降、住民から警察官や警察車両に対する攻撃事案も激増した。住民から泥を投げつけられるなどの事案が多発した為、地元の警察は所属する全警察官に対して街で1人での行動はしない様にとの通達も出された。
日本政府や警察は銀河連邦宇宙警備隊の存在を認めない姿勢には以後、変化はないが、銀河連邦の連邦構成自治体の住民からの予想以上の反発を受けた事により以降は、表立った批判はトーンを下げる事になった。現在では住民や銀河連邦宇宙警備隊との対立を防ぐ為、表立った批判は避ける傾向となっている。
こうした政府や政府機関との対立、反社会勢力との対立はその後も続いたが、銀河連邦宇宙警備隊が創設された本来の目的である治安の改善はこうした間も着実に行われた。その結果、2034年5月11日には銀河連邦宇宙警備隊は銀河連邦を構成する全ての自治体からヤクザ、暴力団、マフィア、麻薬カルテル、半グレ集団の撲滅に成功したという撲滅宣言を発表。当初は、この銀河連邦宇宙警備隊の発表を否定していた警察庁も後日に銀河連邦宇宙警備隊の発表が事実である事を認め、ここに正式に銀河連邦の領域内の反社会勢力がほぼ駆逐された事が確認された。
2039年現在、銀河連邦を構成する連邦構成自治体内の治安情勢は非常に安定している。その手法には違法性が伴っているものの、異世界転移事件による経済の崩壊とパンデミックによって未だ治安の悪化状態から抜け出せない他の自治体に先んじて連邦構成自治体は治安を回復させている状況である。現在の連邦構成自治体内の犯罪発生率は異世界転移事件前の日本とほぼ同等と呼べるレベルにまで治安は大幅に改善されている。日本の他の自治体の犯罪発生率は2039年現在、犯罪率は異世界転移事件前の日本の治安と比較して殺人が約210倍、強盗が約878倍である事を考えると(この犯罪発生率は異世界転移事件前に治安が悪い事で有名だったメキシコの犯罪率に相当する)、連邦構成自治体の治安とそれ以外の地域の治安情勢は圧倒的な差がある状況である。
こうした銀河連邦宇宙警備隊の働きによる治安改善に期待する動きが、連邦構成自治体の周辺の自治体には存在している。こうした自治体は銀河連邦にオブザーバーとして参加したり、銀河連邦への加盟を目指した動きを見せている。実際、治安改善に伴って銀河連邦の加盟自治体の数は増加した。中にはオブザーバーならがらも銀河連邦宇宙警備隊の派遣を要請し実際に派遣が行われている志布志市や、米沢市、南相馬市の様な例も存在している。
なお、当然のことながら日本政府や警察は銀河連邦宇宙警備隊に治安の改善を求める自治体に対して、違法手段には頼らない様に要請している。
以下は銀河連邦宇宙警備隊の概要一覧。
・組織
銀河連邦宇宙警備隊は銀河連邦の連邦構成自治体からの支援を受けているものの、名目上は自警団である為、組織としては銀河連邦からは独立している。組織の長は銀河連邦宇宙警備隊長官であり、長官は銀河連邦宇宙警備隊最高評議会議長を兼任する。なお、役職に定年制などは無い。現在のトップは、アブドラ国王。本部は相模原市に設置されており、各連邦構成自治体や警備隊が派遣されている自治体には事務所が設置されている。各事務所はその地域における支部の様な扱いである。また、事務所の下部として詰め所が存在しており、こちらは交番の様な役目を果たしている。
銀河連邦宇宙警備隊に属する全員は大半がボランティアである。ただし、連邦構成自治体や住民からの支援金や寄付金が給与の様に支払われている例も存在する。また、食事や寝床等は基本的に無償で提供されており、提供の必要がない人は提供されていないが、職が無いなど事情がある場合は無償提供の対象となっている。
・警備隊員の構成
