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アースロンド・トロイアクエスト ‐ ウィキパディア

ウィキパディア-フリー百科事典

ページ/ノート

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アースロンド・トロイアクエスト

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『アースロンド・トロイアクエスト』(Earth Rondo Troia Quest 略:ERTQ)は、メタ・ディスプレイ・エンターテイメント社より2633年2月からスウェーデンでサービスを開始したWindows300から310用のDMMORPGである。後にNintendoAQUAにも対応。2653年3月25日にサービスを終了。


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目次


1.概要

2.ゲーム内容

3.ギルド

4.基本システム

5.関連する状況

6.開発と運営

7.アースロンド・トロイアクエスト事件

8.サービス終了

9.ERTQ事件後


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概要


ゲームは基本的に1人称視点だが設定で3人称視点にも変更が可能。プレイヤーは冒険者として、ゲーム世界での活動を行う事になる。テーマとして自由、探検、戦闘、未知、歴史、ミステリーに重きが置かれたゲームデザインである。


ゲーム世界は各フィールドの総合計で地球600個分の総フィールド面積と、それぞれ各フィールドにはサービス開始時やそれ以降に自動作成された独自の歴史や風土が展開されており、それぞれのフィールドで多彩かつ濃厚な世界観を有した。ギリシャ・ローマ神話、アーサー王伝説、ヒンドゥー教、仏教、神道、創作神話など。古今東西の様々な神話、伝説、伝承、作品を基に世界観は作られていた。


プレイヤーはこの世界を舞台に、冒険を進めて行く事になるが、冒険以外にも建築や商業や運営など、自由度が高く多彩な遊び方ができた。


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ゲーム内容


プレイヤーはまず、自身の分身である操作キャラクターの種族、容姿、職業を設定する。初期に選択可能な種族の数は300種類。初期の職業は戦士、騎士、魔法使い、呪術師、盗賊、狩人、聖職者、名も無き者の8種類から選択した。操作キャラクターの作成後は、選択した種族の街からスタートした。プレイヤーは初期は比較的に安全な場所で少しずつ経験を積み、ある程度の力を蓄えてから、少しずつ未知の土地に踏み出してゆく形式だった。


各フィールドには魔物等の敵( エネミー )が存在しており、Lvの低いプレイヤー1人向けから高Lvプレイヤー数十人向けのレイド推奨の敵まで様々な敵が存在した。プレイヤーはこうした敵をただ単純に倒す事もできるが、依頼といった形でクエストを行い報酬を得る事もできた。


ERTQは基本から上位種等を含めて2000種類以上にも及ぶ種族と、6000種類の職業、2000以上の魔法、2000以上のスキル、300以上の信仰を有した。こうした多彩な種族、職業、魔法、スキル、信仰によってキャラクターの作成において高い自由度を有した。


プレイヤー同士が集まる事でサークルやその上位組織であるギルドなどの組織の結成も可能であり、こうした組織運営や加入も楽しみ方のひとつだった。


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ギルド


プレイヤー同士が集まることでサークルもしくはギルドが結成可能だった。10名以下のグループがサークル、10名以上のグループがギルドである。サークルやギルドは様々な事が可能であり、レイドイベント等をこなす為に結成される事もあれば、商業や貿易を行ったり、領地の獲得を巡って他のサークルやギルドとの戦争などができた。


サークルやギルドの機能はソロプレイではできない遊び方が可能であり、サークルやギルドのみが受けられるクエストやイベントがあった他、領地の獲得戦( ギルドウォー )などは、その筆頭例だった。


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基本システム


プレイヤー及びNPCは最も基本的なプレイヤーLv(NPCLv)の他、種族Lv、職業Lv、魔法Lv、スキルLv、信仰Lvを持つ。プレイヤーLvは上限が100Lvだが、それ以外の5項目のLvは、上限が200Lvである。ただし、プレイヤーLv以外の他5項目全てで獲得可能なLvの合計値は600であり、仮に200Lvを獲得しようとしても5項目中、1つの項目でしか200Lvは獲得できない。