銀河連邦宇宙警備隊の特徴として警備隊員の約6割近くが外国人や外国系の住民で構成される事が挙げられる。外国人や外国系の住民の警備隊員は出身地域別に多くは東南アジア系、中華・台湾系、韓国・朝鮮系、インド・パキスタン系、欧米系、アラブ系となっている。これは銀河連邦宇宙警備隊の前身組織の自警団が非常に多国籍な組織だった事に由来する。前身の自警団は6割から8割近くが日本人で構成されていたが、アブドラ国王を筆頭に多くのヨルダン人が深く関わっていた。この様に多くのヨルダン人が関わっていた事からアラブ人やイスラム教徒の外国人や外国系の住民も、この自警団に協力する様になった。これが後に銀河連邦宇宙警備隊が組織された時に外国人や外国系の住民達が積極的に参加する様になる土台となった。
銀河連邦宇宙警備隊が設立されると、これまでの様にアラブ人やイスラム教徒だけでなく、他の地域や宗教に関わらず、外国人や外国系の住民の参加が相次ぐ様になった。補足したばかりの年は、その割合は日本人が9割、外国人や外国系の住民が1割だったが年々その割合は増加し、2039年現在では6割が外国人や外国系の住民が占める状態となっている。銀河連邦宇宙警備隊の存在は日本人よりも職が少ない傾向にある外国人や外国系の住民にとって大きな物となっており、失業などによる社会的困窮により反社会活動に走しる外国人や外国系の住民が多い中、銀河連邦宇宙警備隊が国籍を問わず参加ができる状況は生活困窮者に対するセーフティーネットとして機能しているとされる。これは外国人や外国系の住民を問わず、日本人にも言える事である。
また、経済の崩壊やパンデミックに伴って悪化した日本の治安情勢下において、外国人や外国系の住民による犯罪も全国各地で多発している事で現在、外国人に対して差別的な印象を抱く人々が多く存在しているが、連邦構成自治体では地域の安全を守る活動に多くの外国人や外国系の住民が従事している為、連邦構成自治体内における外国人や外国系の住民に対する日本人の心象は非常に良いとされている。これは統計にも表れており、人種差別を原因とする事件の発生率は銀河連邦の連邦構成自治体が最も低いという結果が厚生労働省の報告書によっても示されている。
なお、日本の大手左派系メディアの累日新聞は銀河連邦宇宙警備隊に関して、組織の構成人員は非常に多国籍であるが上層部に関してはその限りではなく、ヨルダン人と日本人によって独占されているとし組織の平等性に疑問を投げかける報道を行っている。
・犯罪者の扱い
銀河連邦宇宙警備隊は犯罪者を発見次第、基本的には身柄を拘束し警察へと引き渡している。しかし、犯罪者が武器を持ち出し抵抗してきた場合は、警備員の自衛の為に殺害する許可が与えられている。
。人材の育成
銀河連邦宇宙警備隊の警備隊員の訓練はヨルダンセキュリティー(PSC)、JORSDF(PMC)、G4S(PMC)など複数の民間警備会社や民間軍事会社が協力している。
・装備
銀河連邦宇宙警備隊は制服として黒で統一された上下の作業服と帽子を採用している。これらの作業着や帽子は、銀河連邦宇宙警備隊が支給している物の他、入隊した警備隊員が自分で用意した黒の上下の作業着と帽子が使われている。入隊した警備隊員が自分で用意している作業着と帽子は銀河連邦宇宙警備隊が支給している物とデザインが逸脱し過ぎていなければ、どの様な物でも良いとされる。その他、銀河連邦宇宙警備隊が保有するとされる主な装備は以下の通り。
防具
・バイク用フルフェイスヘルメット
・簡易ボディプロテクター(サバイバルゲーム等で使用される黒いボディアーマーに衝撃吸収材として木材を入れた物)
・ライオットシールド(木に薄い金属板を張り付けて作られたライオットシールド。廃材等で作られている)
・作業手袋
・防弾ジョッキ(一部の警備隊で採用しているとされる)
武器
・鉄パイプ
・サスマタ
・クロスボウ(正式な配備がされたという記録は無いが目撃証言がある装備)
・アーチェーリー(正式な配備がされたという記録は無いが目撃証言がある装備)
・FGC‐9自動小銃(3Dプリンター銃。銀河連邦宇宙警備隊が最初に正式採用した銃火器)
・FGC‐9 MkⅡ自動小銃(3Dプリンター銃。2036年配備)
・PK機関銃(2037年に公安調査庁が保有を指摘。北方領土のロシア軍から闇市場に流れてきた物、もしくは国内で違法製造された物と推測されている)
・FGC‐9 Stingray Edition自動小銃(3Dプリンター銃。2038年配備)
・コスモⅠ回転式拳銃(ウェブリー・リボルバーをモデルに開発された回転式拳銃。2038年配備。銀河連邦宇宙警備隊が最初に開発した3Dプリンター以外の工法で作られた銃)
・ステン短機関銃MkⅠ(ステン短機関銃をモデルに開発された短機関銃。コスモⅠに次いで通常の工法によって製造された銃。2038年配備)
・ステン短機関銃MkⅡ(ステン短機関銃をモデルに開発された短機関銃。オリジナルとは違いマガジンの部分をグリップとしても利用ができる様に設計されている。2039年配備)
・RPG‐7(正式な配備がされたという記録は無いが2038年に公安調査庁が保有を指摘。北方領土のロシア軍から闇市場に流れてきた物、もしくは国内で違法製造された物と推測されている)
・ZPU‐4(正式な配備がされたという記録は無いが2038年に公安調査庁が保有を指摘。北方領土のロシア軍から闇市場に流れてきた物、もしくは国内で違法製造された物と推測されている)
・Zu-23-2(正式な配備がされたという記録は無いが2038年に公安調査庁が保有を指摘。北方領土のロシア軍から闇市場に流れてきた物、もしくは国内で違法製造された物と推測されている)
・自作手榴弾(正式な配備がされたという記録はないが銀河連邦宇宙警備隊による銃火器の所持が確認された頃から銀河連邦宇宙警備隊が関与していると思われる事件などに手製の手榴弾によると思われる爆発物が使用されたと思われる事例が複数確認されており所持が疑われている)
車両
・ブラックファルコン9(キャラバンやハイエースバンやボンゴブローニイバンを改造した自作装甲車。タイヤ以外の車体の全面を装甲で覆っており、また、車体の上部にはアメリカ軍のOGPK風の自作装甲銃塔を有している。PK機関銃の配備が確認されている唯一の例。相模原市に数両が確認されている)
・自転車(異世界転移事件が発生したばかりの当初に比べれば日本の民間燃料事情は大幅に改善はされているものの、それでも民間自動車は政府による石油統制政策の影響によって燃料代が非常に高額な為、燃料代のかからない自転車は銀河連邦宇宙警備隊においても非常に重宝され車両類の中でも最も多く多用されている)
・トラック(緊急時に警備隊員を運ぶ際や物資を運ぶに際などに主に利用されている)
・公用車(各連邦構成自治体の公用車は必要に応じて利用される場合がある)
船舶
・漁船などの動力船及びカヌー等の非動力船(沿岸部の警備に利用されている。密漁対策などを担っている)
航空
・Flights‐ag(農業用ドローン。偵察機として利用されている)
・その他のドローン(民間に出回っていた小型ドローンが偵察機として利用されている)
なお、余談として銀河連邦宇宙警備隊の全身、黒ずくめの姿はインターネット掲示板上ではよくゾンビ映画に登場する悪の会社の兵隊の様だと言われている。また、銀河連邦宇宙警備隊は3Dプリンターで製造された銃をほぼ全ての警備隊員に配備できるだけの量を大量に配備しているが、近年、ステン短機関銃が導入された理由は3Dプリンター銃の強度に問題がある為と判断された為である。
―――――――――――――――――――――――――――
シンボル・記念日
・銀河連邦旗