なお、5項目のLvは、獲得していれば、必ずそれがゲームのプレイに有利に働くという訳ではなく、Lvが高いという事はそれだけ、多くの技能を習得しているという事だが、習得した技能の種類によっては、他の習得済みの技能であったり、特定の項目のLvが高い事が影響して、デメリットの効果となってしまうものもあり、5項目のLvは必ずしも高ければ強いというものでもない。


プレイヤーLvは、HP、MP、POWER、MAGIC、AIRの総量を表す。HPはヒットポイント。MPは魔法などを使用する為の精神力。POWERは装備中の武器や防具等の準備状態を表し、ゲージが満タンに近ければ近い程、強力な攻撃や防御等を行使できる。なお、POWERのMAX時の値は身体能力も表し、POWERのMAX値が高ければ高い程、重い物を持つ事ができる。MAGICは魔法の準備状態を表し、ゲージが満タンに近ければ近い程、強力な魔法を行使できる。AIRは酸素量を表し水中、真空、ガス等の特殊環境下での活動可能時間を示し、このゲージが0になると猛烈な速度でHPゲージが減少する。


プレイヤーLvは全てのプレイヤーやNPCに共通する基礎的な値である。全てのプレイヤーやNPCに共通して、その成長限界である最大値はLv100の状態でHP、MP、POWER、MAGIC、AIRのいずれの項目も全てが個々に9999である。プレイヤーLvは、獲得した経験値によって自動的に上昇した。


種族Lv、職業Lv、魔法Lv、スキルLv、信仰Lvの5項目はこの前述したプレイヤーLvに上積みされる形のLvである。この5項目はプレイヤーLvのレベルアップ時に獲得される経験値を任意に振り分ける事で獲得した。


種族Lvは2000種類以上にも及ぶ種族から選択。職業Lvは6000種類の職業から選択。魔法は2000以上の魔法の中から目的の魔法を行使するのに必要な多数の魔法関連の技能の中から選択。スキルLvは2000以上のスキルから選択。信仰Lvは300以上の信仰から選択する事で獲得された。


5項目に経験値を振り分ける際に任意で選択する個々の技能の上限Lvは10で、これを積み重ねる事でLvは上昇した。


なお、この5項目内で習得可能な個々の技能は複雑に関係しており、例えばXの職業を習得したらαのスキルは習得できない様な事や、βの種族を習得したらγの魔法技能が習得可能となる様な事など、複雑に関係しあっていた。また、αのスキルを習得するとXの職業に対してプラスの効果が出る事や、もしくはその逆もあった。


ゲーム内のアイテム(武装や防具の他、消耗品も含む全アイテム)は、運営によってデザインされた物の他、プレイヤーがゲームシステムとして実装されているアイテムメイクシステムを利用して、プレイヤー自身が考えた独自のデザインのアイテムも作成する事が出来た。自作のアイテムのレアリティや、効果などは、アイテムを作成する際に必要な素材などによって変わった。素材はゲーム内で冒険をする過程で獲得できた。ゲーム内のアイテムのレアリティはアイテムを構成する素材の質に関係した。


ゲーム内アイテムのレアリティはレアリティが高い順にアウリカルクム、アダマース、ルベウス、クリュスタッルス、アウルム、アルゲントゥム、フェッルム、スタンヌム、アエスの9つがあった。


また、アイテム以外にも、プレイヤーがデザインしたNPCの作成を、ゲームシステムとして実装されているキャラクターメイクシステムを利用する事で自由に作成が可能だった。


ゲーム中に登場するNPCは、大きく分けて2種類あり、運営によってフィールド上に設置された村人や王や姫や敵等や、運営が用意した召喚アイテム等で召喚された従者。そして、プレイヤーによって作成されたNPCがあった。


プレイヤーによって作成可能なNPCは、プレイヤーの拠点などに設置するキャラクターや、プレイヤーの行動に随伴する従者として利用する事ができた。


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関連する状況


アースロンド・トロイアクエストは2630年代のDMMORPGの中では、最も成功を収めたDMMORPGとして評価されている。ソロプレイでも相手次第ではあるものの充分に爽快感を得られる壮大な戦闘演出やゲームシステムは非常に高く評価され、中から高レベルのソロプレイヤーによる格下のNPCの敵に対する無双プレイが大流行した。また高いレベルの戦術や戦略の要素もあり、プレイヤーの好みに応じた様々なプレイスタイルを確立していた。