銀河連邦は国旗である銀河連邦旗を制定しておりこれが銀河連邦のシンボルとなっている。このシンボル旗は1996年にはアメリカのスペースシャトル、エンデバーに搭載されて宇宙に行き、2009年にも宇宙へと飛び立った。現在、宇宙へと飛び立った銀河連邦旗は相模原市で保管されている。銀河連邦旗のデザインは銀河連邦宇宙警備隊の警備隊旗としても利用されている。
・銀河連邦宇宙警備隊部隊章
銀河連邦宇宙警備隊の各部隊はそれぞれシンボルマークである部隊章がある。部隊章には様々なデザインが採用され皆一様に違いがあるが、唯一、デザイン面において全体で統一された特徴があり、それが各部隊を表す数字である。それぞれの部隊章には必ず、その部隊を表す部隊ナンバーが入っているが、この部隊ナンバーにはアラビア文字の数字が必ず使用されている。
・銀河連邦ヒーロー
2012年の建国25周年を記念して銀河連邦で結成されたローカルヒーロー。未来の銀河連邦から送り込まれたという設定で、連邦構成自治体1つにつき1体のヒーローが居る。2022年までは7体のヒーローがいたが、現在は21の自治体が銀河連邦に加盟している事から21体のヒーローが居る。しかし、21体は多すぎる為、7名ごとにヒーローチームを作っている。
・宇宙警察官☆銀河コスモ&アンドロメダβ
2036年10月4日に宇宙開発の日に合わせてニコニコ動画でデビューした銀河連邦の公認Vtuber。未来の銀河連邦から送り込まれた銀河連邦宇宙警察の女性宇宙警察官という設定。銀河連邦の活動の広報の他、ゲーム実況、雑談配信、歌配信、宇宙に関する配信を行っている。デザインは漫画家のマタギ(電)氏。銀河コスモが2036年10月4日にデビュー。アンドロメダβが12月25日にデビュー。
・はやぶさの日
2010年6月13日に日本の小惑星探査機はやぶさが無事にミッションを果たして帰還した事から、6月13日は、はやぶさの日と銀河連邦によって2012年5月28日に制定された。
・銀河連邦宇宙警備隊の日
2034年5月11日に出された銀河連邦を構成する全ての自治体からヤクザ、暴力団、マフィア、麻薬カルテル、半グレ集団の撲滅に成功したという撲滅宣言が出された事から、これを達成した銀河連邦宇宙警備隊を称える日として6月13日は銀河連邦宇宙警備隊の日と、銀河連邦によって同年6月15日に制定された。反社会勢力の撲滅を記念する記念日。
―――――――――――――――――――――――――――
銀河連邦問題
銀河連邦問題とは銀河連邦宇宙警備隊に関する問題や銀河連邦の自治体間の協力に関する問題の事である。日本の政府機関によって指摘されている。
銀河連邦宇宙警備隊には複数の法律に違反した違法性がかねてより指摘されている。その最も冴えたる例が銃砲刀剣類所持等取締法や凶器準備集合罪、凶器準備結集罪である。銀河連邦宇宙警備隊は多数の鈍器、銃火器を組織的に大量に配備、保有しており、これは明らかに日本の法律基準で照らせば違法行為である。また、この様な武器を組織化された組織が運用しておりこれも、凶器準備集合罪や凶器準備結集罪に違反している。これらの違法性は既に最高裁判所も認めている所である。しかし、銀河連邦宇宙警備隊と銀河連邦は法令違反を認めておらず、銀河連邦宇宙警備隊の解散の命令にも従っていない。
内乱罪などに当たるとの指摘もある。しかし、これらの一連の法令違反の指摘について銀河連邦宇宙警備隊や銀河連邦は日本国憲法第二十五条に違反すると主張し日本政府と意見が真っ向から対立している。銀河連邦宇宙警備隊や銀河連邦は日本全土において治安が悪化している現状において、政府が犯罪撲滅に向けた有効な取り組みをしていないにも関わらず、自衛の為の武器を国民から取り上げようとする行為は、すべて国民が持つ、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利や、国がすべての生活部面について社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならないとする生存権を定めた日本国憲法第二十五条に違反していると主張している。