ERTQはパブリックドメインとなった過去の様々な作品とのコラボレーションイベントを多く開催し、その開催規模はそれまでのオンラインゲームで行われてきたコラボレーションとは一線を画す規模で行われた。


ERTQは全世界に1000万人以上のプレイヤーを有した。2633年にスウェーデンでサービスを開始し、2634年にはドイツ以外の欧州全域でのサービスの提供が開始。2635年には北米、オーストラリア、日本、韓国、インドでのサービスの提供が開始。2636年にはタイ、ベトナムでのサービスの提供が開始された。


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開発と運営


メタ・ディスプレイ・エンターテイメント社がゲームの開発を行い、欧州以外の地域でのサービス展開は別の運営管理会社に委託するという形で行われていた。アジアでのサービス展開はインドのワールドネット社が運営していた。


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アースロンド・トロイアクエスト事件


2653年1月9日に日本サーバーで最初に事態が発覚しその後、DMMORPG史上初めて、裁判所によってゲーム運営側の過失によって複数のプレイヤーが精神的重大疾患を負ったと認定された重大事故である。


アースロンド・トロイアクエストのプレイヤーの内、アジアサーバーと北米サーバーにおいて、分かっているだけでも、2,857人のプレイヤーが深刻な記憶喪失及び幼児退行を示す精神疾患を発症した。


この重大な事故が一体全体、いつ頃から始まったのかは正確な時期は現在に至るまで定かではない。事故の被害者認定を受けたプレイヤーの中で最も最初期に被害を受けたと認定を受けたプレイヤーの被害認定日は2651年8月20日である。


しかし、インターネット掲示板を中心に少なくとも2650年の時点で、ERTQユーザーの間では都市伝説という形で、ゲームをプレイしたまま意識が戻らず、強制ログアウトしても廃人になってしまったプレイヤーがいるという話は世界的に広がっていた。その為、2651年8月20日よりも前から被害が発生していた可能性がある。


しかし、DMMORPGというその性格上、この様な都市伝説は昔からよくある事である為、一概に関連しているとも断言はできない。


事件が発覚したのは2653年1月9日の事である。サイバーライン・ジャパン社の警備員が12月30日から6日にかけて、次々と無断欠勤が相次ぎ、その数が最終的には13名に昇り、警備業務に深刻な支障をきたした事から、サイバーライン・ジャパン社の担当部署が警備員の安否確認をとった所、13名全員が自宅や社員寮の自室で重度の精神疾患を発症し勤務が不可能となっている事が明らかとなった事で、サイバーライン・ジャパン社は事態の異常性から本社に通報する事を決定した。


サイバーライン・ジャパン社からの通報を受けたサイバーライン社は捜査部門の投入を決定し、さらにサイバーライン社からの通報を受けた国際警察機構が動く事となった。


このサイバーライン社の捜査部門と国際警察機構の合同捜査によって、1月8日、13名全員が発見時にブレイン・マシン・インターフェース・ヘッドギアを装着していた事。全員がマシンの安全処置である自動接続遮断によって接続を切られる直前までERTQにログイン状態であった事が明らかとなった。


この事からサイバーライン社の捜査部門と国際警察機構は、ERTQ側に何らかの原因がある可能性が高いと結論付け、1月9日、国際警察機構を通じてメタ・ディスプレイ・エンターテイメント社に対する強制捜査が行われた。


なお、ブレイン・マシン・インターフェース・ヘッドギアやPCなどの機器に問題がある可能性もあったが、13名が使用していた機材に共通する物が無かった事から、13名の精神疾患に関係する可能性は低いとされた。また、13名が個人間の何らかの関わりによって、この事件が引き起こされたという可能性も指摘された。しかし、捜査の結果、ERTQにおける13名の個人情報の解析と、職場での様子の捜査によって、13名全員が紛れもないERTQプレイヤーである事は明らかではあったが、13名には職場以外に接点は何も無く、ゲーム内においては関わり合いは殆ど無かった事が明らかになった。


つまり、13名に共通している事は精神疾患を罹患する前にERTQをプレイしていた事だけだった。


サイバーライン社と国際警察機構の強制捜査に対してメタ・ディスプレイ・エンターテイメント社の親会社である中国金華集団は、当初は責任を完全否定。強制捜査を非難し、中国金華集団の捜査部門を投入しサイバーライン社による事件の捏造を主張し国際警察機構に通報。サイバーライン社が事件を捏造したとして国際警察機構と合同捜査を行った。


しかし、その後、サイバーライン社と国際警察機構の合同捜査は、同様の事案の疑惑がアジアサーバーにおいて、数百件規模で発生している可能性を新たに明らかにした。これによってERTQ側に何らかの問題があった可能性が非常に高くなり、事件に対する中国金華集団の対応を巡ってユーザーや国際社会からの懸念や批判の声が強く高まった。こうした批判の声が高まった事を受けてメタ・ディスプレイ・エンターテイメント社は、1月18日、ERTQのサービスを一時停止する事を発表し、事態把握のための調査を国際警察機構と合同で行う事を表明した。さらに透明性のある捜査を行う為に社外監査として、中国大唐集団、中国東軟金蝶集団、サイバーライン社の3社による捜査部門の限定的な受け入れを表明した。


そして1月20日、メタ・ディスプレイ・エンターテイメント社と国際警察機構は、アジアサーバーのERTQユーザー1,003名が過去1年間の間にプレイ後、重度の精神疾患を負っていた事が判明したと正式に発表した。これによって、ERTQにおける重大事故が正式に認められた事となった。


この発表を受けて中国金華集団はサイバーライン社への事件捏造の訴えを正式に取り下げた。これによって中国金華集団と国際警察機構による合同捜査は終了された。


そして、その後、被害者は調査を進めるうちに、さらに拡大しアジアサーバーだけでなく、北米サーバーにおいても同様の被害者が出ている事が判明。2月6日までに国際警察機構に認定された被害者の総数は2,500名を突破した。被害者の調査にあたっては国際警察機構とメタ・ディスプレイ・エンターテイメント社の双方が窓口を開設し申告によるものと、ERTQのログイン暦を遡り、連続していたログインが突然途絶えているユーザーへの確認によって行われた。


その後、最終的な被害者数の総計は2,857人となった。


少なくとも2651年には、事件が始まっていたにも関わらず、事件の発覚に時間を要したのには、会社側による真摯な対応の欠如が指摘された。社内記録によって、ERTQユーザーの家族から、事態の通報をメタ・ディスプレイ・エンターテイメント社のカスタマーサービスは少なくとも2652年3月時点で受けていた事が明らかとなった。しかし、会社側はこうしたユーザーからの訴えをまともに調査をしなかったばかりか、通報を受けた一部の例に対しては、会社への誹謗中傷を行ったとして、損害賠償請求を行い損害賠償が課せられた被害者も存在した。


なお、この損害賠償を課せられた被害者にはその後、事件発覚後に名誉回復が行われ、メタ・ディスプレイ・エンターテイメント社から損害賠償請求の取り消しと、和解金の支払いが行われている。


この結果、事態が発覚するのには、中国金華集団とほぼ同格の巨大IT企業であるサイバーライン社の従業員が被害を受け、サイバーライン社側が不信に思い動くまで待たねばならなかった。


メタ・ディスプレイ・エンターテイメント社は事件の全被害者に対して入院費の全額負担と慰謝料の支払い決定した。また、サイバーライン社が自社の社員が被害を受け業務に支障をきたとしたとして損害賠償を要求し、これに対しても和解金を支払っている。


被害者の把握の調査の他、事故原因の調査も行われた。複数の社外専門家による事故調査委員会は当初、システムトラブルが原因である可能性を指摘した。しかし、ERTQのシステムには精神に影響を与えると証明された異常などは一切確認できず、2,857人もの被害者がなぜ生まれたのか原因が一切わからなかった。