また、銀河連邦や銀河連邦宇宙警備隊は外国企業や団体(日本以外の地球国家系の企業や団体)との強い結びつきが指摘されており、日本からの分離独立を図っているのではないかとも非難されている。G4Sをはじめ幾つかの大手の民間軍事会社との協力関係もある。公安調査庁は2038年、銀河連邦宇宙警備隊についてヨルダン系、イギリス系、フランス系、トルコ系、東南アジア系、アメリカ系、ロシア系、中国系、台湾系、韓国・朝鮮系の複数の民間警備会社、民間軍事企業、IT企業、物流会社等との繋がりがあると報告している。
2037年には国会に銀河連邦に属する連邦構成自治体の長と銀河連邦宇宙警備隊のトップであるアブドラ国王が招致されている。アブドラ国王が招致された際には、日本政府与党側は銀河連邦宇宙警備隊の実態に関して、銀河連邦宇宙警備隊は自警団の皮を被った事実上のヨルダン軍なのではないかと追及した。これに対してアブドラ国王はヨルダン軍ではなく警備隊の活動はあくまで地元住民の協力と応援によって成り立っていると反論した。
なお、銀河連邦宇宙警備隊を巡っては、一部のメディアでは自衛隊との関係疑惑も報道されている。防衛省の一部の高官が都内のレストランで頻繁に銀河連邦宇宙警備隊の関係者と食事会を行い、転移諸国(異世界転移事件の際に地球上に転移してきた国々)から日本への食料品の密輸ルートとして銀河連邦に属する自治体の港を利用する事を話し合っていたと報道された。さらに、転移諸国であるエリシテ共和国(旧エリシテ王国。革命により王政の打倒後、現在は軍事政権下にある国)では日本政府出資の現地のプランテーションの警備を防衛省がJORSDFに委託しているのではないかとの疑惑の報道も流れている。防衛省はこれら一連の報道に関して事実関係を否定している。
銀河連邦自体に関する指摘では、銀河連邦が推し進めている自治体間の協力や交流事業について、自治体の範疇を超える決定ではないかとの指摘が近年出ている。日本政府は銀河連邦が日本からの分離独立を進めているのではないかとの疑いをかけている。これに対して銀河連邦側はあくまで法律によって認められた範疇で行っている事業だとした上で、通貨も日本円であるし連邦構成自治体外からの住民票の受付も住民から国への税金の徴収もこれまで通り政府が定めた法律に則って行っている。自治体間の協力、交流事業を分離独立の疑いありとする事は遺憾だとしている。
また、これら上記の銀河連邦に直接関係する問題とは別に銀河連邦の存在が発端となっている問題も存在しており、こちらもメディアによって銀河連邦問題と呼ばれている。
銀河連邦が警察などの国家権力に頼らず自分達で犯罪から身を守るという行為を実践した事で全国各地の自治体や地域では銀河連邦を真似る自治体が少なからず存在しており、そうした自治体や地域では住民が独自に武装した自警団の結成を行っている例が存在する。当然、こうした自警団は違法である。また、銀河連邦がミニ独立国である事から、これを真似て地域経済の起爆剤となる事を期待して○○共和国や○○王国を名乗る自治体も増えた。ミニ独立国は現在の様な治安が悪化した情勢下でなければ、特に問題の無い地域振興策であるが、現在の日本の情勢下においては銀河連邦の様に先鋭化した事例もある為、日本政府はミニ独立国の動向に関しては注視していると述べている。
▼▼▼
▼作者SNSのURL▼
これまで執筆を行っていたパソコンが故障した為、これまで更新できませんでしたが、更新再開しました!
ウィキパディアの裏話や創作活動に関する情報を掲載。月2~3回を目安に更新予定。
https://youtu.be/fTUJFvq7J5o