原因を特定できなかった事から、この事件は最終的にブレイン・マシン・インターフェイスやDMMOに対する信頼を大きく揺るがす事となった。明確な事故原因が分からなかった事で、世界的にその信頼性が疑問視され不安が広がった。EVE( イヴ )の市民からも不安の声や問題点を指摘する声が高まった。


この問題はブレイン・マシン・インターフェイスやPC等の多くのデジタル関連企業を巻き込む大問題となった。これらの不安の声に対して、企業側は自社製品の安全性を訴えた。これまで5百年近くにも上るブレイン・マシン・インターフェースの歴史から、安全性はすでに確立され立証されているとし、この問題があくまで、ERTQ運営側にあると反論した。


最終的にこの問題は、IT関連企業はEVEの市民の不安の声が大きかった事から、全世界のIT関連企業は同様の事件や事故が起きた場合などに備えて、すぐに対処が行える体制の整備やユーザーへの保障体制の完備を運営面で行う事で世界的な一致をする事となった。


なお、ERTQでの事件は、原因は不明であったものの、メタ・ディスプレイ・エンターテイメント社に全責任があるものと世界的に判断された。中国金華集団は反発し、事故原因が特定されていない事を理由にメタ・ディスプレイ・エンターテイメント社には一切の責任は認められないとして、国際企業裁判所に訴えたものの、国際企業裁判所はERTQの事件はメタ・ディスプレイ・エンターテイメント社側に全面的な責任があると判断した。


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サービス終了


アースロンド・トロイアクエスト事件を引き起こしたアースロンド・トロイアクエストは、2653年3月25日に、この事件を理由にサービスを終了した。当初はサービスの一時停止処置であったが、事件の被害者が拡大していった事と、世界的な非難の声が高まった事、事件によってユーザーが次々と退会し急速にプレイヤー人口が激減していった事から、メタ・ディスプレイ・エンターテイメント社は公式サイトに謝罪コメントを掲載し、2653年3月25日をもってサービスを終了する事となった。


プレイヤーによるERTQに対するリアルマネーの課金に関しては、課金額の90%をポイントとして課金したユーザーに返却し、メタ・ディスプレイ・エンターテイメント社が提供している他のオンラインゲームで自由に使用ができる処置がとられた。


なお、メタ・ディスプレイ・エンターテイメント社はその後、事件をきっかけに経営状態が急速に悪化し2655年には、中国金華集団から売却されドドマネット社に買収された。

 

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ERTQ事件後


ERTQの事件後、メタ・ディスプレイ・エンターテイメント社の親会社であった中国金華集団と、ERTQ事件発覚の最大の要因となったサイバーライン社の関係は急速に悪化した。もともと両社の関係は良好とは言えなかった。


2653年8月6日には、中国金華集団の戦闘爆撃機がサイバーライン・チャイナ社の成都市量子データーセンターを爆撃する事件が起き、これに対して翌7日にサイバーライン・チャイナ社の戦闘爆撃機が中国金華集団の北京市量子データーセンターを爆撃するという企業紛争が勃発した。


8月17日には中国金華集団の子会社AACO社の戦闘部隊がサイバーライン・ドイツ社のミュンヘン市ロボット研究センターに生活物資を輸送するコンボイを襲撃する事件が起き、これに対してサイバーライン社の子会社A&Z社がAACO本社を襲撃する事件を起こし事態は悪化の様相を見せた。


この企業紛争は渦中の中国金華集団とサイバーライン社を含めて、その提携企業や子会社など20社以上が関連する企業紛争へと発展した。この企業紛争は世界各地で事件を引き起こし、2654年2月に仲裁が入るまで散発的に続いた。


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https://youtu.be/fTUJFvq7J5o

 

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― 新着の感想 ―
意識が戻らないのは少し前のラノベによくあった精神がゲームの中に入り込んだりしたのかな。強制ログアウトは精神だけ取り残されてしまったり…
[一言] VRゲームでの不具合か何かで精神障害などの被害が出てしまったのかな。しかし中国内で企業間紛争とはなかなかカオスですね。 このゲーム自体解析しないと元に戻らないのかな。
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